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夜 京太郎「メールもし終わったし、暇だなー」 京太郎「…………」 京太郎「麻雀でもするか」 京太郎「ネトマでもするか、ちょっと長めに東南で」 京太郎「今日はどんな人と打てるかなー」 京:よろしくお願いしまーす とよねぇ:よろしくだよー player3108:……よろしく のどっち:よろしくお願いします 京太郎(お、姉帯さんと辻垣内さんがいるな、今日も面白そうだ) 東一局 同コンマのため、流局 とよねぇ:のどっちさんと一緒に打てるなんてちょーうれしいよー player3108:私もだ、よろしく のどっち:………… 京:うむむ、流れちゃったかー とよねぇ:次はもらうよー 【先負】発動! 東一局一本場 親 のどっち 26500 とよねぇ 23500 player3108 23500 京 26500 京太郎(先制テンパイ、倍満までいけるな) 京太郎(ここは……) 京:リーチ! とよねぇ:とおらばー とよねぇ:おっかけるけどー 京太郎(姉帯さんの追っかけリーチ!?) 京太郎(前に見た二回戦通りなら……) とよねぇ:ロン、12300 京太郎(……やばい) 豊音(それじゃあ次は……) 【友引】発動! 東二局 のどっち 26500 親 とよねぇ 36800 player3108 23500 京 13200 京太郎(来たっ倍満テンパイ!) 京太郎(今度こそ和了ってやる!) 京:リーチ とよねぇ:ポンだよー 京太郎(一発消しかな?……でも) 京太郎(ナイス小細工ポン) 京:ツモ、4000・8000 豊音(次は速攻でいくよー) 【先勝】発動! 東三局 のどっち 22500 とよねぇ 28800 親 player3108 19500 京 29200 京:ロン、12000 京:よっし、絶好調だぜ! とよねぇ:京くんやっぱり強いよー player3108:ん?二人は知り合いなのか? とよねぇ:うん、ちょっとねー とよねぇ:でも、ここからは私の番だよー 【仏滅】発動! 東四局 のどっち 22500 とよねぇ 28800 player3108 7500 親 京 41200 京太郎(うわっ、なんだこれ) 京太郎(配牌バラバラ、ツモも悪いし) 京太郎(さっきまでの調子はどこいったんだ?) のどっち:ツモ、2000・4000 京:うぐっ、親っ被り…… 豊音(うん、好調好調!次はーっと) 【友引】【赤口】発動! 南一局 親 のどっち 30500 とよねぇ 26800 player3108 5500 京 37200 とよねぇ:ポン 京太郎(これで四副露) 京太郎(対々タンヤオ白赤1) 京太郎(最後の一枚は、何だ?) とよねぇ:ぼっちじゃないよー とよねぇ:ツモ、2000・4000 豊音(あと400点だねー) 【大安】発動! 南二局 のどっち 26500 親 とよねぇ 34800 player3108 3500 京 35200 智葉(もうこれ以上失いたくはないな) 智葉(それがたとえ、遊びであろうとも!) 【抉る眼光】発動! とよねぇ:ツモ、2000オール 京:あちゃーまくられちゃいましたか player3108:ぐぬぬ とよねぇ:まだまだここからだよー 豊音(大安使っちゃったから当分は他の使えないんだよねー) 南二局一本場 のどっち 24500 親 とよねぇ 40800 player3108 1500 京 33200 京太郎(まくられても、取り返せばいい!) 京太郎(これで辻垣内さんを飛ばせば俺の勝ちだ!) 京:リーチ 智葉(調子が出ないな……はぁ) 智葉(……これでいいか?) 京:ロン、24300 智葉(はぁ……) 終局 のどっち 24500 とよねぇ 40800 player3108 -22800 京 57500 のどっち:おつかれさまでした 京:お疲れ様でした とよねぇ:おつかれーちょー楽しかったよー player3108:お疲れ、強いんだな君は 京:最後まであきらめなかったんで player3108:そうか、また今度打とう 京:はい とよねぇ:あ!私も私もー! 京:もちろんいいですよ とよねぇ:やったー! 京太郎「何か少しだけつかめた気がするな」 京太郎「そろそろ寝るか、おやすみー」 【9月第4週 休日】終了 【10月第1週 平日】開始 京太郎「二週間後には文化祭があるんだっけな」 京太郎「内容は確か学校で説明するとかなんとか」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「今日は久しぶりのぼっち登校だった……」 ワイワイガヤガヤ 京太郎「ん?やたら教室が騒がしいな」 「転校生ウチのクラスに来るらしいで!」 「勉強もできて可愛いんやって!」 「それに巨乳やって聞いたで!」 ガララ 担任「えーほな転校生を紹介するで」 担任「今日からお前らと一緒の教室で勉強する原村和や」 担任「原村ー入ってきぃ」 ザワザワ 京太郎(原村!?) 咏「お、おい、原村って」ヒソヒソ ガララ 京太郎「おいおい、なんでここにいるんだよ」 咏「どういうことだよ」ヒソヒソ 和「原村和です、みなさんこれからよろしくお願いします」ペッコリン 担任「原村の席はー……須賀の隣や」 和「須賀?……」ハッ 和「まさか同じクラスとは……」←京太郎の左隣 咏「私もいるよーん」←京太郎の右隣 京太郎「なんで三箇牧に転校なんてしたんだ?」 和「親の仕事の都合で……」 咏「あ!麻雀部入る?みんな歓迎すると思うぜぃ」 和「…………」 和「麻雀、ですか……」 原村和が転校してきました 京太郎「久しぶりに食堂に来たぞ」 京太郎「やっぱり人が多いな……」ドン 霞「きゃっ」 京太郎「すみません、大丈夫ですか……って霞さんじゃないですか」 霞「あら、京太郎くん珍しいわね」 京太郎「基本気まぐれなんで」 霞「そう、じゃあ一緒に食べない?」 京太郎「はい、よろこんで!」 霞「そういえば京太郎くん、文化祭の話はもう聞いたかしら?」 京太郎「一応は、また千里山と合同なんですよね」 霞「そうそう、あと部活はもう一つ面白みがあってね」 霞「三箇牧と千里山の部活同士で戦うのよ、どれだけお客さんを満足させられたかって」 京太郎「満足度対決?部活同士ってことは泉たちと戦うってことですか?」 霞「そういうこと、勝った方は相手の部活に一つ要望を聞かせることができるのよ」 京太郎「なんですかその郁乃さんルール……」 霞「それで、私たちは何をしようかな、って考えてるんだけど、京太郎くんは何かいい案あるかしら?」 京太郎「案、ですか」 京太郎(メイド喫茶とかもありなんだろうか……でも霞さんが認めてくれるとは……) 京太郎(いや、郁乃さんなら賛成してくれるはずだな) 京太郎(何と答えるべきかな……) 京太郎「コスプレ喫茶とか……あ、麻雀部だからコスプレ雀荘とかもいいかな?」 霞「きょ・う・た・ろ・うくん?」ゴゴゴゴ 京太郎「いいじゃないですか!俺だって男だもの!」 霞「まあいいけど、他には?」 京太郎「そうですねー……エチュードとかでしょうかね」 霞「エチュードっていわゆる即興劇よね」 京太郎「みんな個性豊かだから案外うまくいくんじゃないんですかね、あとは写真館とか?」 霞「写真館、そうね部の思い出を飾ったりするのは楽しいかも」 京太郎(みんなの水着写真飾ったりしたいな……ぐふふ) 京太郎「まあこのくらいですかね」 霞「うん、参考になったわ。ありがと」 京太郎「どういたしまして、あっ」スッ 霞「えっ?」 京太郎「ご飯粒、ついてましたよ」パクッ 京太郎「霞さんってときどきかわいらしいですよね」ニコッ 霞「う、うん、そうね……」カァァ 京太郎「今日も国麻の練習があるんだよな、確かここで」 京太郎「みんなを集めて文化祭の準備もやっておきたいし……」 放課後 洋榎「お、今日も京太郎おるんか?」 京太郎「はい、打ちたければ打ちますよ?」 洋榎「大きい口たたくようになったやん京太郎のくせにー!」ウリウリ 京太郎「痛い、痛いですよ!」 京太郎(なんか背中に当たってるような……小っちゃいからわかんねえな) 良子「やあ、調子はどう?」 京太郎「好調ですよ、昨日もネトマで飛ばしましたし」 良子「ん、そうか」 良子「そうだ、実は選抜メンバーでのキャンプを企画してるんだけど、京太郎も来る?」 良子「ここにいる全員も参加して、再来週の休日を使って2泊3日なんだけど」 京太郎「合宿ですか……」 良子「今回はここまで、だね」 京太郎「ありがとうございました」 良子「それで決めた?」 京太郎「はい、俺も参加します」 良子「よし、なら部屋も頼まなければね、せっかくだしパジャマパーティーでもしない?」 京太郎「俺と良子さんとでですか?」 良子「友だち同士ならする、と聞いたけど?」キョトン 京太郎「え、えーっと、それは流石に……」 良子「そうか、そうだよな、やっぱり私なんて……」 京太郎(良子さんとお泊りなんて絶対無理だろ!) 京太郎(……もったいないけど) 京太郎「文化祭のことを話しておくか」 【別室】 京太郎「それで、今年の出し物はどうするんですか?」 霞「京太郎くんの考えた4つから考えなきゃね」 郁乃「私はコスプレ喫茶やりたいな~」 憩「…………」 エイスリン「シャシンカン!」 咏「私はなんでもいいよ~」 京太郎「じゃあ多数決で決めましょうか」 京太郎「じゃあエチュード屋さんがいい人ー」 霞「はい」スッ 京太郎「コスプレ喫茶の人ー」 郁乃「は~い」スッ 京太郎「写真館がいい人ー」 エイスリン「ハイ!」ブンブン 京太郎「じゃあコスプレ雀荘がいい人ー」 咏「はーい」スッ 憩「…………」 京太郎「憩さんはどれがいいんですか?」 憩「……」 京太郎「憩さん、憩さーん」 憩「あっ、ごめんごめんちょっとぼーっとしとったわ」 憩「せやな、ウチはコスプレ雀荘がええなー」 京太郎「了解です」 霞「コスプレ雀荘に決定ね」 京太郎「ルールはもちろんノーレートとして、景品とかどうします?」 郁乃「1位の人が4位の人に何か命令するとかでええんちゃう?」 京太郎「んーどうしましょうか」 京太郎「コスプレの衣装は郁乃さんが持ってくるらしい」 京太郎「……大丈夫だよな?」 霞「京太郎くん、今暇かしら?」 京太郎「あまりすることもありませんしね」 霞「そう、なら久しぶりに私と二人で打たない?」 京太郎「いいですね、やりましょうか」 京太郎「そういえば霞さんって絶一門ができるんですよね?」 霞「あんまりやりたくはないんだけどね」 京太郎「じゃあそれを三麻でやったらどうなるんですか?」 霞「やったことはないけど、他二人の方が和了りやすいようになるんじゃないのかしら?」 京太郎「あんまり便利ではないんですね」 霞「時と場合によるわね」 霞「そうだ、文化祭の話」 霞「いつ切り出そうか迷ってて結局任せちゃって、ごめんね」 京太郎「そんなこと気にしなくっていいっすよ」 霞「そう?でも……」 京太郎「それにそういうときはごめん、じゃなくてありがとう、の方が嬉しいです」 霞「ふふっ、いつも通りね」 霞「それじゃ、ありがとね、京太郎くん」ニコッ 京太郎「どういたしまして」 京太郎「さーてと、練習も終わったしどっか行こっかなー」 夕 京太郎「疲れたなー」 京太郎「公園で休むか、っと、ん?」 京太郎「あれは……」 京太郎「あれは……」 「いつもより多く回しておりまーす」 京太郎「大道芸人か、珍しいな」 「お次はこの猿ちゃん犬ちゃん雉ちゃんによる桃太郎劇場でーす」 ワーワー! キャーキャー 京太郎「犬はわかるけど猿と雉はどっから連れてきたんだよ……」 「結局鬼の娘ちゃんは身投げをしてしまいましたとさ」 ワーワー オモシロカッタデー 京太郎「だんだん鬼の娘と桃太郎のラブストーリーになってた気がする……」 京太郎「ま、面白かったからいっか帰ろーっと」 京太郎「今日も疲れたぁー」 京太郎「寝る前にメールでもするか」 京太郎「照に送ってみるか」 京太郎「咲も照もモモも選抜には選ばれるんだろうな、そこんとこも訊いてみるか」 京太郎『調子はどうだ?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『今日は一通だけじゃないんだね』 照『調子はいいよ、今なら三人にも勝てると思う』 京太郎『ふっふっふ、この男子チャンピオンをなめるなよー』 京太郎『国麻といえば、照は関東選抜に選ばれそうなのか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『小鍛治監督からはかなり睨まれてる』 照『淡とかを見る目が怖い』 京太郎「関東は小鍛治プロが監督なのか」 京太郎「あの人何歳だっけ?結構歳いってたよな?」 京太郎『そっか、頑張ってんだな』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『出られる大会ももうあまり無いから』 照『そろそろ寝るね、おやすみ』 京太郎『おやすみ』ピッ 京太郎「そんじゃあ俺も寝るかなー」 TV『本日は永世七冠、国内無敗の小鍛治プロにお越しいただきましたー』 TV『小鍛治プロはこの37年間で最も嬉しかったこととはなんですか?』 健夜『え、えーっと、近所のちっちゃな子どもたちにバレンタインチョコをもらったとき、ですかね?』 健夜『って!私はまだアラサーですよぉっ!』 京太郎「あっ、照たちを見る目が厳しいのってそういうこと……」 【10月第1週 平日】終 【10月第1週 休日】開始 京太郎「一週間後には文化祭、二週間後には合宿、三週間後には国麻の団体か」 京太郎「楽しんでいこう!」 京太郎「照も咲も頑張ってるっていうし俺も頑張んないとな」 京太郎「今日はどんな感じでやろっかなー」 京太郎「お邪魔しまーす」 霞「邪魔するなら帰ってくれるかしら?」ニッコリ 京太郎「それネタですよね!?恐いですよ!」 霞「冗談よ、冗談」 霞「そういえば憩ちゃん知らない?」 京太郎「来てないんですか?」 霞「どうも昨日から帰ってきてないらしくてね、そう知らないの」 霞「彼氏の家に泊まったりしてるのかしらね」 京太郎「えっ、憩さん彼氏がいるんですか!?」 霞「さあね、今三人揃ってるんだけど打たない?」 京太郎「今日も勝ちますよ!」 咏「お、やっと来たねぃ~」 エイスリン「ハヤク!」 華菜「速く卓につくんだし!」 京太郎「あれ、どうして小池さんがここに?」 華菜「小池じゃないし!池田だし!それに華菜って呼べって言ったろ!」 咏「一応ここの住人だからじゃねえの?知らんけど」 華菜「一応って何だよ一応って!カナちゃんこれでも先輩なんだぞ!」 エイスリン「シャラップ!」 華菜「はい……」 華菜「先制リーチだしっ!」 エイスリン「ロン!8000!」 華菜「なっ!」 京太郎「リーチ!」 華菜「追っかけてやるよ!リーチ!」 京太郎「ロン、12000です」 華菜「はへっ?」 咏「んじゃ、リーチ」 華菜「まだまだあきらめないし!リーチ!」 咏「んーあーそれロン、24000な」 /ノ i!リ ,ヘ ゞ、、 /ノツハメハ } リ ヾ.、 / " /ノ }ノ′ ヘゝ / }、 ,`´〃 lヽヽ、 >/ /\ j `V/ / ゙ゝ.,,_ ,, V/ // /  ̄ ,' 〃 / ,z〟==テ゛゙ゞ,ヽ , " { /. ,、 i ` {. i }. ' ',ヘ { j { ヾ\,, " ' \ / i _,. _,. ' ´ー´´、 _,. '"/゙''ー .,, _,,/ 咏「ふぇ~勝った勝った~」 エイスリン「ニイ!」 華菜「」 京太郎「華菜さん上手いじゃないですか!」 霞「華菜ちゃん中学時代は麻雀やってたのよ」 京太郎「へぇー通りで」 華菜「うるさいし……」グスッ 昼 京太郎「憩さんがいないのは心配だな……」 霞「京太郎くん、今日は練習に来ないの?」 京太郎「……憩さんを捜しに行ってこようと思います」 霞「そう……」 prrrr prrrr 霞「はい、もしもし」 霞「……はい、そうですか、私たちも今から行こうかと、はい、ありがとうございます」ガチャ 霞「憩ちゃん、練習に来てるって」 京太郎「えっ」 霞「んーと、それで京太郎くんはどうするの?」 京太郎「練習に行きます、会場は?」 霞「確か姫松だったかしら、みんなで行きましょう」 バラバラ トン トン パラッ 京太郎「みんな静かだなー」 洋榎「出鼻くじきリーチ!」 京太郎「洋榎さんはうるさいけど」 憩「おつかれさまでしたー」 憩「あ、京太郎くんや」 京太郎「今終わったんですか?」 憩「負けてもうたけどね、あはは」 京太郎「そうですか……紅茶でも飲みます?」 憩「うん、よろしく頼むわ」 京太郎「じゃああっちの机で待っててください」 京太郎「はい、どうぞ」 憩「ん……あったかいわぁ」コクッ 京太郎「そういえば」 憩「うん?」 京太郎「最近、憩さんの部屋から変な声が聞こえ「ブフォッ」るんですけど、って大丈夫ですか!?」 憩「けほっ、こほっ、ご、ごめんなっ、けほっ」 京太郎「口拭きますよ」フキフキ 憩「んっ……」 京太郎「それで、何をしてるんですか?」 憩「えっ、えーっとなー……そのー」 京太郎「あっ、ひょっとしてアニメとかですか?叫ぶような声でしたけど」 憩「せっせや、アニメやアニメ!最近はまってなーいやーこれがおもろいんやー」 京太郎「へぇーじゃあ今度俺にも見せてくださいよ」 憩「そ、それはちょっと無理やなー……」メソラシ 憩「……その声も今日からは聞こえなくなると思うで」 京太郎「もう見終わったんですか?」 憩「…………せやで」 憩「せやから、もう気にせんでええで」 憩「ほな、また」 京太郎「頑張ってくださいね!」 良子「やっ、また来てるんだね」 京太郎「そういう良子さんこそ」 良子「私はコーチだからね、熱心な子は好きだよ」ニコッ 京太郎「!」ドキッ 良子「ん?どうかしたかい?」 京太郎「い、いえ、なんでもないです!」 京太郎(綺麗すぎるだろ、これで何回目だよ、おい!) 良子「そうだ今日もプラクティスをしないか?」 京太郎「はい、よろこんでえっ?」 良子「なんで疑問形なんだ?」 良子「あ、そういえば」トン 京太郎「なんですか?」トン 良子「京太郎と私は同室になったぞ」トン 京太郎「へーそうなんですかー」トン 良子「リーチ」トン 京太郎「ってえええ!?」 京太郎「なんでですか!なんでそんなことになってるんですか!?」トン 良子「ロン、冗談だよ」 京太郎「な、なんだぁ~……」ヘナヘナ 良子「まだ部屋割りは決まってないんだけど」ジャラジャラ 京太郎「もうびっくりさせないでくださいよ!」ジャラジャラ 良子「ごめんごめん」トントン 京太郎「はぁ……」トントン 良子「それで、誰がいいんだ?」トン 京太郎「はい?」トン 良子「この中で同室になるとしたら」トン 京太郎「……なんでそんなことを聞くんすか?」トン 良子「なんとなく、それで誰?」トン 京太郎「……いませんよ」トン 京太郎(風呂上りの絹恵さんとか霞さんとか) 京太郎「良子さんは見てみたいけど、言えない言えない」 良子「……っ!」カァァ 京太郎「良子さん?顔赤いですよ?」 良子「なっ、なんでもない!ばかっ!」カァァ 京太郎「??」 夕 京太郎「まだ練習も続いてるみたいだし、残るか」 泉「京太郎くんは熱心ですね」 京太郎「そうか?みんな頑張ってるんだし当然だろ」 泉「せやろか?」 京太郎「せやせや」 良子「京太郎はいつも暇なのか?」 京太郎「良子さんこそいつも暇そうに見えますけど」 良子「私はこうしてみんなのデータを取っているんだけど……そうだよね」 良子「どうせ私なんて休日に出かける用事もなくて誰かいるといいなーとか考えて近くのスーパーに行ってみるけど誰にも会えなくてさびしい女に見えるんだよね、そうだよね、どうせ私なんて……」ブツブツ 京太郎(どうしてこんなスイッチ入ったんだよ!) 良子「はぁ……ロン」 京太郎「ため息つきながらロンするのやめてくれますか?」 良子「じゃあ、京太郎は私のことをどう思う?」 京太郎「どうしてそんな話に!?」 良子「いや……だって……」モジモジ 京太郎「良子さんは仕事のできるいい人って感じですよ」 良子「そ、そう見えるか?」カミクルクルー 京太郎「良子さんに嘘は吐きませんよ」 京太郎「良子さんは素敵な人ですから」ニコッ 良子「素敵……素敵か、いい響きだな」 京太郎「素敵というより綺麗ですね、可愛いです」 良子「綺麗……可愛い……」カァァ 京太郎「ところで、速くツモってくださいよそれ」 良子「う、うん」 良子(綺麗で可愛い……)プシュー 良子(でも、それはあくまでお世辞とかそういう意味なんじゃ……)ズーン 良子(いや、京太郎はホーネストだ、だって現に―――) 京太郎(ああ、良子さん綺麗だなあ、結婚したいなぁ) 良子(とか考えてそうな顔をしてる、はず)カァァ 京太郎(速くツモってくれねえかなー) 京太郎「憩さん、休憩中ですか?」 憩「あはは、憩と休憩をかけたん?」 京太郎「そういうつもりはなかったんですけどね」 京太郎「休憩がてら何か話しましょうか?」 憩「うん、ええで」 京太郎「それじゃあ……」 京太郎「調子はどうですか?」 憩「絶好調やで!さっきも洋榎ちゃんとばして来たし」 京太郎「えっ」 洋榎「」チーン 憩「それにセーラちゃんも」 セーラ「」チーン 京太郎「うわっ、凄いですね」 憩「せやからなでなでしてー」 京太郎「ええっ、なんでですか」 憩「ご褒美ってことで、どや?」 京太郎「じゃあ、失礼します」スッ 憩「んっ……」 京太郎「こんな感じですか?」ナデナデ 憩「うんうん、そんな感じー」 京太郎「元気でてます?」ナデナデ 憩「出てるで出てるで、おおきに」ニコッ 京太郎「いつまでこうします?」ナデナデ 憩「んー……ずっとー」 京太郎「はいはい」ナデナデ 憩「えへへー」 京太郎「今日の練習も疲れたなー」 京太郎「風呂も上がったし、何しよ」 夜 京太郎「特にすることもないし、勉強でもするか」 京太郎「明日の予習でもしておこう」 京太郎「ここは、こうで……」 京太郎「ここは……あれ?よくわかんなくなったぞ?」 京太郎「ここがこれだからあれがここで、だからここは……むむむ」 京太郎「わっかんねー、何もかんもわっかんねー」 京太郎「久しぶりにネットをしよう」 京太郎「何をしようかなー」 京太郎「某掲示板の京太郎応援スレでも見てみるか」 京太郎「照の応援スレもあるって聞いたから俺のもあると思うんだけどなー」 京太郎「おっ、これか」 京太郎「どんなことが書いてあるんだろうなー」ワクワク 『須賀京太郎とかいうパシリwwwwwwwwwwww』 『毎日咏ちゃんとか憩ちゃんとかをとっかえひっかえしてるんだってなー』 『絶対に許さない(迫真)』 『このスレは須賀京太郎こと出会い厨ヤンキーを応援するスレです』 『そこ替われよチャンピオン()』 『男子個人戦チャンピオン()』 京太郎「なんだよ、これ……」 京太郎「なんで、俺がこんな……」 『なんでそんなに須賀をバカにするんだよ!』 『お、京太郎ゥー!』 『京太郎を庇うエイスリンちゃんの可能性が微粒子レベルで存在する……?』 『いや……… エイスリンちゃんはカタカナやろ~………!』 『じゃあ咏ちゃんだな!こっちおいで、咏ちゃん』 『咏ちゃんprpr』 京太郎「嫌だ……気持ち悪い……早く寝よ」 【10月第1週 休日】終 【10月第2週 平日】 京太郎「昨日のあいつら、なんなんだよ一体」 京太郎「咏たちもあんな風に見られてるんだよな……俺が守らなきゃ、なのか」 少しだけ曇った空、いつかの空とは打って変わって暗かった 京太郎「はぁ……」 一緒に学校へ行く友だちもおらず、住人のみんなともタイミングがずれて、俺はいつも通りのぼっち登校だった 大きな校門、そこへ多くの学生が入っていく その前に一台の車が止まった、黒く長いいわゆるリムジンといううやつだろう静岡のとある小学校に止まってそうな感じの その中から出てきたのは―― 京太郎「……憩さん?」 ナース服に似た制服に身を包んだ憩さんだった 京太郎「一体どういうことなんだ?」 京太郎「リムジンから出てきた憩さん、なんでなんだ……」 京太郎「たまにはトイレで食べるのも乙だよなー」 和「あ、須賀君」 京太郎「原村さん、こんなところでどうした?」 京太郎(石戸さんほどではないにしろ、やはりこれはなかなかのなかなか……)ジーッ 和「須賀君?」ジトッ 京太郎「な、なんだい原村さん?」アセアセ 和「はぁ……もういいです、さようなら」 京太郎「あ、はい、あっ、あれ、あれ?」 京太郎「何だったんだ一体?」 何も起こりませんでした 京太郎「もう放課後かー」 和「ふんっ」プイッ 咏「なーなー、和に何したんだよー」 京太郎「うっ、それはだな……」チラッ 和「なんですか?」ツーン 京太郎「……はぁ」 京太郎「今日は千里山で練習だっけな」 咏「おっ、今日も行くん?」 京太郎「おう、もちろんだぜ!」 咏「じゃさー和もどう?練習来ね?」 和「いえ、私は遠慮しておきます」 咏「そっか、んじゃ行こうぜ京太郎」ダキッ 京太郎「ちょっ、抱き着くなって」 咏「いーいーだーろ」 京太郎「はーなーれーろ」 京太郎「暇そうな人はいないっかなーっと」 霞「あら、京太郎くん暇なの?」 京太郎「女子の練習ですから」 霞「それじゃあまた私と練習しましょうか」 京太郎「いいですね、やりましょうやりましょう!」 霞「私は後ろで見てるから、打ってみて」 京太郎「はい!見せてあげますよ、俺の力!」 京太郎「うむむ、ここは……」 霞「これね」ズイッ モニュッ 京太郎「!?」 霞「あら、どうかした?」モニュッ 京太郎「いえっ、なんでもございません!」 霞「そう……あ、ツモったわよ!」モニュッ 京太郎「おお……」 京太郎(集中できねえ……) 京太郎「霞さんといると身が持たない……」 良子「ふぅー」 京太郎「またコーヒー飲んでるんですか?」 良子「フェイバリットだからね、京太郎もいる?」 京太郎「そんな、良子さんが飲んだものなんて飲めませんよ!」 良子「そうか……」ズーン 京太郎「落ち込んだ!?」 良子「……はぁ」ズズッ 京太郎「良子さーん、すねてないで教えてくださいよー」 良子「……京太郎なんて……はぁ」ズズッ 京太郎「ああもう、飲めばいいんでしょう飲めば!」ヒョイ 良子「えっ……」 京太郎(口紅がついてないとこなら大丈夫だよな)ズズッ 良子「京太郎……」ウルウル 京太郎「おいしいですよ、飲んだんで教えてください」 良子「うんっ!何からレクチャーする?」 京太郎「じゃあまずは……」 京太郎「……」ズズッ コトッ 良子「……」ズズッ コトッ 京太郎(なんでコーヒーカップ共有してんの!?) 京太郎(まずいよ!絶対まずいよこんなの!)ブンブン 良子「?」 良子(京太郎、さっきから集中できてないみたいだけど、どうしたんだろ?) 良子(コーヒーの飲みすぎでおしっこに行きたいのかな……) 良子(そう考えたら私も行きたくなってきちゃった……)モゾモゾ 京太郎(ここで間接キスとか狙いに行ったら軽蔑されそうだし……) 良子(ここで私だけおしっこに行ったら変な目で見られそうだし……) 京良(*1) 京太郎「練習終わり!」 京太郎「あとは何しよっかなー」 京太郎「今日も公園で一休みするか」 京太郎「今日も誰もいないみたいだなー」 京太郎「はぁ……紅葉が綺麗だな」 秘書「あら、また会ったわね」 京太郎「秘書さんですか?」 秘書「何よその呼び名、まあいいけど」 京太郎「それで、何の用なんですか?」 秘書「用事なんて無いわ、ただ通りがかっただけ」 秘書「そういえば貴方お嬢様の彼氏なの?」 京太郎「彼氏?誰が?」 秘書「貴方とお嬢様」 京太郎「お嬢様ってのは憩さんのことでいいんですよね?」 秘書「そそっ、んでどうなの?」 京太郎「ただの先輩後輩ですよ」 秘書「なーんだ、つまんな」 秘書「そそのかそうと思ったんだけどなー」 京太郎「そそのかす?」 秘書「あー忘れて頂戴、そんじゃ」 京太郎「ちょっ、待ってくださいよ!」 京太郎「……もういねえ、なんだったんだ?」 京太郎「そそのかす、って何をだよ」 京太郎「それに今朝の憩さん……」 京太郎「連絡しろって言ってたから、やってみるか」 京太郎「憩さんのことを訊いてみるか、そうと決まれば挨拶からだな」 京太郎『こんばんは、須賀京太郎です』 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッ ヴーッ 京太郎「返信速いな、って知らないアドレスだな」 京太郎「読んでみるか」 秘書『秘書よ、こっちがプライベート用のアドレス』 秘書『それで何の用かしら?』 秘書『あまり長くはしたくないから速くして頂戴』 京太郎「見た目によらずきついよな、あの人」 京太郎「憩さんのことといっても何を訊こうか……」 京太郎「…………」 京太郎『憩さんについて、何を知っているんですか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 秘書『随分と曖昧な質問ね』 秘書『私は彼女をよく知らない』 秘書『彼女は院長の娘』 秘書『一年半前に家から出て行った、私が知っているのはそれだけ』 秘書『私はまだここに就いて半年の新米秘書だからね』 秘書『他に訊きたいことはある?』 京太郎「家から出て行った、ってそんな言い方じゃ……」 京太郎「そのことはまだいい、次だ」 京太郎『今、憩さんはどこに行ってるのか知ってますか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 秘書『彼女なら家に帰って来たわ』 秘書『正しくは連れ戻された、だけど』 秘書『それじゃあもう寝るわね』 京太郎「連れ戻された……」 京太郎「でも、そういえば」 京太郎『そういえば憩さんはどうしてここに住んでるんですか?』 憩『ただ単純に親元を離れたかったから、かな』 憩『お父さんやお母さんはウチを医者にさせたいらしいんよ。だから勉強で忙しくなる前に、高校だけでも自由でいたいなー思うてね』 京太郎「どういうことなんだ……?」 憩が住人ではなくなりました 【10月第2週 平日】終 【10月第2週 休日】 【三箇牧・千里山合同文化祭】 【一日目】 京太郎「今日から文化祭だあっ!」 京太郎「いろんな人が来るんだろうな!おもちが大きい人とかおもちが大きい人とかおもちが大きい人とか!」 京太郎「張り切って行こう!」 ワイワイ ガヤガヤ 京太郎「一日目は千里山の人たちがこっちに来るんだよな」 京太郎「賑やかだ、実に賑やかだ」 「わぁーすごーい!」 「ええ景色やなー」 「あんたら千里山の人?せやったらワイと茶ぁしばきいかへん?」 「るっさいわドアホ!ブサイクはさがっとれ!」 「鳴け!喚け!この腐れ豚がァァァァァァアアアア!」 「ブヒィィィィイイイイ!」 「こっちにも尻を向けろクソ虫が!」 「ブヒィィィィイイイイ!」 京太郎「……寂し」 【部室】 京太郎「ちはーっす!」 郁乃「お、京太郎くん二番乗りやな~」 郁乃「見て見て~かっこええやろ~」フリフリ 京太郎「スーツですか……」 郁乃「せやで~」 京太郎(郁乃さんはなんか違うような気がするんだよな、それこそ猫のコスプレとかなら似合ってたかもしれないけど) 郁乃「どや?」 京太郎(なんか期待されてるし、何て言おう) 京太郎(やっぱり正直に言うべきだよな) 京太郎「似合ってません」キッパリ 郁乃「えっ、ええ~」ガビーン 京太郎「郁乃さんはもっと、こう可愛いのが似合うと思います」 京太郎「郁乃さんは、綺麗というよりも可愛い人ですから」ニカッ 郁乃「…………」カァァ 京太郎(黙っちゃった……嘘でも褒めておくべきだったのかな) 郁乃「……~~!」プシュー 郁乃(可愛え……かぁぁ~///)プシュー 京太郎(初っ端から調子悪いな……) 京太郎「俺のは……これですか」 郁乃「せやで……」プイッ 京太郎(女子の制服……でも郁乃さんが用意してくれたんだ、着ないとだめだよな) 京太郎(ウィッグとかは……あるのかよ) 京太郎(とりあえず着替えよ) 咏「うーっす、来たよーん」 京太郎「えっ」 咏「はあっ?」 京太郎「えっ」←スカートを穿こうとしている 咏「…………こんの……」 咏「変態がああああーっ!」カァァ 京太郎「着替えたは良いけど、部室から追い出された……」 京太郎「さっきから通りがかる人がめっちゃ見てくる」 咏「入っていいよ」 京太郎「おう、さっきはごめんな」 咏「いいよ、私が悪かったんだからさ」 京太郎「ところでその衣装って?」 咏「あーこれ?ミイラらしいよ、知らんけど」フリフリ 京太郎「ミイラってただ包帯巻いてるだけじゃねえか」 咏「ずり落ちそうになるのがちょっとねぃ~でもどう?可愛いっしょ?」フリフリ 京太郎(対木さんみたいだな、ところどころ肌が見えるのがなんか……そそる) 京太郎(さて、何て言おう) 京太郎(包帯の下……ごくり) 京太郎「その包帯取ったらどうなるんだ?」 咏「さあ、わっかんねー」 京太郎「やってみるぞ」ヒョイ 咏「は、はぁ?」 クルクルクルクルー 咏「ちょっ、待てよ!おい!」 京太郎「よし、巻き取り終わり……っと」マエヲミル 咏「み、見るな!」バッ ←全裸 京太郎「…………」 咏「見るなっつってんだ……へぇっくし!」←全裸 京太郎「ブフォッ」 咏「うぅ……京太郎のバカ……」ジトッ 京太郎「ごめん、出て行くわ」 咏「……うん」 バタム 京太郎(包帯の下には何もなかった) 京太郎(しょうがないよ、誰だってあれは取りたくなるもの)モゾモゾ 京太郎(ちょっとトイレ行ってこよ) 霞「あら、もう来てたの」 京太郎「霞さん!?」 霞「何よ、そんなにびっくりして先に入ってるわよ」 京太郎「はい、どうぞ……はぁ」 京太郎「はぁ……」 京太郎「なんか今日はみんなのこと怒らせてばっかりだな」 霞「京太郎くん、入っていいわよ」 京太郎「はーい……ってなんですかそれ」 霞「瑞原プロの衣装よ、牌のお姉さんモード」 京太郎「あっ、ああ……」 霞「牌のお姉さんかすみんですっ☆」キャルン 郁乃(キツい) 咏(キツい) 京太郎(キツい) 霞「三人ともあとで覚えておきなさいよ」 郁咏京(心を読まれた!?) 霞「それで、似合うかしら?」 霞「少しきついのよね……」 郁咏京(それはこっちの台詞……) 霞「肩も凝るし、着れる服もないし、困るのよね……はぁ」 京太郎(いやいや、似合うっていうか、それ以前にもうさぁ!) 京太郎(おもちが強調されすぎて……もう) 京太郎(刺激強すぎるんだよぉ!) 京太郎(落ち着け、とにかく落ち着くんだ俺!) 京太郎(ここはあくまで紳士的にいくんだ!) 京太郎「素敵だと思います」 霞「そう?よかったー」 郁乃「うんうん、十歳は若く見えるで~」 咏「それじゃあ霞は八歳じゃね?知らんけど」 郁乃「あ……」 霞「い・く・の・ちゃん?」ゴゴゴゴゴ 郁乃「いやああああ!」 京太郎「なんで俺を盾にするんですか!」 郁乃「可愛い女の子を守るのが、男の子やろ?」 京太郎「そうですね」キリッ 京太郎「って嫌ですよ!」 霞「はやく郁乃ちゃんを差し出しなさい」ゴゴゴゴ 京太郎(おお、俺の目の前に霞さんの縛りおもちが……)ブフォッ 郁乃「きょ、京太郎くん!?」 霞「年貢の納め時よ、郁乃ちゃん」ニッコリ 京太郎「なんとか部室の外まで逃げてきたぞ」 京太郎「あんなの目の前にして我慢しろって方が無理だっつうの……」 エイスリン「キョウタロー!」ブンブン 京太郎「こんにちは、よく俺だってわかりましたね」 エイスリン「キョウタローダカラ!」ニコッ 京太郎「そう言われると、なんだか嬉しいですね」 エイスリン「ナカ、イイ?」 京太郎「大丈夫ですよ、どうぞ」 京太郎(俺は一日持つのかな……) エイスリン「キョウタロー」ヒョコッ 京太郎「着替え終わったんですか?」 エイスリン「」コクッコクッ 京太郎「じゃあ入りますね」ヨッコイショ エイスリン「Angel!」 京太郎「天使ですか、ご丁寧に翼と輪っかまで」 郁乃「セットやったからね~」 京太郎「天使って言うかただの白のワンピースですよね、これ」 郁乃「あ、わかった~?」 京太郎「流石にわかりますよ」 京太郎(スーツ、ミイラときて郁乃さんのセンスを疑っていたが、これは凄い) 京太郎(だってエイスリンさんのイメージそのまんまだもの、まさに天使) エイスリン「エヘヘ」ニコッ 京太郎(可愛すぎるんですけど、これはどうすれば……) エイスリン「キョウタロー」クイクイ 京太郎「なんですか?」 エイスリン「カワイイ?」 京太郎(可愛いとしか言えないのですがそれは……) 京太郎「持ち帰っていいですかこれ」 エイスリン「?」キョトン 京太郎「ああ、持ち帰りっていうのは……Take outのことです」 エイスリン「Take out?」 京太郎「わかりにくいですかね?」 エイスリン「……umm……!」ピコーン 京太郎(わかったみたいだ) エイスリン「……」カァァ 京太郎(照れてる……可愛い) エイスリン「キョウタロー……」チラッ エイスリン「…………///」プシュー 京太郎(どんどん真っ赤になっていくな) 京太郎「あと来てないのは憩さんですか」 郁乃「せやね~」 京太郎「何を用意したんですか?」 郁乃「知りたい~?」 京太郎「すごく!」 郁乃「後でのお楽しみやで」 咏「お前はまた外で待ってるんだよ!」ゲシッ 京太郎「痛っ!」 京太郎「憩さん……か」 京太郎「訊きたいことは山ほどあるんだよな」 京太郎「でも今は普通に接しよう、今はそのときじゃない」 憩「あれ?京太郎くん?女装しとるん?」 京太郎「俺のコスプレです」 憩「うん、似合っとるで」ニコッ 京太郎「それは喜んでいいんでしょうかね?」 憩「中入ってええんやろ?」 京太郎「どうぞどうぞ」 憩「ほなお先ー」 バタム 憩「入ってええでー」 京太郎「ういーっす」 バタム 憩「えへへ」ヒョコン 京太郎(ネコ耳?) 憩「どや?」ヒョコン 京太郎(しっぽ?) 憩「にゃー!」 郁乃「憩ちゃんのコスプレはネコ娘ちゃんやで~」 憩「にゃ~」 京太郎「ネコ娘っていうか殆どネコじゃないですか」 憩「可愛いかにゃ?」ヒョコン? 京太郎(……可愛い) 憩「京太郎?京太郎?」スリスリ 京太郎「」 憩「にゃ~」 京太郎(ウチの麻雀部の破壊力すげー) 京太郎(やべっ、また鼻血出そう) 憩「似合うかにゃ?」ハテッ? 京太郎「誘ってるんですか?」ズイッ 憩「え?え?」 京太郎「そんなネコ耳なんかつけて、鳴き真似もして」 京太郎「俺に頬ずりしてくるって、誘ってるんですか?」 憩「はえぇ?」カァァ 京太郎「憩さんがそのつもりなら俺にだって考えがあるんですよ」←顔を近づける 憩「ま、待って!」ジワァ 京太郎「全部憩さんが悪いんですよ」←もっと近づける 京太郎(からかい終わり……っと) 憩「…………っ///」プシュー 京太郎(え、えーっと……) 咏「じー」ジーッ 郁乃「じ~」ジーッ 霞「……」ジトッ エイスリン「?」ニコッ 京太郎(この状況、どうすればいいんだ?)
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207 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 11 50.84 ID OZM3MJRt0 [4/7] 好感度・依存度まとめ ネリー 好感度max 依存度139 智葉 56 明華 81 ハオ 49 ダヴァン 41 健夜 74 淡 46 照 67 迫り来る 小 鍛 治 健 夜 209 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 13 21.01 ID OZM3MJRt0 [5/7] 朝 行動フェイズ 京太郎「さて……何をしよう」 1.登校 2.サボる 3.ひきこもる 4自由安価 安価下2 213 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 14 34.97 ID OZM3MJRt0 [6/7] 京太郎「よし!学校行くか!」 ーーー 通学路 京太郎「ん?……あれは?」 「……」クルッ 振り向いて来たのは? 0~20 ネリー 21~40 明華 41~60 智葉 61~80 ダヴァン 81~99 ハオ 安価下1 215 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 18 47.96 ID pgoEEnGE0 [7/7] 智葉「京太郎か」 京太郎「あ……」 智葉「この前は学校を休んだようだな?」 京太郎「あはは」ギクッ 智葉「たまには部活にも顔を出してくれ」 京太郎「気が向いたら顔を出します」 智葉「うん。それでいい」 京太郎「それにしても……」 1.「眼鏡を取ると別人みたいに可愛いですね」 2.「智葉さん……ですよね?」 3.「誰ですか?」 安価下3 220 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 22 34.17 ID CdyUdKfF0 [1/6] 京太郎「眼鏡を取ると別人みたいに可愛いですね」 智葉「……」 京太郎「智葉さん?」 智葉「///」プシュウウウゥ 京太郎「智葉さん!?」 智葉「そ、そんな事よりも別の事に集中しろ!!!」 智葉「ったく///」 京太郎「ほ、本音なのに……」 智葉「っっ///」ピクッ 0~10 小 11~20 中 21~99 大 222 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 25 36.67 ID CdyUdKfF0 [2/6] 智葉の好感度が30上がりました キーンコーンカーンコーン 京太郎「さて……」 放課後になったな。 それにしても眼鏡を取った智葉さんってかはり可愛いよな…… あれはズルいな とてもズルい うん。可愛い 1.麻雀部に顔を出す 2.デートをする 3.奉仕活動に勤しむ 4.まだしばらく教室で時間を潰す 安価下2 226 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 35 54.09 ID OZM3MJRt0 [7/7] 225 195 ミスってしまいました……許してください 京太郎「奉仕活動に勤しむか」 京太郎「それにしてもゴミが多いなぁ」 京太郎「お、ここにも」ヒョイ 明華「あ……京太郎君」 京太郎「明華さん」 明華「ボランティアですか?感心です」 京太郎「明華さんはどうしてここに?」 明華「私は……」 明華「少し休憩です」 京太郎「疲れちゃったんですか?」 明華「えぇ……少し」 1.「一緒にボランティアしましょう」 2.「そういう時もありますよね」 3.「遊びに行きませんか?」 安価下3 230 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 40 46.50 ID Dpp4oKmR0 [1/2] 京太郎「そういう時もありますよね」 明華「京太郎君……」 京太郎「ほら、俺は入学二日目でサボりましたし」 明華「それは早すぎます」クスクス 京太郎「だから元気出してくださいよ」 明華「はい。京太郎君を見たら元気が出て来ました」ニコッ 京太郎「!」ドキッ 可愛い…… 0~30 小 31~60 中 61~99 大 安価下1 234 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 47 39.01 ID Dpp4oKmR0 [2/2] 明華の好感度・依存度が30上がりました 玄米スレは俺のバイブル 行動フェイズ 夕方 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「ネトマで勉強しよう」 4「メールしようかな」 5「電話しよう」 6「LINEしよう」 7「念の為に鍛えるか」 8「自由安価」 安価下3 239 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 56 33.04 ID NvuIZi9g0 ゾロ目だよ!やったねたえちゃん! ゾロ目ボーナス! グループに参加 京太郎「LINEするか……って!」 京太郎「臨海高校麻雀部レギュラーのグループに招待されてる」 京太郎「更に、スイーツ同盟?照さんと淡のグループか……」 京太郎「よし、両方入るか」 ー臨海レギュラーー 智葉 京太郎、念の為招待した ネリー 今度皆で遊ぼう!勿論京太郎も! ダヴァン それはいい考えデス! ハオ 賛成 明華 とてもいい考えです 京太郎 皆が良ければそれで賛成です (休日土曜に臨海麻雀部レギュラー全員と遊ぶ予定が出来ました) 臨海麻雀部レギュラー全員の好感度・依存度が30上がりました 242 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 17 59 58.18 ID CdyUdKfF0 [3/6] ースイーツ同盟ー 照 京太郎。日曜日にスイーツ食べ歩き 淡 拒否権は無し!! 京太郎 はい、分かりました 照 皆で食べるスイーツは美味しい 淡 それとっても分かる! 京太郎 楽しみにしておきます 淡 私も楽しみだからね 照 とっても楽しみ 243 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 18 03 29.15 ID CdyUdKfF0 [4/6] 照と淡の好感度・依存度が30上がりました 日曜日は照と淡と遊びます 行動フェイズ 夜 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「ネトマで勉強しよう」 4「メールしようかな」 5「電話しよう」 6「LINEしよう」 7「念の為に鍛えるか」 8「自由安価」 安価下3 247 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 18 08 23.88 ID CdyUdKfF0 [5/6] 鍛えるを選ぶ人は警戒心の塊(褒め言葉) 京太郎「電話でもするか」 自由安価下3 今までに出会ったキャラでお願いします 251 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 18 19 19.71 ID czqFJOuN0 [1/2] prrr 京太郎「もしもし」 淡『キョータロー!』 京太郎「どうだ?学校の方は」 淡『うん。楽しいけど、キョータローが居ないと少し退屈かな?』 京太郎「あはは、なんだよそれ」 淡『でも日曜日楽しみにしてるからね!!』 京太郎「俺はそんなにお菓子食べれないぞ?」 淡『居てくれるだけでもいいの!』 京太郎「はいはい、わかりましたよっと」 淡『じゃあねー』 京太郎「じゃあ」プツッ 淡の好感度・依存度が10上がりました 京太郎「そろそろ寝るかな……って」 prrrrr 京太郎「電話だ」 電話の相手は? 自由安価下4 今までに出会ったキャラでお願いします 261 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 18 30 55.49 ID czqFJOuN0 [2/2] 京太郎「もしもし?」 健夜『もしもし?』 京太郎「健夜さんですか?」 健夜「あ、よく気付いたね」 京太郎「そりゃ何回か声聞いてますから」 健夜「そういえば京太郎君は麻雀やるの?」 京太郎「麻雀は少ししか……始めたばかりなので」 健夜「そうなんだ、今度教えてあげようか?」 京太郎「本当ですか?」 健夜「嘘はつかないよ、今度誘うね」 京太郎「ありがとうございます」 健夜「またねー」プツッ 京太郎「健夜さんは優しいな」 京太郎「よし、寝るか」 一日が終了しました 262 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 18 35 34.74 ID OsLm0LVS0 健夜の好感度・依存度が20上がりました(連続ボーナス) 好感度・依存度まとめ ネリー 好感度max 依存度169 智葉 好感度max 依存度116 明華 好感度max 依存度141 ハオ 79 ダヴァン 71 健夜 94 淡 86 照 97 大変危険ですね 267 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 18 48 16.93 ID /VJA5LA+0 [2/16] ネリー可愛いよな!?ネリー可愛いよな!?(錯乱) ネリー「……京太郎」 日本の少年に狂おしい程の恋をしてしまった。 しかし、障害も多そうだ。 彼は不思議な男、不思議な魅力の持ち主。 次々と異性を虜にするだろう。 異性は自分に惹かれる事に彼は気付いて居ないだろう。 だからこそ私が飼わなければならない。 お金は沢山稼ぐ。 母国はもうどうでもいい、彼と一緒になれたらそれでいい。 彼は何もしないでいい。 邪魔をする人は一人残らず……ふふっ ネリー「大好き」 272 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 18 55 05.97 ID cFUkaN700 明華「私は変態さんかも知れません……」 明華「出会って間も無い年下の異性に恋をしてしまいました///」ギユウウウッ そして、抱きしめているのは大好きな彼を元に作ったぬいぐるみ。 壁には彼の写真が沢山貼られている。 必ず一人の写真。 隣に居た女性は切りおして捨ててから貼る。 勿論切り捨ててから捨てる時には使い捨ての手袋を着けて。 いつからストーキングをするようになったのかは分からない。 彼の奉仕活動も最初から覗いていた。 疲れたなんてその場凌ぎの嘘。 明華「彼を自分好みに仕立て上げたい」 明華「私が選んだ服を着せて、私が好きな料理を一緒に食べて」 明華「マナーを学んでもらって一緒にフランスで最高の暮らしをしたい」 明華「必ず……」 274 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 18 59 27.04 ID MjoEDjM20 [5/5] 智葉「須賀京太郎……」 不思議な男だ、人の心に入り込んでくる。 危険も多そうだ。 現にネリーや明華はもう彼の虜。 少し危険な域に行っているのかも知れない。 智葉「私も好きなんだけど、な」 いざという時は守ってやる必要があるのかも知れない。 「可愛いですね」 智葉「っっ~~///」 智葉「バカッ……///」ジタバタ 279 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 19 11 27.61 ID J7+oGSeV0 275 狂気の獅子だね(満面の笑み) 276 金は莫大(憶測)だよ! 277 どうなるでしょう!? 京太郎「今日は土曜日だ」 京太郎「今日は臨海の皆と遊ぶ予定だったな」 京太郎「どうしよう?」 1.早めに行く 2.遅めに行く 3.バックレる 安価下3 289 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 19 33 00.45 ID CdyUdKfF0 [6/6] 京太郎「早めに行くか」 ーーー 智葉「むっ……京太郎か」 京太郎「あ、智葉さん」 智葉「まだ集まっているのは私達二人だけだ」 京太郎「ちょっと早すぎましたね」 智葉「早く着くのは慣れたよ」 京太郎「智葉さんしっかりしていますもんね」 智葉「良く言われるよ」ハハッ 京太郎「私服もしっかり似合いますね」 智葉「!」カァァァ 智葉の好感度が10上がりました 290 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 19 48 10.73 ID uU5PKxok0 バックれたらお迎えが来てました ダヴァン「オー!ブラザー早いデス!」 ハオ「京太郎とサトハは早いですね」 ネリー「京太郎、はやーい!」 明華「京太郎君はしっかり者ですね」ニコッ 京太郎「そんな事無いですよ」アハハッ ネリー「……」 智葉「……」 295 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 19 56 21.59 ID PGlJuUAr0 [5/5] 京太郎「さて、今日はどこに行くんですか?」 ネリー「テーマパークだよ!」ギュッ 京太郎「うわっ!くっつきすぎだろ!」 ネリー「今日ぐらい良いよね」ギューッ 明華「少しくっつき過ぎでは無いでしょうか?」 ネリー「別に良いもん」ギュー 智葉「さっ……早く行くぞ」 ダヴァン「ソウしましょう!」 ハオ「そうですね、急ぐに越した事は無いです」 298 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 20 07 29.57 ID jw2/+gWD0 [2/2] ねずみすばらっ!ランド 智葉「さて、着いたぞ」 ネリー「早速乗ろー!」 京太郎「よし、最初はジェットコースターだな」 安価 隣は誰?※そろそろ重要になってきます 0~20 ネリー 21~40 明華 41~60 智葉 61~80 ダヴァン 81~99 ハオ 安価下7 311 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 20 23 27.13 ID /VJA5LA+0 [3/16] ダヴァン「ブラザー!!乗りますよー!」 京太郎「良いですよー!」 ーーー ダヴァン「イエーーーイ!!!!」 京太郎「わー!!!!」 ダヴァン「日本のテーマパークも最高デース!!!」 好感度上昇安価 コンマ判定 0~30 小 31~60 中 61~99 大 安価下1 330 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 21 14 07.23 ID /VJA5LA+0 [5/16] 326失踪か引きこもるが鍵になってくる 明華はまだギリギリ正常です。150越えなけりゃ良いんですよ(ゲス顔) 依存度が20上がりました 京太郎「ふぅ……楽しかったな!」 ネリー「うんー!」キャッキャッ 明華「楽しかったですか、そうですか」 ネリー「嫉妬は良くないよー?」 明華「さぁ?何の事でしょうか?」 智葉「そろそろ夜だから次で最後にするか」 京太郎「そうですね、観覧車に乗りましょう」 一緒に乗るのは誰? 自由安価 今まで出会ったキャラにしてください ※とても重要です。よく考えて選択してください 安価下7 341 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 21 24 58.95 ID /VJA5LA+0 [6/16] 337 337 奇 跡 の カ ー ニ バ ル の 開 幕 だ ゾロ目ボーナス!!(歓喜) 京太郎「綺麗ですねー」 智葉「あ、あぁ!そうだな」 智葉「京太郎。お前はどうするつもりなんだ?」 京太郎「どうするって?」 智葉「まだ出会って間も無い明華とネリーに好意を抱かれているだろう?」 智葉(そして……私も……) 京太郎「え……?ネリーはともかく明華さんが?」 智葉「そろそろどうするかを決めた方が良いと思うぞ?」 京太郎「まだ分かりません……でも……俺はその二人よりも……」チラッ 344 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 21 29 18.34 ID /VJA5LA+0 [7/16] 俺は……! 俺は……! 誰よりも……! 京太郎「ーー俺は」 智葉「?」 京太郎の行く末が決まる安価です 1.智葉さんが好きです 2.智葉さんと一生一緒に居たいです 3.黙る 4.明華さんとネリーを振ります。それから考えます 5.自由安価、セリフなり行動なりお好きに 安価下7 352 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 21 38 17.52 ID /VJA5LA+0 [8/16] 京太郎「みんなと会ったばかりで、好きとか、そういうのはまだ分からないんです 確かに、みんなかわいくて、そういう下心がないわけではないんですが……」 智葉「ふふっ……そうか、そうか」 智葉「京太郎。君はこれから大変だと思う」 智葉「でも、何かあったら私が守ってやろう。安心してくれ」 京太郎「ごめんなさい……迷惑をかけて」 智葉(ふふっ……)ゾクゾクッ 智葉の好感度が50上がりました ーーー 京太郎「じゃあさよならー」 ネリー「バイバーイ」 明華「さようならー」 ハオ「また学校で」 ダヴァン「グッバイブラザー!」 智葉「また会おう。京太郎」 臨海麻雀部レギュラー全員の好感度が10上がりました 360 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 21 48 05.20 ID /VJA5LA+0 [9/16] 京太郎の部屋 京太郎「はぁ……なんか疲れた」 prrrr 京太郎「もしもし」 淡『おはよう!』 京太郎「おやすみ」 淡『明日はテルーとキョータローと私で食べ歩きだからねー!忘れないでよ!』 京太郎「分かってるよ。じゃっ」プツッ 京太郎「もう……ねるか」 ーーー 淡「?変なキョータロー」 361 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 21 52 53.97 ID /VJA5LA+0 [10/16] 好感度・依存度まとめ ネリー 好感度max 依存度199 智葉 好感度max 依存度186 明華 好感度max 依存度151 ハオ 89 ダヴァン 101 健夜 94 淡 86 照 97 眠れる獅子を起こしたら後は、もう……ね? 362 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 21 54 58.03 ID /VJA5LA+0 [11/16] ネリー「ふふっ」 ネリー「ふふふっ」 京太郎を飼わなきゃ。 ちゃんと。 次は室内飼いがいいね、放し飼いはダニがまとわりつく。 ネリー「幸せな生活をしたいな」 ネリー「京太郎と一緒に」 ネリー「私と京太郎だけの」 ネリー「誰にも邪魔されない」 ネリー「二人だけの国で」 うふふっふふふふ 365 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 21 57 36.11 ID /VJA5LA+0 [12/16] 明華「ネリー」 彼女は邪魔ですね。 ただのダニ。 経済的弱者の浅はかな考えは簡単に分かってしまいます。 明華「京太郎君……」 京太郎君のぬいぐるみ…… 京太郎君の写真…… それだけじゃもう足りない…… 京太郎君の温もりが欲しいです。 367 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 22 01 23.49 ID /VJA5LA+0 [13/16] 京太郎。 智葉「おい」 黒服「はいっ!」 智葉「この男を調査しろ」 黒服「し、しかし……カタギは……」 智葉「命令だ」 黒服「は、はい!」ダダダ 智葉「ふふふ」 まずは京太郎がどんな人間か知らないとな。 そうだな、部活でも眼鏡は外そう。 京太郎が褒めてくれたんだ。 369 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 22 02 46.70 ID /VJA5LA+0 [14/16] 一日が終わりました ※現在とても危険な状況です。 ※一触即発状態です ※照と淡とのデートで状況を好転させましょう 376 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 22 08 12.97 ID /VJA5LA+0 [15/16] 370 基本は京太郎生存ですよ?(すっとぼけ) そうですね、150までが狙い目。 そして、失踪と引きこもりが鍵を握ると考えてください。 ダヴァン好感度maxで依存度101でお願いします 京太郎「嫌な夢を見たな」 京太郎「朝だ」 京太郎「待ち合わせの新宿駅に行くか」 京太郎「今日は楽しむぞ!」 378 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 22 14 35.90 ID /VJA5LA+0 [16/16] 京太郎「っと……どうしよう」 TwitterとFacebookで今までの行動を行動を呟いているけど、そろそろ呟くのをやめようかな? なんとなく。 ※どちらを選んでもいい方にも悪い方にも転びます ※重要な選択です 1.やめない 2.やめる 安価下7 390 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 22 36 03.26 ID u7t+FEXi0 [3/3] 京太郎「やっぱり誰かに何をしてるか知ってもらっておこう」 完璧に守りの思考になってる気がする…… ーーー 淡「キョータロー遅ーい!」 京太郎「あはは、悪い悪い」 照「行こう」 どこに行く? 1.チョコ系 2.フルーツ系 3.和菓子系 安価下4 397 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 23 45 36.65 ID +nOANXJZ0 [2/3] すいませんちょっと立て込んでました。 照「美味しい」モグモグ 淡「キョータロー!」 淡「これ凄いよ」 京太郎「んっ?」モグモグ 京太郎「!」 京太郎「うまい……」 照「すごく美味しいね、京ちゃん」 京太郎「はい、最高です!」 好感度上昇安価 コンマ判定 0~20 小 21~60 中 61~99 高 安価下1 399 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 23 51 32.11 ID +nOANXJZ0 [3/3] 照と淡の好感度・依存度が20上がりました 京太郎「ふぅ……美味しかったな」 京太郎「結構人が少ない通りにある店だけど」 淡「テルー!キョータロー!これ見て!」ビシッ 照「あれは……!」 京太郎「!!」 コンマ判定 0~10 ナイフを持ったネリー 11~20 縄を持った明華 21~60 今だけ限定スイーツ 61~99 あの伝説の先着10名の店に誰も並んで居ない……だと? 404 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/02(金) 23 58 42.92 ID 0XGE8zqq0 京太郎「あの伝説の店だ……」 照「誰も並んでない……」キラキラ 淡「早く早く!」キャッキャッ ーーー 照「美味しい」ポロポロ 淡「生きてて良かったねテルー、キョータロー」ポロポロ 京太郎「泣くほどですか!?」 淡「勿論」ポロポロ 照「泣かない京太郎がおかしいよ」 コンマ判定 好感度上昇安価 0~10 小 11~30 中 31~99 大 411 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 00 02 01.73 ID 02Yfjm4T0 [1/6] 訂正 お詫びに今気付けたので再安価 京太郎「あの伝説の店だ……」 照「誰も並んでない……」キラキラ 淡「早く早く!」キャッキャッ ーーー 照「美味しい」ポロポロ 淡「生きてて良かったねテルー、キョータロー」ポロポロ 京太郎「泣くほどですか!?」 淡「勿論」ポロポロ 照「泣かない京ちゃんがおかしい」ポロポロ コンマ判定 好感度上昇安価 0~10 小 11~30 中 31~99 大 416 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 00 09 04.35 ID 02Yfjm4T0 [2/6] 照と淡の好感度が10上昇しました 京太郎「うっぷ……もう夜ですね」 照「そうだね、次は……」 淡「次は……どうしようかな」 こいつら……化物かよぉ!? 照「今日はご褒美だから」 淡「ねー?」 照「あれは!?」 淡「はっ!?」 京太郎「!!」 安価 コンマ判定 0~5 謎の黒服 6~10 狂気のネリーと明華 11~60 デパートの最上階でスイーツが食べれる所 61~99 夜景がとても綺麗なホテルでスイーツがとてもすばらっな所 安価下1 424 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 00 18 15.60 ID rohisEfu0 すまない、今日はこれから用事だ。 今日はここまでです。また時間が空いたら投下します 437 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 05 42 07.85 ID kzA4bJe70 [1/3] 逃げてからの過程って1番大事だと思うんだ、知らねーけど さて、皆様いらっしゃいますかね? 440 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 05 54 32.54 ID JbudEjYQ0 [1/2] ちょっとやって行きます 京太郎「わぁ……」 京太郎「デパートの最上階って凄いですね!」 淡「外が凄く綺麗!」 照「うん、分かったからスイーツ」 京太郎「これならスッキリしたし、少しぐらい……」 照「あ、店員さん」 店員「はい」 照「ーーーとーーーとーーーとーーーとーーーとーーーーーーとーーーーとーーーとーーーーとーーーで」 淡「ーーとーーとーーーとーーーとーーーとーーーーとーーーーとーーとーーとーーとーーとーーとーーとーーで」 京太郎「」 照「京ちょんは?」 京太郎「パス……で」 442 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 05 59 12.70 ID vCTm+78W0 [1/2] 照「京ちょんは?」→照「京ちゃんは?」 に訂正 京太郎「」ウップ 照「美味しかった」 淡「最高だったねーテルー、京太郎」 あれ?呼び方変わった? 京太郎「てか、良く全部食えたな……」 淡「高校百年生の私には余裕だよ!」エッヘン 京太郎「はい、そうですか」 淡「あー!ひどーい!」 好感度上昇安価 コンマ判定 0~50 中 51~99大 安価下 444 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 06 06 36.49 ID 7rBHreNh0 [1/4] 照と淡の好感度が20上がりました 京太郎「さて、そろそろ帰るかな」 照「……」 淡「……」 ん?二人の様子がおかしいな…… どういう事だ? 1.「あのね、京ちゃん」 2.「あのね、キョータロー」 3.「「あのね……」」 4.「またね……」 5.自由安価、淡か照のセリフ 非常に重要な安価です。 よくよく考えて選んでください。 安価下4 449 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 06 46 51.40 ID IUwTevBp0 [1/3] コンマ神の降臨はよくしてるんだけどね、ね、ね 照「あのね、京ちゃん」 淡「あ、じゃあ私帰るね!」 京太郎「え?」 淡「京太郎。テルーを泣かしたら承知しないよ?」 淡「それと、私とはもう合わないでね」 淡(会ったらどうにかなっちゃいそうだから……)スタスタ 京太郎「おい!淡!?」 照「淡……ありがとう」 照(淡もきっと……なのに) 照「京ちゃん」 もう抑えられない。 気持ちを伝えよう。 照「私、京ちゃんの事が」 照「ーー好きです」 京太郎「!」 ※重要な安価です。 よく考えてください。 1.「ありがとうございます。俺も照さんの事が好きです」 2.「……待っててもらえますか?」 3.「俺も好きだけど……でも……!」 4.「ごめんなさい」 5.自由安価、好きなセリフをお願いします 安価下4 454 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 06 56 52.56 ID RjUpNn3+0 京太郎「……待っててもらえますか?」ボソッ 照「え……でも」 京太郎「ここでは目立ちます」ボソッ 照「!」ビクッ 京太郎「常に見られている感じがしますので、後でメールをします」ボソッ 京太郎「ごめんなさい」 京太郎「帰りますね」 照「……」ポツンッ 京太郎「……」スタスタ 照「……」ポロポロ 照「ふら……れた」ポロポロ 455 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 07 04 53.01 ID GdQOGTD40 [1/5] テルールート直行 夜 京太郎の部屋 京太郎「……」 盗聴器も仕掛けられてる可能性がある…… 監視の恐れもあるからハオと適当なLINEでもしながら、テルさんにメールを送ろう。 照さん 俺も照さんが好きです。 このメールは誰にも見せないでください このメールを見た瞬間消してください 見た瞬間はしゃいだりしたり、何かしたら駄目です。 好きですけど、まだ待っててください。 必ず、必ず、向かいに行きます。 456 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 07 10 15.29 ID 7rBHreNh0 [2/4] ハオ「ん?」 ハオ「京太郎からLINEですね、どれどれ?」 ハオ「……」 ハオ「まぁ普通の内容ですね」 ーーー 照の部屋 prrr 照「ん……?」スッ 照「!」 とても嬉しい内容のメールが来た。 どうやら両想いだったようだ。 そして、京ちゃ……京太郎には深い理由がありそうだ。 でも、私が出来る事は一つ。 まずはメールを削除して。 照「……」 京太郎 待ってる。ずっと待ってる 458 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 07 16 59.47 ID 02Yfjm4T0 [3/6] 京太郎「……」 彼女が出来た。 メールは削除。 もうやる事は分かってる。 けど、この肉体じゃあ心許ない気もするな、うん。 わざと孤立してから引きこもるか、失踪してしまうか。 よく考えよう。 もう臨界での日常はあり得ない、俺も馬鹿じゃないから分かってしまった。 今の学校はとても危険だ。 それに、まだ相手は何もしてこないだろう。 留学生が相手で良かった。 でも、智葉さんは…… 京太郎「もう寝るか、おやすみ」 475 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 16 21 25.71 ID vCTm+78W0 [2/2] 寝てたよ…… ここから色々な安価が重要になってくるんだよなぁ 朝 行動フェイズ 京太郎「さて……何をしよう」 1.登校 2.サボる 3.ひきこもる 4自由安価 安価下3 479 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 16 30 42.47 ID GdQOGTD40 [2/5] 京太郎「よーしサボるか」 照さんと淡と遊んでる時……確かに見られてたと思う。 やっぱり智葉さんの言う通り……これから大変……なのか? 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「ネトマで勉強しよう」 4「メールしようかな」 5「電話しよう」 6「LINEしよう」 7「念の為に鍛えるか」 8学校の様子を覗き見 9.バイト 10.自由安価 安価下4 485 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 16 33 53.59 ID GdQOGTD40 [3/5] 京太郎「念の為に鍛えるか」 京太郎「ふんっ」ギシッ 安価下 コンマ判定 0~30 小 31~60 中 61~99 大 487 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 16 37 37.96 ID GdQOGTD40 [4/5] ゾロ目ボーナス!(白目) 京太郎「それにしても……この筋トレ方とプロテイン……物凄く効くなぁ……」 筋トレポイント96/100 行動フェイズ 昼 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「ネトマで勉強しよう」 4「メールしようかな」 5「電話しよう」 6「LINEしよう」 7「念の為に鍛えるか」 8.学校の様子を覗き見 9.バイト 10.自由安価 安価下1 490 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 16 40 23.16 ID GdQOGTD40 [5/5] ちょっと離脱します。すぐ戻ります 京太郎「鍛えるか……」 どう転んでもmaxなのでコンマは省略 筋トレポイントmaxになりました 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「ネトマで勉強しよう」 4「メールしようかな」 5「電話しよう」 6「LINEしよう」 7.学校を覗き見 8.バイト 9.自由安価 495 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 16 57 22.83 ID kzA4bJe70 [2/3] バイトするか 京太郎「この時間だと……」 京太郎「工事現場ぐらいしか無いよなぁ……」 ーーー 土方「京太郎おおぉ!」 京太郎「はぁぁぁい!!」 ーーー 京太郎「……疲れた」 土方「もう、夜も遅いな」 土方「ほら、給料」 京太郎「ありがとうございます」 「次の現場は奈良かよ……」 「旅館の改装だってよ」 「だるいわー」 京太郎「?」 京太郎「帰るか」 496 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 16 58 05.15 ID kzA4bJe70 [3/3] 行動フェイズ 夜 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「ネトマで勉強しよう」 4「メールしようかな」 5「電話しよう」 6「LINEしよう」 7.学校を覗き見 8.バイト 9.自由安価 499 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 17 14 07.61 ID JbudEjYQ0 [2/2] 京太郎「よっしゃ!!」 京太郎「ネトマだ!」 ネトマポイントmaxになりました 京太郎「今日はトップランカー!のどっちと勝負だ!!」 ーーー 京太郎「ボロ負け……」 ピロンッ 京太郎「ん?チャットが飛んで来た」 京太郎「どれどれ……とても筋が良かったです」 京太郎「初心者にしては素晴らしかったです」 京太郎「また打ちましょう。これは私のサブのメールアドレスです」 京太郎「おぉ……のどっちのメールアドレスをもらったぞ、登録しておくか」 501 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 17 20 27.24 ID XUT0U/sh0 京太郎「そろそろ寝るかな……って」 prrrrr 京太郎「電話だ」 電話の相手は? 自由安価下5 今までに出会ったキャラでお願いします 509 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 17 26 46.08 ID xM9k7R830 [1/6] 京太郎「ん?」 健夜『もしもし』 京太郎「あ、健夜さん」 健夜『最近どうかな?』 京太郎「最近はまぁちょっと忙しいですね」 健夜『京太郎君はモテるもんね』 京太郎「あはは……そんな事あるかも……しれませんね」 健夜『がんばってねー』 京太郎「はい」プツッ 一日が終了しました 511 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 17 33 53.34 ID xM9k7R830 [2/6] 健夜の好感度が10上がりました 依存度150超えの放置は危険。だが、接触もかなり危険。 好感度・依存度まとめ ネリー 好感度max 依存度199 智葉 好感度max 依存度186 明華 好感度max 依存度151 ハオ 89 ダヴァン 好感度max 依存度101 健夜 好感度max 依存度104 淡 好感度max 依存度136 照 好感度max 依存度147 ←照の依存度はもう上がりません。後は下がるのみです モテるなぁ京太郎 512 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/05/03(土) 17 35 02.12 ID xM9k7R830 [3/6] 朝 行動フェイズ 京太郎「さて……何をしよう」 1.登校 2.サボる 3.ひきこもる 4自由安価 安価下3
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えり「大将戦決着ー!」 えり「開局時一位だった大阪選抜は成す術なく三位陥落」 えり「東北選抜は東一局の倍満による得点を守り二位浮上」 えり「関西選抜は25400得点と大きな追い上げを見せるも最下位で試合を終えました」 えり「そして今回の国民麻雀大会地区選抜団体の部、王座に就いたのは関東選抜でした、おめでとうございます」 えり「表彰式は引き続きご覧のチャンネルで中継いたします」 秋一郎「実にいい勝負だったと思う」 えり「以上、実況は針生、解説は大沼プロでお送りしました」 秋一郎(マイクにも拾える声で話したのにノーコメント……)ウジウジ 京太郎「ふぁーぁ」 京太郎「表彰式もそろそろ終わりみたいだな、ちょっとうろついてくるか」 郁乃「はぁ……」 京太郎「幸せが逃げますよ」 郁乃「きょ京太郎くん!あ、あはは、そういえばそうやったっけ」 京太郎「ちょっと隣座りますね」 郁乃「別にええで、はい」ポンポン 京太郎「どうも、よっこいしょういちっと」 郁乃「あはは、なんか古いな~」 京太郎「結構お気に入りなんですけどね、善野さんは一緒じゃないみたいですね」 郁乃「まあいつも一緒ってわけやあらへんしな~」 京太郎「…………」 京太郎「」ポン 郁乃「きょっ、何するんや」 京太郎「照、強かったですね」ナデナデ 郁乃「……なんで撫でるん?」 京太郎「さあ?こうしなきゃいけない気がして」 郁乃「さあ?、って何やねんそれ、あはは」 京太郎「何でしょうね。でも、無理しなくていいんですよ」 京太郎「みんなが見てるからって強がらなくっても」 京太郎「泣きたいときは泣いてください、一人で溜め込むよりもそっちの方が楽ですよ」 京太郎「俺はあっち向いてるんで、ね?」 郁乃「なんでそないなこと……」 京太郎「いやだって目が赤いんですもん、誰だってわかりますよ」 郁乃「せやけど、私これでも大人やし……」 京太郎「今は17歳の女の子なんだから、女の子らしく泣いていいんですよ」 京太郎「悲しんで悔しがって怒っていいんですよ」 郁乃「…………」 京太郎「……じゃあこうしておきますよ」ギュッ 郁乃「!?」 京太郎「抱きしめておけば誰にも見られないですよ」 郁乃「…………もう」 郁乃「京太郎、くんは、だいっ、たん、ひくっ、やなっ」グスッ 京太郎「何とでも言ってください」ナデナデ 京太郎「まだ胸があったかい……」 京太郎「これから自由時間らしいけど、どうしよ」 京太郎「明日から二日くらいオフなんだよな」 京太郎「そんで明々後日からはまた麻雀の日々……なんか嫌だな」 照「それじゃ」モグモグ 豊音「ありがとうございましたー!」 照「」テクテク モグモグ 豊音「……~~!!」 豊音「やった!やった!やった!」ハッパタイ 豊音「宮永さんにサイン書いてもらっちゃった!」 豊音「これは家宝にするしかないよね!」 豊音「あ!須賀くんだ!……チャンピオンコンビのサインかー」ジュルリ 豊音「おーい須賀くー……ん……」 京太郎(近藤さん……近藤さんを使って一人で頑張ったらどうなるんだろうか) 京太郎(今二個持ってるけど予備の予備に欲しいよな……) 京太郎(よし、買おう) 豊音(あわわ、なんか如何わしいものを持ってるよー) 豊音(話しかけちゃダメな気がする……) 照「……」モグモグ 照(京太郎のひもQ、新しい味でも出たのかな?)モグモグ 京太郎「なんか誰かに見られてた気がするけど、気のせいだよな」 雅枝「須賀やないか、何しとるん?」 京太郎「か、監督!」ババッ 雅枝「今何隠したんや?」 京太郎「なんでもないです!ええなんでも!」 雅枝「まあええけど……」 雅枝「…………」 京太郎「監督、他に何か?」 雅枝「あー、前々から気になっとったんやけど、いい加減監督っていうのやめてくれへん?」 京太郎「いえいえそんな!監督は監督ですよ!」 雅枝「もっと他の呼び方があるやろ」 京太郎(呼び方?愛宕さんじゃあ洋榎さんたちと被っちゃうしな……) 京太郎「じゃあ……雅枝……」 京太郎(いやいや、呼び捨てはふざけすぎだろ) 京太郎「雅枝、さん」 雅枝「ん、まあええか」 京太郎「いいんですか!?」 雅枝「お前のことやし呼び捨てにしてくるか思うたんやけど案外普通やったな」 京太郎「じゃあ他の人の前でもそう呼んでいいんですね?」 雅枝「ん、別にええけど、それがどうかしたんか?」 京太郎「いえいえ、ひょっとすると……」 京太郎『雅枝さーん!』 雅枝『なんや須賀?』 怜『今、京くん監督のこと名前で呼んでたで』 竜華『これはもしかしてもしかすると……』 浩子『データの取り甲斐がありそうですね』キラーン 雅枝「私と須賀が付き合う……」 雅枝「いやいやいやいやいやいやいやいや、それは流石にないやろ」 京太郎「うわ、すっごい否定の嵐」 雅枝「まあ感謝はしてるで、赤阪のこと励ましてくれてたやろ?」 京太郎「見てたんですか……」 雅枝「お前が抱きしめとるところだけやけどな」 京太郎「何それ恥ずかしい!」 雅枝「お前やったら別に洋も絹も嫁にやってもええなーって思ったわ」 京太郎「いいんですか!?」 雅枝「嘘にきまっとるやろアホ」 京太郎「せっかく絹恵さんのあの……」グヘヘ 雅枝「考えが見え見えやで」ジトッ 京太郎「なんで明日からオフなのに俺はホテルにいるのか」 京太郎「夜にチェックアウトだからそれまで適当に時間つぶすか」 京太郎「みんな部屋で休んでるらしいし、誰かの部屋に遊びに行ってもいいのか」 京太郎「どうしよ」 京太郎「部屋に遊びに行ってみるか」 京太郎「どこにしようかなー」 京太郎「えっと、ここどこだ?」 ガチャ 雅枝「須賀、ここで何しとるんや」 京太郎「雅枝さん!?」 良子「私もいるけど」オズオズ 京太郎「良子さんまで、どうしてここに?」 雅枝「どうして言うてもなぁ、ここ私らの部屋やし」 京太郎「ああ、そうだったんですか」 良子「それで京太郎はどうしたの?」 京太郎「いやーただ適当にぶらつこうかと」 善野「せやったら私らと特訓せえへん?」 京太郎「勝てる気がしないので遠慮しておきます」 雅枝「まあまあ、そないなこと言わんで、な?」 良子「私も、京太郎と打ちたいな」 京太郎「手加減してくださいよ」 善野「さあ、どうやろな?」ゴッ 雅枝「男子チャンピオンに手加減なんているんか?」ゴッ 良子「ハードにいくよ」ゴッ 京太郎「」 京太郎「ロン」 京太郎「ツモ」 京太郎「ロン」 京太郎「ノーテン」 京太郎「何とか逃げ切った……」 雅枝「なんや十分強いやん」 善野「今度はもうちょい頑張ろかな」 京太郎「結局手加減してたんですね……」 雅枝「そこまで子供っぽいことはせえへんせえへん」 良子「最初と比べて京太郎はストロングになったよ」 京太郎「そうですかね?あんま変わってない気がするんですけど」 良子「うん、ここまでできれば個人戦はいいとこまで進める」 京太郎「そう言ってもらえるとなんか嬉しいっすね」 善野「……」ジーッ 善野「須賀くんと戒能さんって仲ええけど、二人はどういう関係なん?」 良子「リレイションですか……」 良子(関係……肉体、関係、とか……)カァァ 良子「///」ボンッ 京太郎「ただ仲がいいだけですよ、特別な関係だとかそんなのは別にないです」 善野「へぇ、せやったら私が狙ってもええわけやな」 京太郎「狙うって……」 京太郎「善野さんには末原先輩がおりますし、戒能さんは俺の大切な人ですからこればかりは譲れないですよ」 良子(大切な……)テレテレ 善野「せやな、恭子ちゃんおるからええか、けほっ、でも須賀くんと恭子ちゃんと一緒に暮ら、けほっ、ありや、けほっ」 京太郎「大丈夫ですか?」 善野「うん、いつも通りやか、けほっ」 雅枝「落ち着いてコーヒー飲み」 善野「おおきにです、けほっけほっ」 京太郎「大変そうですね」 善野「もう慣れてもうたからな、慣れたくないことやけど」 雅枝「無理はせんようにな」 善野「わかってます、須賀くんそろそろ帰った方がええんとちゃう?あと30分で晩ごはんやろ」 京太郎「あー……じゃあ俺もう帰りますね」 雅枝「ん、お疲れさん」 善野「また打とな、ごほっ」 京太郎「はい、失礼しました」 ガチャ バタム 京太郎「俺があのときちゃんと郁乃さんを守っていれば、善野さんが無理をしないで済んでたのかな……」 京太郎「……部屋に戻るか」 ガチャ 良子「京、太郎……」モジモジ 京太郎「良子さん、どうしたんですか?」 良子「あの、さ……さっきの言葉って、どういう……」モジモジ 京太郎「さっき?」 良子「私が、大切って」モジモジ 京太郎「ああ、そんなん当たり前じゃないですか、だって良子さんは……」 良子「私、は?」 京太郎「良子さんは……」 京太郎(……あれ?俺って良子さんのことどう思ってるんだ?) 良子「……」ゴクリ 京太郎(一緒に遊びに行ったり、風呂に入ったり、特訓したり) 京太郎(…………) 京太郎「そりゃあ、俺の友だちなんですから。大切に決まってるじゃないですか」 良子「…………」ズーン 京太郎(心なしか落ち込んでる!?) 良子「そう、だよね、うん、そうか」ズーン 良子「ありがとう……嬉しいよ、それじゃあまた後で」 京太郎「お疲れ様っした!」 京太郎「…………暇だ」 京太郎「何かしたいな、何しよ」 洋榎「京太郎ーあそぼー」ゴロゴロ 京太郎「何するんですか?」 洋榎「せやなー……」ゴロゴロ 洋榎「なーんも思いつかんわー」ゴロゴロ 京太郎(浴衣がめくれてるけどあんまりそそらないなぁ……) 京太郎「福笑いでもしましょうか」 洋榎「正月には3か月早いで」 京太郎「そういうアプリがあるんでやってみましょうよ、はいチーズ」カシャ 洋榎「な、なにいきなり撮っとるんや!」 京太郎「絹恵さんとは違って洋榎さんだと失敗したときの罪悪感が無くていいんですよね」 洋榎「ウチがいおもろい顔や言うとるんか?」 京太郎「何言ってるんですか、洋榎さんは十分可愛いですよ」 洋榎「なんやいきなり!もー!」ウガー 京太郎「まあまあ落ち着いて、それじゃあ始めましょうか」 _,. . . . . . ̄ ̄ . . . . ... /⌒. . . . . . . . . . . . . . . . . .` ⌒ヽ /. . . . . . ._|. . . . . . . . . . . . . . . . . ',. . . . . . . . . . . ./ |. . . . . . . ト、. . . . . . . . ハ. . . !. |i. . .| . /_,人. . . . ト、|__\. |. . . . ..|. . .| 八. . ∨ _,, \_| ,_ | . / . i|. . .| ∨| |'´⌒ ⌒` レ'. . . リ. . .| 〈 从 " ′__ " ,| . /l/ . . . ヽ| | ‘ ′ ,.イ |/ . . . | | ≧ァ- < ト、| | . . . | _ --イ ‐ ´ />- 、. i| ./ レ ∨ `ー′ i . / / /介\ / |/. / 〉 ∨ |∨ | 〈 / / | | ∧ 洋榎「…………誰やこれ」 京太郎「こんな写真いつ撮ったっけ……」 洋榎「なんか頭に輪っかついとるわ」 京太郎「ですね、三角巾もついてますし」 洋榎「なんか羽がついとるし」 京太郎「ですね、ところどころ骨が見えますね」 洋榎「なんかあれやな、死んどるみたいやな……って、なんでやねん」ビシッ 京太郎「流石は関西人ですね!」グッ 洋榎「せやけどこんな写真いつ撮ったんや?」 京太郎「えっと、確か絹恵さんと喋ってるときに撮ったやつだと思います」 洋榎「ほんま抜け目ないな」 京太郎「でも可愛いですよ」 洋榎「可愛い……か、そんなん男子に言われたん久しぶりやな」 京太郎「ええっ!?洋榎さん可愛いのに!?」 京太郎「こんなに天使なのに!?」 洋榎「や、やめえや、なんか……恥ずかしい///」ポッ 京太郎「……まあ冗談ですけど」 洋榎「キレてもええか?」 【三日目】終了 【四日目 オフ】 京太郎「頭を撫で続けたら怒りは収まったらしい」 京太郎「その反動として……」 洋榎「きょぉたろぉ……」ギュゥッ 京太郎「抱き枕になった」 京太郎(朝だし散歩に行きたいな) 京太郎(とりあえず洋榎さんを起こすか) 京太郎「洋榎さーん、起きてー」ユッサユッサ 洋榎「やわらかぃわぁ……」 京太郎「起きなさそうだな……」 京太郎「別の方法で起こしてみるか」 洋榎「……すぅ……」タラーリ 京太郎「幸せそうに涎垂らしてるよ、拭き取っておくか」 京太郎「……指でいいよな、別に」 洋榎「んにゅぅ……」 京太郎「大人しくしといてくださいよ……っと、顔小っちゃいな」 京太郎「元気だし恋人くらいいそうなのにな」フキフキ 洋榎「ん……?」フニッ モキュッ 京太郎「あ……」 洋榎「はふひゃほへ?」ハムハム 京太郎「俺の指です」 洋榎「…………」 京太郎「散歩、行きません?」 洋榎「…………」ジトッ 京太郎(なんか俺が変なことしたみたいに思われてる……) 京太郎(朝の散歩なのに気まずいな) 京太郎(どうしよ) 京太郎「あのー」 洋榎「なんや?」 京太郎「ひょっとしてさっきのこと気にしてます?」 洋榎「……別に」プイッ 京太郎「なんか変なことしちゃって、すみません」 洋榎「ウチは全然気にしてへんもん」 京太郎「……つい」 京太郎「洋榎さんの顔が可愛かったので……」 洋榎「お、おう……」 京太郎「涎を垂らしてる洋榎さんも子どもらしくって、拭いてあげようと思ったんですけど」 京太郎「結局……」 洋榎「結局?」 京太郎「指をくわえてる洋榎さんも可愛かったです!」 洋榎「お、おぅふ……」 京太郎「…………」 洋榎「…………」 洋榎(黙って聞いとったけど……) 京太郎(勢いに任せて言っちゃったけど……) 京洋(これなんか恥ずかしい!!) 京太郎「昼間もすることないなー」 京太郎「誰かと遊びに行くか」 京太郎「にしても俺の携帯すげーな、父さん以外の男の連絡先が一つもねえ」 京太郎「辻垣内さんを誘ってみよう」 智葉『辻垣内の携帯だが』 京太郎「どうも、須賀です」 智葉『なんだお前か……はぁ』 京太郎「すっごく落ち込んでる!?」 京太郎「というか電話かかってきたら名前とか出るでしょう」 智葉『親と部員以外の連絡先は登録していないんだ』 京太郎「ん?つまりそれって友だちが……」 智葉『い、いるに決まっているだろうが!』 京太郎「まあ冗談ですけどね」 智葉『何なんだお前は……』 京太郎「あ、ところで今日一緒に遊びに行きません?」 智葉『遊びに?』 京太郎「ひょっとして練習とかありました?」 智葉『わかった、いいだろう』 智葉『私もちょうどオフで退屈していたんだ、どこで待ち合わせようか』 京太郎「じゃあとりあえず11時に新大阪駅前で」 智葉『了解だ、それではまた』 京太郎「もう11時だけど、辻垣内さんまだかな」ソワソワ 京太郎「服とか大丈夫だよな、流行のユニ○ロ着てきたんだから、うん」 智葉「すまない、待たせたな」 京太郎「いえいえ、今来たところですよ……?」 智葉「そうか、ん?どうかしたか?」 京太郎「誰?」 智葉「臨海女子三年、辻垣内智葉だ」 京太郎「いやいやいやいや!どう見ても別人でしょうが!」 京太郎「いつもの眼鏡と髪ゴムはどうしたんですか!」 智葉「遊びに行くのだから簡単な恰好がいいと思ったのだが……」 京太郎「Tシャツにジャージっていうのがらしいっちゃらしいんですけど、そっちもアリだと思いますよ」 智葉「うむ、そうか。それはよかった」 智葉「そういえば、何処へ行くんだ?」 京太郎「あー……そうですね、バッティングセンターとか?」 智葉「……無計画だったのか」 京太郎「思いつきなんで」 智葉「まあいい、それでは行こうか」 京太郎「辻垣内さんは野球とかできるんですか?」 智葉「近所の子供たちと偶にな」 京太郎「まずは80㎞くらいから行ってみますか」 智葉「そうだな、そうするか」 カキーン カキーン ポスッ ガギィィン ポフッ ポスッ ポスッ カコン 智葉「とりあえずはこんなものか」 京太郎「案外打てるんですね!」 智葉「そ、そうか?じゃあ次はもう少し速い方に行ってみるか」 京太郎「あんまり無理はしないでくださいね」 智葉「わかっているさ、次は120㎞だな」ガチャ 京太郎「えっ?」 ポスッ ポスッ カコン ポスッ ポスッ ポスッ ポスッ ポスッ 智葉「」チーン 京太郎「40㎞の差はでかいですって」 智葉「情けないところを見せてしまったな……」 京太郎「十分かっこよかったですよ」 智葉「ふっ、君は優しいんだな」 京太郎「メゲてたってしょうがないですよ!次は俺が打ってきます!」 ポスッ ポスッ ポスッ ポスッ ポスッ ポスッ ポスッ ポスッ 京太郎「」チーン 智葉「まあ、そのなんだ……気を落とすなよ」 京太郎「なんだかんだで楽しかったな、あの辻垣内さんも新鮮だったし結果オーライだ」 京太郎「次は何をしよっかな」 夕 京太郎「今日は一日遊び倒すぞー!」 洋榎「またウチなんか……」 京太郎「洋榎さんと遊ぶの楽しいですよ?」 洋榎「さらっと嬉しいこと言うてくれるやん」 京太郎「洋榎さんはしたい遊びとかあります?」 洋榎「ん~せやなー」 洋榎(昔は確か絹とサッカーやったりしとったっけ) 洋榎(そういえば恭子とは……) 洋榎「……お医者さんごっこ」ボソッ 京太郎「!?」 洋榎「久しぶりにやりたいなぁ……」 洋榎(絹のを合法的に……むふふ) 京太郎(おいしゃさんごっこ……だと……?) 京太郎(あの合法的に非合法な遊びをやろうというのか!?) 京太郎「じゃあやってみましょうか」 洋榎「ばっちこいや!」 洋榎「ほな手術を始めます」 京太郎「お手柔らかにお願いします」 洋榎「麻酔効いとるんやから京太郎はシーッやで」 京太郎「局所麻酔ってことで」 洋榎「これからバチスタ手術のつもりなんやけど」 京太郎(結構本格的だ!?) 洋榎「メス」 洋榎(裏声)「はい」 京太郎(一人二役なのか……) 洋榎「これより腸を引きずり出します」 京太郎(言い方おっかねえな) 洋榎「」ツツー 京太郎(指がメス代わりなのか、なんか柔らかくて気持ちいい) 京太郎(なんで女の人の指ってこんなに柔らかいんだろうな……) 京太郎(このまんま寝るか) 洋榎(男子の裸見るなんて久しぶりやな……) 洋榎(ええ体しとるやん) 洋榎(……それはええとして) 洋榎(ツッコミあらへんとつまらん……) 夜 洋榎「きょーたろー」ペシペシ 京太郎「……終わったんですかぁ?」 洋榎「そろそろ別のことしよー」 京太郎「はいはい」 京太郎「おいしゃさんごっこもやったことですし次はリアルおままごとでもしましょうか」 洋榎「リアルおままごと?」 京太郎「名前のごとくリアルなおままごとですよ、夫が不倫したとか」 洋榎「ああ……そゆこと」 京太郎「とりあえずやってみましょうか」 須賀京太郎と結婚した愛宕洋榎は突如現れたトラックによって轢かれてしまうのであった! 洋榎「きょ、たろぉ、ウチがいな、ゴホッ、くっても、ゴホッ」 京太郎「洋榎……なんで、なんで俺なんかを庇ったんだ」 洋榎「きょたろぉが、これからも、ゴホッ生きてほしかったから」 京太郎「洋榎……洋榎……!!」 洋榎「元気でな、ゴホッゲホッガホッ、ガックシ」 京太郎「洋榎ぇぇぇぇぇええええええ!!!!!」ガシッ 京太郎「洋榎……ぅう、洋榎ぇ……」ボロボロ 京太郎「ずっと……愛してるよ」ギュッ 洋榎「///」 京太郎「洋榎さーん、終わりましたよー」 洋榎「///」ボシュー 京太郎「熱でもあるのかな?寝かせておくか」 洋榎「///」ポシュー 京太郎「くかー、ぐごー」 洋榎(……アカン) 洋榎(さっきの言葉が気になって全然寝れへん)ドキドキ 【四日目】終 【五日目 オフ】 京太郎「ふぁ……ん」 洋榎「すぅ……すぅ……」 京太郎「今日は抱き着いてこないみたいだな」 洋榎「…………すぅ」 京太郎「さてと、朝はどうしようかな」 洋榎「むぅ……なんやまだ朝の7時やっちゅーに……」 京太郎「何かして遊びません?」 洋榎「……京太郎、ウチとばっか遊んでへん?」 京太郎「そうですかね?」 洋榎「昨日やってほとんど京太郎と一緒におったし」 京太郎「昼間を除けばそんな気もしないでもない……」 洋榎「まあええわ、で、何するん?」 京太郎「そうですね……」 京太郎「うーん……」 洋榎「思いつかへんの?」 京太郎「何かしたいことあります?」 洋榎「……昨日の続きとか」 京太郎「リアルおままごとの方ですか?」 洋榎「いや、そっちやなくてお医者さんごっこの方」 京太郎「じゃあ前回と同じじゃつまらないんで初診から入院生活までやりましょうか」 洋榎「お、ええやんそれ!」 京太郎「名付けて、お医者さんごっこハードモード!」 京太郎「それじゃあ次の人、どうぞー」 洋榎「あ……お願いします」 京太郎「今日はどうなさったんですか?」 洋榎「最近気分が悪ぅてたまらんのや」 京太郎「気分が悪い……ですか」 洋榎「急に動悸がして、夜も寝られんようになって……」 京太郎「とりあえず診てみますね」 洋榎「ん……」 京太郎「…………」メヲミル 京太郎「はい、あーん」 洋榎「あーん」 京太郎(洋榎さんの口……か) 洋榎(なんか恥ずかしいな……) 京太郎「次、胸出してくださーい」 洋榎「えっ、やらなきゃダメなん?」 京太郎「何素に戻ってんですか、そうしないと見れないじゃないですか」 洋榎「せやな……診れへんもんな」ペラッ 京太郎(桃色……か)ゴクリ 洋榎「…………」ドキドキ 京太郎「それでは……」 洋榎「入院、ですか」 京太郎「持病の方が悪化してきたみたいなんで、そろそろ外科の方で治した方がいいかと」 洋榎「でも、それやと先生に会えなくなる……」 京太郎「お見舞い行きますよ」 洋榎「……そうなんか」 洋榎「……先生」 京太郎「なんですか?」 洋榎「この前言ったウチの病気なんやけど……」 京太郎「……恋の病、ですか?」 洋榎「あ…………はい」 京太郎「俺も最近似たような症状が出てきたんですよ、だから……」 洋榎「先生、それって……!」 京太郎「俺は、貴女のことが好きになってしまったみたいです」 京太郎「それじゃあ次の人、どうぞー」 洋榎「あ……お願いします」 京太郎「今日はどうなさったんですか?」 洋榎「最近気分が悪ぅてたまらんのや」 京太郎「気分が悪い……ですか」 洋榎「急に動悸がして、夜も寝られんようになって……」 京太郎「とりあえず診てみますね」 洋榎「ん……」 京太郎「…………」メヲミル 京太郎「はい、あーん」 洋榎「あーん」 京太郎(洋榎さんの口……か) 洋榎(なんか恥ずかしいな……) 京太郎「次、胸出してくださーい」 洋榎「えっ、やらなきゃダメなん?」 京太郎「何素に戻ってんですか、そうしないと見れないじゃないですか」 洋榎「せやな……診れへんもんな」ペラッ 京太郎(桃色……か)ゴクリ 洋榎「…………」ドキドキ 京太郎「それでは……」 洋榎「入院、ですか」 京太郎「持病の方が悪化してきたみたいなんで、そろそろ外科の方で治した方がいいかと」 洋榎「でも、それやと先生に会えなくなる……」 京太郎「お見舞い行きますよ」 洋榎「……そうなんか」 洋榎「……先生」 京太郎「なんですか?」 洋榎「この前言ったウチの病気なんやけど……」 京太郎「……ああ、動悸のやつですか」 洋榎「それが何なんか、わからんかったけど、今わかったわ」 洋榎「多分……あれは――――」 京太郎「……恋の病、ですよね」 洋榎「えっ」 洋榎「な、なんで……」 京太郎「俺も最近似たような症状が出てきたんですよ」 京太郎「愛宕さんのことを考えてると胸が苦しくなって寝れなくなるんです」 京太郎「中学生かって話ですよね、でも……でも俺は――」 京太郎「俺は、貴女のことが好きになってしまったみたいです」 京太郎「コンコン」 洋榎「はーい」 京太郎「今日も来たよ」 洋榎「いつもおおきにー」 京太郎「元気?」 洋榎「元気元気、当たり前田のクラッカーやで」 京太郎「そっか、良かった」 京太郎「今日はさ、言いたいことがあって来たんだ」 洋榎「う、ウチも……あるんや」 京太郎「そっか、じゃあどっちから話す?」 洋榎「んー、京太郎からでええで」 京太郎「……わかった」 京太郎「洋榎、弟がいただろ?」 洋榎「…………」 洋榎「……なんで京太郎が知っとるんや、話したことなんてあらへんのに」 京太郎「俺には、姉がいた」 京太郎「昔父さんと母さんが離婚して、俺は父さんに引き取られたんだ」 京太郎「姉さんはいつも元気でさ、俺を外へ連れて行ってくれたんだ」 京太郎「……真っ赤な髪の毛揺らしてさ」 洋榎「……ッ」 京太郎「気になって調べたんだ、洋榎と姉さんが似てたから」 京太郎「名前だって滅多にないのに同じ字、同じ読みだった」 京太郎「そうじゃないって信じたかった、でもさ」 京太郎「愛宕洋榎、貴女が俺の姉さんだったんだ」 洋榎「京、太郎……」 京太郎「俺と姉さんは結婚できない」 京太郎「だから、その婚姻届無駄になっちゃうんだ」 洋榎「ッ!……なんで、なんでや!」 京太郎「俺だって……嫌だよ」 京太郎「ずっと姉さん……洋榎と一緒にいたい」 京太郎「子どもだって欲しいし、ずっと幸せに暮らしたい、一緒にいたい」 京太郎「だから結婚は無理だけど、洋榎がここを出たら一緒に暮らそう」 京太郎「ずっと、愛してる」 洋榎「……おおきに」 洋榎「ウチも、京太郎のこと、めっちゃ、めっちゃ好き」 洋榎「京太郎も、ずっと傍にいてな」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 洋榎「///」カァァ 京太郎「///」カァァ 京太郎(ちょっとハードにしすぎたぁぁぁああ!) 洋榎(好き……好き……愛してる……)カァァ 昼 京太郎「疲れた……話考えるのも疲れたし」 京太郎「こういうときはモモと遊びに行くか」 京太郎「出てくれるかな?」 prrrr prrrr 桃子『なんっすか?』 京太郎「なんか怒ってる?」 桃子『質問に質問で返さないでほしいっす』 京太郎「遊びに行かねえか?」 桃子『ははーん、おしゃべりさんとヤンキーさんの次は私っすか』 桃子『一体何人の女に手を出すんっすかね』 京太郎「おい待てなんでお前がそんなこと知ってんだ」 桃子『だって、京太郎のことはずっと見てるっすから』 京太郎「」ゾクッ 京太郎「いやこえーよお前」 桃子「で、どこ行くっすか?」 京太郎「そうだなー」 京太郎「神社に現地集合」 京太郎「駅前に待ち合わせとかだったら見つけられ無さそうだからな」 ヴヴヴヴヴ ヴヴヴヴヴ 京太郎「電話……誰からだ?」 桃子『私、モモ』 桃子「今あなたの後ろにいるよ」 京太郎「だからこえーつってんでしょうがぁ!」 桃子「ふふっ、冗談っすよ」 京太郎「お前がやるとホラーでしかないんだよ」 桃子「それはそうと、今日は何をするっすか?」 京太郎「そりゃお前神社と言ったら」 桃子「巫女さんプレイっすね!」 京太郎「ちげーよありえねーよ!」 桃子「じゃあおみくじっすか?」 京太郎「急に普通になったな」 桃子「そうと決まれば縁結びのおみくじ引いてくるっすよー」 京太郎「やっぱり普通じゃなかった!」 大吉 あなたの隣にいる人は人生の伴侶となることでしょう 桃子「だって!だって!」ピョンピョン 京太郎「はいはい静かに静かに」 桃子「これはあれっすね!もう婚約指輪を買いに行くしかないっすね!」 桃子「いやいやその前にまずはキスからっすね!」 京太郎「待て待て待て!早すぎだろ!それに俺まだ16歳だし!」 桃子「ということはその気はあるってことっすね!言質はとったっすよ!」 京太郎「レコーダーだと!?」 桃子「ふっふっふ、咲にたーっぷり聞かせてやるっす~」 京太郎「待て!それを渡せ!」グイッ 桃子「えっ」 京太郎「あっ」 バタバタッ 桃子「い、いくらなんでも早いっすよ、私を押し倒すなんて……」 京太郎「流石にそれはねーっつーの」 京太郎「ほい、立てるか?」 桃子「もちのロンっすよ」 京太郎「そうか……なあモモ」 桃子「なんっすか?」 京太郎「そんなこと言ってると勘違いした奴に襲われるぞ」 桃子「別に大丈夫っすよ」 京太郎「大丈夫って、お前なぁ」 桃子「……だって、こんなこと、京太郎くらいにしか言わないっすよ」 京太郎「はぁ……なんか疲れた」 京太郎「モモといるとなんか疲れるんだよな、楽しいからいいけど」 京太郎「あー夕方も暇だなー」 京太郎「このまんま帰るのもあれだしまた誰かと遊びに行くか」 京太郎「良子さんに連絡してみるか」 良子『戒能です、ただいまコールに出ることがインポッシブルです』 良子『発信音の後にサブジェクトをどーぞ』 良子『……これで録れてる?』 京太郎「」ピッ 京太郎「繋がんねえか、まあいいやホテルに戻って休も」 夜 京太郎「晩飯とかもう自由なんだよな」 京太郎「とりあえず食べに行くか」 京太郎「そこで誰かがいたらその人の部屋で遊べばいいし」 由子「あ、京太郎くんなのよー」 京太郎「由子さんもこれからですか?」 由子「恭子と一緒にね」 恭子「主将は一緒やないんやな」 京太郎「昼からは別行動ですよ、絹恵さんと買い物に行ったとか」 恭子「それにしても朝は仲良かったなぁ」 京太郎「えっ」 由子「愛してるーとか好きーとか、聞いてるこっちが恥ずかしかったのよー」 京太郎「聞かれてた!?」 恭子「丸聞こえやで、隣の部屋やし」 京太郎「そうだったの!?」 由子「良かったらこの後遊びに来ぉへん?」 京太郎「いいんですか?」 恭子「ほな主将と一緒にあれの続き見せてもらおか」 京太郎「やめてくださいしんでしまいます」 恭子「ほなこれからリアルおままごと?でもしよか」 京太郎「昨日も聞いてたんじゃないですか!」 由子「まあまあ落ち着くのよー」 京太郎「お恥ずかしいと言うかなんと言うか……」 恭子「偉い人はこう言うた、赤信号みんなで渡れば怖くない」 京太郎「だから俺たち三人でやろうと」 恭子「そういうことやで」ニコッ 京太郎「はぁ……わかりましたよ」 京太郎「おい由子、酒はどうした」 恭子「おとーちゃん!もうお金ないんやからはたらいて!」 京太郎「うるっせんだよ!」ゴンッ 恭子「ひぃっ!」 京太郎「こっちだって休みたくって休んでるわけじゃねえんだよ!」 京太郎「あのクソ上司、こき使いやがって挙句の果てに人員削減のため、だと?」 京太郎「ふざけんじゃねえよ!」 恭子「もう、いやや……」カタカタ 京太郎「ああん?……そういや恭子、お前今年で12だよな」 京太郎「…………」サワッ 恭子「ひゃっ!おとーちゃん、どこ触っとるん……」 京太郎「黙れ」 京太郎「邪魔なんだよ」 由子「ただいまなのよー」 恭子「いやぁ!グズッ、やめて!」 京太郎「何回も潮吹いてるくせに何言ってんだ!出すぞ!」 恭子「いやぁぁぁぁあああ!」 由子「京太郎……恭子……」 京太郎「遅えよ、早く酒寄越せ!」 由子「何、しとるんや……」 京太郎「見りゃわかんだろ、調教してんだよ」 恭子「はぁ……んぐっ、はぁ……」 由子「調教て……こんなん……」 京太郎「……由子、久しぶりにどうよ」 由子「嫌や、こんなんもう京太郎やない……」 京太郎「がたがたうっせえんだよ!早くこっちこい!」 由子「嫌……嫌……いや、イヤ、厭、嫌、いや、いや!」 由子「うあぁぁぁあああ!」 ザシュッ! 恭子「めでたしめでたし」 京太郎「どこがめでたいんですか!何ですかこのシナリオ!徹底的に俺が悪じゃないですか!」 由子「京太郎くんみたいな金髪が言ってもしょうがないのよー」 京太郎「由子さんも立派な金髪ですよね!?」 恭子「せやけど須賀は損な役回りしそうやからな」 由子「しょうがないことなのよー」 京太郎「でも確かに由子さんが奥さんで恭子さんみたいな子が娘だったらなぁ……」 恭由「「うわっ……」」ズザザ 京太郎「メゲるわ……」 夜 京太郎「お医者さんごっこといいモモといいあの二人といい、どうして今日はこうも疲れるんだ……」 京太郎「もう最後は部屋でゆっくりしよう、明日から試合だし」 京太郎「…………」 京太郎「ってもう明日からかよ!」 洋榎「なんやうっさいなぁ」 京太郎「あ、いたんですか」 洋榎「言い方ひどない!?」 京太郎「もういいや、今日も遊び倒そ」 京太郎「今朝みたいなことすると疲れるんで五目並べでもしましょうか」 洋榎「は?五目並べ?」 京太郎「知らないんですか?」 洋榎「ボードゲームなんて麻雀しか知らんし」 京太郎「そういう家系ですもんね」 洋榎「せやせや」 京太郎「じゃあ俺が教えますんでしっかり聞いててくださいよ」 京太郎「ということです、わかりました?」 洋榎「すぅ……」コクッ 京太郎「寝ちゃったか。今日も疲れたんだろな、いつも元気だし」 京太郎「布団まで運ばないとな」 洋榎「すぅ……すぅ……」 京太郎「よいしょ、っと」 洋榎「ん……ぅっ」ギュッ 京太郎「うえっ!?」 京太郎「また抱きしめられた……」 京太郎「はぁ……」 洋榎「きょぉたろぉ……」 京太郎「もう寝ちゃえばいいか」 京太郎「まず布団に寝かせて」ササッ 京太郎「俺がその隣に寝る、と」ササッ 洋榎「すぅ……んぅ……」 京太郎(寝息がくすぐったいけど、気持ちいい) 京太郎(なんつーか、平和だな) 【五日目】終了 【六日目】 京太郎「また別のホテルにいくんですか……」 霞「間違って一人分取っちゃってね」 京太郎「どういう間違いですか」 霞「まあまあ、新しい出会いがあるかもしれないし」 霞「荷物は部屋に置いてあるのをそのまま送っておくから帰りにそのまま行ってね」 京太郎「えぇぇ……」 朝 洋榎「京太郎、どうかしたん?」 京太郎「なんか別のホテルに行くことになりました」 洋榎「何やそれ」 京太郎「洋榎さん、午後から試合ですけど練習とかするんですか?」 洋榎「んー……今は京太郎と遊んでたいな」 京太郎「じゃあまた遊びますか」 洋榎「せやな」 京太郎「今日も今日とておままごとを」 洋榎「またか……」 京太郎「今日はリアルじゃないです理想です」 洋榎「理想?」 京太郎「俺たち二人の理想を実現させるわけです」 洋榎「ウチの理想かぁ……」 京太郎「ただいまー」 洋榎「遅いで、まったく何しとったんや」 京太郎「いつも通り仕事して帰って来たんだけど、それにまだ9時だし」 洋榎「めんどいからご飯とか自分で作ってなー」 京太郎「またピザ頼んだのか?」 洋榎「はよ飯食って皿洗ってウチの肩揉んでやー」 京太郎「毎日だらけすぎなんじゃないのか?」 洋榎「どーせ太らへんもーん」 京太郎「ほら下腹とか」プニッ 洋榎「ちょっ!」 京太郎「ほれほれー」プニプニ 洋榎「ちょっ、やめーやぁ……」 京太郎「今日も何だかんだ幸せだなー」 洋榎「これがウチの理想、鬼嫁洋榎ちゃんや!」 京太郎(全然鬼嫁じゃねえ……) 京太郎「でも結構下腹柔らかかったですよ」 洋榎「ほんま?」 京太郎「ほんまもほんまです」 洋榎「はぁ……なんで上の方に行かんのやろ……」 京太郎「今回の大会は完全抽選らしい」 京太郎「色んな人と打てるんだから、楽しみだな!」 京太郎「俺の対局室は……ここか」 京太郎「絶対に、決勝まで行くんだ」 ゆみ「やあ、久しぶりだな」 京太郎「加治木さん……でしたっけ?」 ゆみ「ああ、驚いたよ。まさか男子チャンピオンと初戦で当たるとはな」 京太郎「はは、まあお手柔らかにお願いしますよ」 咏「話が終わったんならとっとと座れよなー」 京太郎「咏!?お前も相手なのか!」 咏「へへっ、手加減しねーかんな!」 京太郎「マジか……お前とか……」 怜「ウチもおるけどな」 京太郎「怜さんまで!」 怜「さっきからリアクションでかいなぁ」 京太郎「そうは言っても……ここまで知り合いばっかりだと」 ゆみ「勝っても負けても恨みっこなしだ、お互いベストを尽くそう」 怜「せやな、楽しくやろうや」 咏「ま、私が勝つけどねぃ~」 京太郎「そう……ですね」 京太郎「始めましょうか!」ゴッ 京太郎(照の鏡……) 京太郎(一回だけやってみるか) 京太郎(まずは相手の仕草を観察して……) 怜(……なんやこれ) 怜(先が読めへん?) 怜(見えそうで見えへん、もどかしい感じ) 怜(力が無くなった、みたいな……)スチャ 怜(……まあええ) 怜「リーチ」 ゆみ(園城寺のリーチ……確かこれが出た後は、必ず……) 咏「ポン」 咏(一発なんてさせねっつーの) 怜(……ナイスなポンや) 怜「ツモ、2000・4000」 咏「親っ被りかよ……」 京太郎「…………」 京太郎(なるほど、な)ゴッ 【照魔鏡】(コピー)発動! 京太郎「…………」 ゆみ(なっ……) 咏(鏡……!?) 怜(これ、宮永さんと打ったときの……) 他家の能力の影響を受けなくなりました 東二局 咏 21000 親 怜 33000 ゆみ 23000 京太郎 23000 京太郎(加治木さんのスタンスは様子見、こっちへの対策を練っている) 京太郎(咏のスタンスはいつも通りの速攻且つ高火力狙い) 京太郎(怜さんは……よくわかんねえけど、場を読もうとしている?) 京太郎(確かに場の雰囲気とか流れとかはあるけど……) 京太郎(とにかく、和了っちまえば無問題だ!) 京太郎「ツモ!4000・8000!」 ゆみ(圧倒的、だな) 咏(また私の十八番が、くっそぉ……) 東三局 咏 17000 怜 25000 親 ゆみ 19000 京太郎 39000 咏(……なんっか変だねぃ) 咏(いつも通りじゃない、牌がみえねぇ) 咏(なんっつうか、んー……) 咏(何なんだこの感じ、さっぱりわっかんねぇ) 咏(……ん?これって何翻だっけ?) 京太郎(加治木さんに聴牌気配、か) 京太郎(それでも和了るけどな!) 京太郎「ツモ!2000・4000!」 オーラス 咏 15000 怜 23000 ゆみ 15000 親 京太郎 47000 ゆみ(……私はもう、高校の麻雀から引退した) ゆみ(だが、蒲原に誘われてこの会場へ来た) ゆみ(恐らくは公式戦もこれが最後だろう) ゆみ(冬のプロアマ交流戦の代表に選ばれることなんてあり得ないからな) ゆみ(それなのに一年生相手にここまでやられている……) ゆみ(私は今、新しい世代と打っている) ゆみ(だから、なのだろうか) ゆみ(だから、こんなにも――) ゆみ(こんなに追い込まれているのに、私は――) 怜(はぁ……やっぱり京くんは強いなぁ) 怜(ほんまは竜華とセーラと打ちたかったんやけどな) 怜(昔は、あの二人相手に満貫も和了れんかったっけ) 怜(でも今はちゃう) 怜(ウチも、あの頃からは成長したんや) 怜(なんやろ、これ) 怜(この麻雀……) ゆ怜(――すっごく楽しい) 咏(ここまで来て2000かよ……) 咏(どー見ても伸び無さそうだしな……) 咏(京太郎相手にむかつくけど……) 咏「ロン、2000」 咏(別に知らんし、和了っちゃえ) 終局 咏 17000 怜 23000 ゆみ 13000 京太郎 47000 京太郎「よっし!勝ったぞ!」 京太郎「まずは初戦勝利だな!」 ピンポンパンポーン 『ただいま、本日予定の全試合が終了しました』 『これより中央ホールにて次の対戦表を発表します』 京太郎「もう発表するのか、行ってみよ」 京太郎「えーっと、次は鹿倉さん、臼沢さん」 京太郎「この人たちって確か東北選抜の人たちだったよな……」 京太郎「最後が弘世さんか、合宿のとき以来だよな」 京太郎「うっし、確認終わったし帰るか」 二回戦の対戦相手が鹿倉胡桃、弘世菫、臼沢塞になりました
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プロローグ side京太郎 京太郎『そうそう、だから引っ越すことになったんだよ』 京太郎『いや、そう言われても親父の仕事の都合だって。悪かったって』 京太郎『おいおい、もう会えないって訳でもないし、電話だってこうして今みたいにできるんだから、そんなこと言うなよ』 京太郎『だからお前も携帯持てって……そこは頑張れよお前』 京太郎『引っ越し先?あぁ、奈良だよ。昔、小6くらいの時に1週間くらい休んだ時あったろ?そん時行ったことあるんだよ』 京太郎『おぉ、よく覚えてたな。そうだよ、その時地元の子供に誘われて麻雀覚えたんだ』 京太郎『お前とたまに麻雀やるようになったのもその頃からだよな……あの頃は+-0ばっかで酷かったよなお前』 京太郎『ん?あぁ、俺もそこまで遊んだ奴らのことしっかり覚えてる訳じゃないけど……小学生なのに、とんでもないおもちの持ち主はいたな』 京太郎『……なんだよ、なんか文句あるのかよ』 京太郎『うるせー、麻雀と勉強以外なら相手してやる』 京太郎『引っ越し先?詳しく?俺もまだそこまで詳しくは聞いてないけど、確か……』 京太郎『阿知賀ってとこだ』 憧「あーもう、めんどくさいなー」 晴絵「ほらほら、もーちょいで大掃除も終わるし、頑張れ頑張れ」 憧「分かってるわよー」 穏乃「それにしても、結構やることあるもんだねー」 玄「毎週掃除はしてたけど、やっぱり徹底的な大掃除となったらやることは増えるのです」 憧「さすが旅館の娘。で、宥姉は今なにしてんの?」 宥「す、ストーブのお掃除……」 灼「もうピカピカだとおも……」 宥「ううん、もっと綺麗にしておくと、もっともっとあったかくなるの~」 玄「おかげでうちの暖房器具は年中綺麗なのです」 穏乃「へー、アレ?京太郎は?」 灼「さっきゴミ捨てに……ん?」ピリリ 灼「京太郎からメール……『色々と必要なものを思い出したので、そのまま買い物やってきます』って」 憧「必要なものって……誰よりも掃除道具そろえて、一番働いてたのに何がいるってんだか……」 穏乃「んじゃあこっちは後は宥さんと使ってないロッカーを…わっ!?」バサバサッ 晴絵「おいおい、そこは今日京太郎が荷物置いてるって、最初に言ってたろ?」 玄「京太郎くんの鞄が……荷物も散らばっちゃって」 灼「早く拾って、京太郎に謝っとこ?」 穏乃「はい……ゴメン京太郎」 憧「全く……ん?このノート……」ペラッ 4月×日 引っ越しの片づけも済んだし、今日から新しい日記を書いて行こう 長野から奈良の阿知賀まで引っ越し、ここには以前来たことがあるが、あんまり覚えてないな 地元の子と遊んだ覚えはあるんだがなー ま、のんびりやっていくか 今日は疲れたし、さっさと寝るに限る 咲には明日にでも連絡するか 憧「これは……京太郎の日記?」 穏乃「えぇ!?京太郎って日記書いてたんだ!」 玄「ほほぅ……つまり京太郎くんが隠しているおもちのことが!?」 灼「それは無いとおも……」 宥「か、勝手に読んだら駄目だよ~」 憧「えー?宥姉も気になるんじゃない?」 宥「そ、それは……」 晴絵「そうね、憧。教師として、それはちょっとどうかと思うわ」 穏乃「赤土先生……」 晴絵「あ?もしもし京太郎?買い物どう?ちょっと買ってきて欲しいものがあるんだけど……そうそう、ちょっと開いてる店遠いんだけど」 晴絵「いける?時間かかる?いいっていいって。ちゃんとみんなで待ってるから。うん、じゃ、戻ってくる前には連絡ね」ピッ 憧「……ハルエ、本音は?」 晴絵「え?面白そうじゃない?ここで止めるのも無粋ってもんだし?」 灼「ハルちゃん……」 晴絵「ま、本当にまずそうなことあったらすぐ終わり。もしもの時は責任とって、京太郎に宥の胸でも揉ませればいいでしょ」 宥「えぇっ?」 玄「お姉ちゃんのおもちなら大丈夫ですのだ!」 穏乃「うーん……確かに京太郎ならそれで喜びそう」 灼「それもどうかと思うけどね……」 憧「じゃ、続きいくわよー?」 4月○日 今日は少し辺りを散策してみた 俺が入学予定の阿知賀学院や和菓子屋や神社、ボーリング場や旅館など、色々見て回った そーいや昔こっちに来た時、同年代の女の子3人が子供用の麻雀教室に連れてってくれたっけ あれはどっかの学校だったと思うんだけど、女子校だったよな……ま、いっか 旅館は、昔来たとき泊まった旅館、松実館という旅館だ 外から様子を見ただけだが、少し懐かしく感じた 確かここの娘さんとも仲良くなったっけ。名前は……やべ、思い出せねぇ 女の子だが、おもちに対しての理解がある娘だったのは覚えてるんだがな そんなことを考えながら旅館の近くを歩いていると、宿泊客っぽい、なかなかいいおもちの女性が歩いていた 女性はそのまま旅館に入っていったが……おかしい、おもちの揺れが不自然だ アレは……パッドか? そう思っていると、つい「……パッド?」と声に出ていたようだった すると、「……確かにすばらしいおもちのように見えますが、アレはパッドですのだ」そう後ろから声が聞こえた 振り返ると、制服を着たなかなかにすばらなおもちの女の子が立っていた 女の子は悲しそうに目をつぶって首を横に振り、「と、急ぎなので失礼します」そう言って旅館の方に走っていった そのおもちの揺れはまさに本物だった しかし……どっかで会ったことあるような…… 憧「……玄……あんたって……」 宥「く、玄ちゃんだから……うん……」 灼「……はぁ」 穏乃「あ、あはは……」 玄「な、何?京太郎くんとのファーストコンタクトなのにこの冷たい反応は?」 晴絵「いやー、まぁしゃーないってか……というか京太郎もパッドの見分けとかつくのか。すごいな」 玄「この程度当然ですのだ!」 憧「はいはい。そーいや子供用の麻雀教室ってあるけど、これってアレよね?」 穏乃「だね。あ、次で書いてあるよ」 4月△日 今日は高校の入学式、だったんだが…… 去年まで女子校だったとか聞いてねーよ 男子10人いないし、めっちゃ浮いてるわ。誰だコイツ?って感じでめっちゃ見られたわ しかし元女子校、ってことと、実際に校内を見てみたことで思い出した 小6の時、ここの教室を使った麻雀教室に来たんだ俺 確か、ポニテにジャージの子と、ショートの活発そうな子、それと小6とは思えないおもちの子 この3人に誘われて来たっけ 懐かしいし、思い出したのはいいんだが、流石に小6の時、1週間だけ遊んだ相手なんて向こうも覚えてないだろうな ま、いいや。明日にでも記憶を頼りに、当時の教室でも探してみるか 憧「やっぱりね」 穏乃「小6の時、たまたま1人でいるとこ見つけて誘ったっけ」 憧「そうそう。私とシズはすぐに打ち解けたけど、和だけ少し警戒してたわよね」 玄「一緒に和ちゃんのおもちに触れる方法考えたりしたなぁ」 灼「……小学生と一緒に何やってるの」 宥「あはは……」 晴絵「当時、シズと憧と和が男連れてきた、って結構覚えてたのにね」 憧「まー、1週間もいなかったし仕方ないんじゃない?でも和のことは覚えてたっぽく書いてあるわね……」 玄「あのおもちを忘れるなんてとんでもない!」 宥「そ、そういうことで覚えてたの~?」 灼「まぁ、京太郎だし?」 穏乃「確か、この翌日だったっけ?京太郎が来たの」 晴絵「そーね。次の日の部活の時間だったかしら」 4月□日 今日、授業が終わってから麻雀教室の部屋を探しにいった 以外と覚えているもので、あっさりとたどり着いた まだ麻雀教室やってるのか?と思いながらドアを開けると、 そこではポニテの子、ツーサイドアップ、というのか?その髪型の子、ショートボブの子。やけに厚着をしている子、の4人が普通に麻雀をやっていた 俺も驚いたが、向こうはもっと驚いたのだろう いきなり「だ、誰!?」って言われた とりあえず生徒だと言ったが、当然だがまだ警戒されているようだった 黙っていても仕方ないので、子供用の麻雀教室とかやってないのか聞くと、今度はさらに驚いた顔をされた 「……なんでアンタここで麻雀クラブやってたの知ってんの?」と、ツーサイドアップの子に言われた 隠すようなことでもないので、昔1週間ほどここに来たことがあること、3人の女の子に誘われて麻雀を教わったことを言った するとその子は少し考えるような素振りを見せ、 「その3人って……1人はこんな感じでジャージじゃなかった?」そう言ってポニテの子を立たせた ……同じクラスだったか?立たせた子もそうだ。と思いながらよくポニテの方を見ると、会ったことがあるような気がしないでもなかった ポニテの子もじーっと俺の方を見たと思うと、「……あぁ!!京太郎!?」いきなり大声で俺の名前を呼んだ 呼ばれて思い出した。そうだ、昔誘ってくれた1人はこの子だ。いや、それよりも驚くべきことがあって、俺はついそれを言ってしまった 「なんでお前小6の時とあんま変わらないんだ!?」言った後、怒られた しばし怒られた後、改めて自己紹介と、そしてお互いに覚えていることを話した 4人は高鴨穏乃、新子憧、鷺森灼、松実宥というらしい。鷺森さんはひとつ上、松実さんはふたつ上だった 小6の時、俺を誘ってくれた3人の内、1人は高鴨さん、もう1人がなんと新子さんだった 新子さんの方は高鴨さんと違ってかなり変わっていて、また驚いた 俺と違い、2人はちゃんと名前まで覚えていてくれたらしい ありがたいけど、忘れてた自分が情けねぇ 「色々と話したいこと、聞きたいことがあるのは分かった。でも、明日また来てくれない?」と、鷺森さんに言われた なんでも、今日はもう1人いる部員は休みで、顧問の先生は今日は用事で来れるか分からないらしい 明日、今度はちゃんと全員揃うから、その時また来てほしい、とのことだった 勿論それでOKだ また明日、授業が終わったらここに、という訳で今日は帰った それにしても、まさか3人の内2人に会えるなんてな もう1人、名前は原村和というらしい、あのおもちが今どうなってるか、気になるところだ 晴絵「確かこの日玄は用事があって、私は新学期で色々忙しくて来れなくて、後で聞いて驚いたわー」 玄「京太郎くんが来てると知ってれば来たのに……」 灼「それは仕方な……」 穏乃「それにしても、小6から変わってないは失礼だよね!自分が背高いからって、私だってちゃんと背伸びたりしてるんだよ!?」 憧「……怒るのは仕方ないけど、京太郎の反応ももっともだと思うわ」 穏乃「憧まで言うの!?」 憧「未だに小学校の時と同じジャージ来てるくせに何を言うか」 穏乃「い、一応サイズは大きくしてるし!」 憧「そういう問題じゃないっ!」 宥「つ、次いこ~?」 4月●日 授業が終わり、高鴨さんと新子さんと一緒に元麻雀クラブ、現麻雀部室まで行った 高鴨さんの方は普通に話してくれるが、新子さんはまだ少し距離を取られているような感じだった 部室に着くと、昨日会った鷺森さんに松実さん、それと、なんと以前松実館前で会った子、それと、副担任の赤土先生がいた 以前松実館前で会った子、松実玄さんと言うらしく、松実宥さんの妹らしい 松実館の娘さん、そして、おもち好き。それで思い出した。麻雀クラブと旅館、両方で玄さん(本人からそう呼ぶように言われた)と会っていたこと おもちの柔らかさ、いかにして自然におもちに触れるかについて話し合ったことについて、やっと思い出した 玄さんの方は、この前俺と会って、少ししてから思い出していたらしい。また会えて嬉しいと言ってくれた 玄さんとの話が終わると、赤土先生が話してくれた 赤土先生は、昔ここでの麻雀クラブで教えていて、俺のこともちゃんと覚えていてくれたらしい 俺、高鴨さん、新子さん、原村和さんでここに来たこと、俺に麻雀を教えてくれたこと、1週間も無かったけど、俺も一緒に楽しくやっていたこと 言われて思い出してばっかりだけど、嬉しかった そして、俺と麻雀クラブに関する話が終わり、今の話をしてくれた 今、阿知賀の麻雀部として部員5人顧問1人でやっていること 何より、本気でインハイ出場を目指していること 赤土先生は、入部自体するなら歓迎するけど昔みたいに楽しいだけじゃない、と言ってくれた インハイ出場を目指している、ということに驚いたが、みんなの反応を見るに本気らしい 俺は今日は見学で、少し考えさせて欲しい、と言った それから見学させてもらったが……みんなマジなんだと改めて思い知ることになった 楽しそう、ではあった。でもそれだけじゃない、ってなるとなー…… しばらくして、俺だけ先に帰った 色々思い出せて良かったし、麻雀部に入部くらいは考えてたけど どうすっかなー 憧「……今だから言えるけど、これ結構きついこと言ってるよね」 晴絵「ちょっ、最初一番京太郎の入部に反対してた憧が言う!?」 灼「……確かに、捉え方次第じゃ、少人数で強豪気取り?」 宥「そ、それは言い過ぎじゃないかな?」 穏乃「……でも、全国で和と遊びたいってのは本気だったし、結果こういう言い方になったってこと?」 玄「でも、同じ麻雀クラブの仲間だったんだし、赤土先生も悩んだ結果言ってくれたんだと思うよ?」 4月◇日 今日は麻雀部のことは置いといて、他の部を見に行こうかと思っていた が、HR終了直後、高鴨さんに捕まって麻雀部まで引っ張られた 部室には玄さんが居て、俺達が着いた後、新子さんも来た 高鴨さんは「よし!打とう!」そう言った。すぐに新子さんがツッコミを入れていた 曰く、とりあえず昔の4人で打ちたい、とのことだった それを聞いたら玄さんと新子さんも仕方ない、といった感じだった 今思い出せば、俺は麻雀を初めて教わった時から酷い相手とばっかりだよなー 長野では咲とよく打ってたけど、あいつの+-0止めさせるのに苦労したっけ 玄さんは相変わらずのドラ麻雀、新子さんは容赦ないし、高鴨さんも結構酷い でも、思ったより対応できた。運は良かったのか、結果は3位と僅差で2位 1局終わったし、それで帰ろうと思ったが、高鴨さんがすぐに次の準備をしていた そのつもりは無いと言ったが「は?勝ち逃げする気?」と、4位だった新子さんからも言われ、そのまま2局目へ それからは、ずるずると3局目、4局目とドンドン続き、俺も楽しくなってきたり、途中で宥さんや鷺森さんとも打ったりと、気付けば夕方になっていた 入部するかも決めてないのにこんな時間まで打ってていいのか?と考えていると、いつからか居た赤土先生が入部届を渡してきた 「……こりゃ反対のしようもないわ」そう言う赤土先生も回りには、笑顔の高鴨さんと玄さん宥さん、仕方ないといった表情の新子さんと鷺森さんがいた 俺はその場で麻雀部に入部した 晴絵「打ってる内に細かいことはどうでもよくなった、って聞いてたけど、憧が引き留めたからだったかー」 憧「ち、違うわよ!私はただ、入部するかも分からない奴に負けたくなかっただけよ!!」 灼「結果入部してるけどね」 玄「ま、まぁ楽しかったし、京太郎くんが居て助かったことも多かったからいいですのだ!」 宥「うん、みんなで打つの楽しかったしね」 穏乃「私は京太郎とこれからも遊べるってだけで嬉しかったですよ?」 閑話、その頃の咲さん 咲「……うぅ、なんでこんなとこに麻雀部あるんだろ?」 咲「京ちゃんと打って、『麻雀またやれば』、って言ってくれたけど……部室見つからないよぉ……」 久「あら?どうしたのこんなとこで?」 咲「ひっ!?あ、学生議会長さん?」 久「兼麻雀部部長よ。ここ、部室だけど、入部希望者?」 咲「は……はい」 咲「嶺上開花、と、これで逆転ですね」 和「そんなオカルトみたいな打ち方……」 久「まーまー、いいじゃない。今のところ即戦力!いやー、ありがとう宮永さん!」 咲「い、いえ……私はそんな……」 まこ「謙遜せんでもええぞ。ここまでやられるとは思っとらんかった」 優希「ぐぬぬ……タコスの力を得た私相手にここまでやるとは……とんでもないじぇ!」 久「ほんっととんでもないわねー。これで全力?実はまだ2回変身を残してるとかない?」 まこ「流石にそれはないじゃろ」 咲「あ……実は、普通に勝つより得意な打ち方があるんですけど……ちょっと止められてて」 優希「ほ、本当に変身するのか!?」 和「人はそんなことできません。つまり、これは手を抜いていたと?」 咲「そ、そうじゃなくて!……その、ちょっと怒られるような打ち方だから……」 久「?よくわからないけど、やってみない?たまには一番得意な打ち方もやらないといけないでしょ?」 まこ「お前、自分が見たいだけじゃろ?」 咲「……じゃ、じゃあ……いきます」 この後めちゃくちゃ+-0した 4月▽日 麻雀部に入部した インハイ出場を目指している、と言っていたが、理由をまだ聞いていなかったので聞いてみた すると、赤土先生がある動画を見せてくれた どうやらインターミドル個人の決勝らしい そこに映っていたのはすばらなおもち!……の、持ち主、原村和さんだった 要は、インハイの舞台で原村和さんに会いたいから、らしい 確かにこのおもちには会いたくなる よし!俺も個人でインハイ出場を目指そう! より気合いを入れて頑張ろう! 憧「まずは胸か!」 玄「え!?違うの!?」 灼「違うから」 晴絵「俺もインハイ目指します!って言いだしたのはこれかー……まぁ、その向上心はいいことだけど」 宥「動機が動機ですからね……」 穏乃「まぁ、私も驚きましたし……でも胸、胸かぁ……」 4月■日 部室に行くと、まだ玄さんしか来ていなかった 穏乃と憧(昔はそう呼んでたから、という訳で何故か先生以外全員名前で呼ぶことになった)は後でくるらしい 玄さんだけ、だったので久しぶりに聞いてみた そう、おもちについてだ 初めて会った時、俺達はお互いが原村和の胸を見ていることに気付き、そして熱い握手を交わした 連絡こそ取れなかったが、おもちへの情熱が変わっていないのは、先日のパッドを見抜いた件で理解し合っていた 他の誰かが来るまで、俺達はおもちに対しての熱い議論を交わしていた しかし、宥さんが厚着の下からも主張するおもちの成長が続いていたり、憧着痩せ説などもいい収穫だったが、玄さん自体も結構あるんだよな…… 自分のだからって玄さんは一切気にしてないけど……俺は玄さん自身の胸についても語りたいのに! それを前にして語れないジレンマ!!なんて辛いんだ…… 灼「…………」 穏乃「…………」 憧「玄ー?何人の胸で色々話してくれてんのー?ちょっ、コラ逃げんな!!」 宥「うぅ……またおっきくなったの、黙っててって言ったのに……」 晴絵「玄ー?あー、ありゃ顔真っ赤だったかー。自分が見られてるって今まで気付いて無かったな」 憧「あぁもう逃げて!シズ?灼さん?どしたの静かになって」 灼穏乃「自分の胸に聞いて」 ※玄は後で回収されました 4月◎日 休日、まだこの辺りの地理とか分からない部分があるので適当にふらついていた そしたら、空から女の子が落ちてきた!ならぬ山から女の子が降りてきた。穏乃だった 昔遊んでた時も何度か山に行きたがってたけど、今も山登ってんのかよ…… せっかくだから穏乃に付き合って一緒に登ってみたけど……なんでそんなにひょいひょい登れるんだ? 俺も体力に自信あったけど、それ以上じゃねぇの? そのまま1日付き合って、日が暮れる前には山を下りたけど、「久しぶりに誰かと登ったから楽しかったー!!」と穏乃はすげーいい笑顔だった 俺はヘトヘトになったのに、疲れとか全然見えねぇ また山行こう!と言われたが、次は誰か巻き込もう 穏乃「……あ!これってひょっとして、初デートになるの!?」 憧「なってたまるか!!」 灼「流石にない」 玄「山が好きなのは分かるけど……ずっと登ってたの?」 穏乃「ちゃんと降りたり登ったりしてましたよ?」 宥「そういうことじゃないと思うけど……」 晴絵「しずらしいっちゃしずらしいわ……むしろ付き合った京太郎に拍手」 4月☆日 今日は久しぶりに咲に電話して、ついつい長話をしてしまった 聞いてみると、なんと自分から麻雀部に入ったらしい 嬉しい進歩だ しかし清澄の麻雀部って、長野には風越とか、去年大暴れとかの話を聞いた龍門渕とかあるのに、大丈夫なのか? そう聞くと、インターミドルチャンプがいるらしい まさか、原村和!?そんな近くにあのおもちがあったのか!? 早くおもちについて話せ!と言ったら電話を切られた 酷い、俺はただ今の原村和とおもちが知りたかっただけなのに! 畜生、また明日にでも電話してみるか 玄「気付かない内におも…和ちゃんが近くにいたなんて」 灼「今何言いかけたの?」 憧「長野に引っ越した、ってそういや言ってなかったわね」 穏乃「京太郎も清澄に和がいるって言わなかったし、お互い様じゃない?」 宥「和ちゃんは京太郎くんのこと、覚えてたのかな」 晴絵「どーだろうねー。意外と初恋だったり?」 憧「まっさかー」 閑話、4月末、長野 「付き合ってください!」 和「申し訳ありませんが、お断りします。見知らぬ方とお付き合いはできません」 「そ、そんな……」 優希「まーたふったのかー」 咲「また、ってそんなに告白されてるの?」 優希「おう!中学で転校してから私が知ってるだけで……あ、これ両手両足の指足りないじょ」 和「そんなに多くは……ないですよね?」 優希「どーだろなー?和ちゃん、ふった相手に向かって『初めまして』って言って泣かせたりしてたしー」 咲「うわぁ……」 和「そ、そう言われてもほとんど話してない人ですよ?そんな覚えられませんよ」 咲「覚えきれないくらい告白されてきたんだ……」 和「咲さん!?」 優希「はっはっは。しかし、中学の時も思ったけどなんでそんな断ってばっかなんだじぇ?好きな人でもいるのか?」 和「いえ……ただ、ああいういきなり告白してくる人が多いだけです」 優希「ふーん……実は初恋の相手が忘れられない、とかムロマホと話したこともあったんだがなー」 和「何話してるんです!?そんなことじゃないですよ。むしろ、もう名前も思い出せませんし」 咲「え?初恋の人はいるの?」 優希「それは初耳だじぇ……てっきり男に興味がないのかと」 和「怒りますよ?初恋くらいありますよ。もっとも、さっきも言いましたけど、名前も思い出せませんし、顔もぼんやりしてますけど」 和「……今思えば初恋というより、数少ない仲の良い同年代の男の子、というべきでしょうか……」 咲「へぇ……いつくらいの時?」 和「そうですね……長野に引っ越してくる前の、奈良に居た頃でしょうか」 優希「ほうほう」 和「小学校6年生くらいの時、その時の友達と一緒に知り合った男の子だったんです」 和「確か、親の用事か何かで来ていて、1週間も居なかったんですが、話しやすくて一緒に居て楽しい男の子でしたね」 和「……私の胸ばかり見ていたこと以外、いい思い出ですね」 優希「おー……そんな僅かな期間に芽生える恋」 咲「そして数年後の再開……恋愛小説の基本だね!」 和「そんな期待しても、連絡先も知りませんし、あの男の子がどこから来たのかも知りません」 和「名前も憶えていませんし……ああ、ひとつ覚えていることがありました」 和「金髪でした、その男の子」 5月×日 阿知賀に入学して1ヶ月、周りが女子ばかりな環境にもそれなりに慣れてきた まぁおもちが見れるチャンスは逃さないけどな! 他の男子の奴らとも人数が少ないからか必然的に仲良くなった 他の奴らだが、意外と部活にはあまり入っていないらしい 元お嬢様高校だし、運動系の部活とかやっぱり難しいらしい なので、いっそ男子で何か部活を作らないかという話になった 運動系の野球部やサッカー部、下心が見えている水泳部、変わり種でツインテール部とか言い出した奴もいた 色々な意見が出たが、写真部という意見にほぼ全員の男子が賛同した 主な活動は学園内の風景を撮ること、そこにうっかり他の生徒が入ってもしょうがないよね? それに俺達は強く同意し、詳しく部を作るための話し合いをしよう、としたその時 赤土先生が俺達のいた教室に入ってきた …………その後、男子達による創部計画は無かったことになった 憧「……何したの?最後、なんか涙が滲んでるんだけど」 晴絵「はっはっは。教育的指導教育的指導」 灼「さすがハルちゃん……」 穏乃「い、いいのかな……」 玄「写真部……そこでおもちの写真を撮るのなら私はそこに入っても!」 宥「玄ちゃん?麻雀部はどうするの?」 玄「あぅ……」 5月○日 今日からゴールデンウィーク 去年までなら適当に出かけたり鹿児島に行ったりしていたが、今年はインハイのため麻雀部で練習 でもやっぱみんな俺より上手いなー 特に玄さんなんかアレ初見じゃ無理だろ こっちにドラは来ないで向こうが独占とか、どんな縛りプレイだ このドラ麻雀で先鋒として頑張るんだ、と張り切っていた ちょっとドラ麻雀に負けまくってたんで、冗談半分に先鋒の選手は貧乳が多いと言った すると玄さんはかなりショックを受けたようで、目に見えてミスが増えた ここぞとばかりに、各校のエースは貧乳が多く、故に先鋒はエース、先鋒は貧乳という別称まであると言うと、今にも泣きそうな顔になってしまった ちょっと苛め過ぎたか。なんか苛めたくなるんだよな 少しして、このことがバレ、憧と灼さん、赤土先生にしこたま叱られた 帰り、玄さんは苛められたことで怒ってか、あからさまに俺を無視していたが、 すばらなおもち発見というと、すぐにいつものようにおもちについいて語りだした これも嘘だったんだが、玄さんはポカポカ俺を叩いてきた 年上なのにからかい甲斐がある可愛い人だ 憧「しょーもない嘘で京太郎が玄泣かした時かー」 灼「騙される玄も玄だけど……」 晴絵「ま、それも玄らしいっちゃ玄らしいけどね」 穏乃「それはどうなんでしょう……でも先鋒はエースを先鋒は貧乳って、京太郎も面白いこと思いつきますよね?」 宥「だね~。ん?玄ちゃんどうしたの?」 玄「……今気付いたのです……私がインハイで出会った先鋒は、みんなおもちが控えめだった!!」 玄「こ、これはまさか本当に先鋒は貧乳!?」 憧「アンタ全国の先鋒に喧嘩売ってんの?」 5月△日 今日も1日麻雀。まぁ休日に女子の中に男子1人って、考えてみりゃ恵まれてる状況だよなー 現実は麻雀でフルボッコだけど 憧とか狙ってんのかってくらい俺に直撃させる これがまた上手いからどうしようもない 一体いつの間にそんなに実力を、そう言うとドヤ顔するのがイラッとくるぜ いや、それよりも気になったことがあったので聞いてみた 「一体いつの間にそんなに綺麗になったんだ?」と 憧は一瞬ポカンとした後、顔を真っ赤にしていた 最後に会った時は俺や穏乃と一緒に走り回るような活発な感じだったのに、今やこんな女の子らしくなって この数年で一体そうやってそんな変わったんだ そこに関しては穏乃や玄さん、赤土先生も同感だったのか色々聞いていた 玄さんは手をワキワキさせていたけど、それは違うだろう。それもいいけど 赤土先生が「彼氏できた?」と聞くと、憧はさらに真っ赤になって妙な声を出していた 面白くなったのか、みんなでからかい続けると 「か、彼氏とかいたことないから!!」と憧は叫んだ その後ハッとして、何故か俺を思いっきり叩いてきた 理不尽だ。俺は綺麗になったしか言ってないのに 帰りも何故か憧にアイスを奢ることになった 晴絵「あー、この辺りから京太郎が無自覚に口説くのが目立ってきたよね」 灼「そういえば玄の時も可愛いって……」 憧「うぅぅ……急に綺麗になったとか言われたらああなるわよ!」 玄「か、可愛い……いやでも私は憧ちゃんみたいに綺麗じゃないし……」 宥「ふ、2人とも落ち着いて~」 穏乃「さらっと、気付いたら言ってるんですよね」 晴絵「別の時だけど、シズもいいリアクションしてたわよ?」 5月□日 GW最終日は、松実館での短期バイトだった 人手が足りないってことで頼まれたんだが 玄さんも宥さんも結構着物が似合っていた。宥さんは中にガッツリあったかいもの仕込んでいるんだろうけど 最初は勝手が分からなかったが、しばらく色々聞くと、ハギヨシさんに教わった様々なスキルもあってかそれなりに働くことができた なんか色んな人から驚かれたり褒められたりしたが、そんな大したことはしてないんだがなぁ 終わった後のバイト代も最初に言われていた額よりずっと多かった 玄さん宥さんの親父さん曰く、「これじゃ足りないくらい働いてくれた。受け取ってくれ!」とのことだった その後、卒業後に旅館に来ないかと誘われた。せめてバイトでも!と 最後に「なんならうちの娘どっちかいるか?いっそ両方とかどうよ!」流石に玄さん宥さんが叩いて止めた 恥ずかしかったのか2人とも赤くなっていた ま、いいバイトだった。今後もたまに短期ならということで話は終わった 玄「……旅館の娘なのに、京太郎くんに負けたのです」 宥「……京太郎くん、すごかった」 穏乃「いや、アレは勝てませんって」 灼「正直人じゃない……」 晴絵「言い過ぎだって。ほら、京太郎も誰かに教わったってあるし……」 憧「教えた人はもう人間止めてるレベルじゃない?」 GW前 side京太郎 京太郎『っつーわけで、今年はそっちに行けなくなったわ』 京太郎『……いや無理だって、みんな頑張ってんのに俺だけ抜けるとか』 京太郎『オイ、電話しながら黒糖食うのはやめろ』 京太郎『そもそも親戚っつっても血なんてほぼ繋がっちゃいないだろ、親父がおっちゃんと仲良かったからみたいなもんだし』 京太郎『いや、もう来ないって訳じゃないんだから、またそのうち行くって。だから黒糖は一旦置いとけ』 京太郎『え?今年はみんな集まる?良子さんも?』 京太郎『あー、プロ入りしてから来なかったもんな、良子さん。なんだっけ、今年は冬木市?では聖なる牌を取りに行ったんだっけ?』 京太郎『違った?ま、いっか』 京太郎『ん?……ああ、分かってるって』 京太郎『良子さんやおばさんおじさんにもよろしく言っといてくれ、春』 5月●日 今日は運動会だったけど……疲れた 男子だからって準備でも片づけでもこき使われたぜ 運動会自体はそれなりに楽しかった 特に揺れるおもちが最高でした。玄さんにいい見学ポイントを教えてもらっておいて本当に良かった 競技自体は普通だったが、いくつかに男子が混ざる、といった形だった まぁ10人いないくらいだし、しゃーない それでもなかなか楽しかった。特に、障害物競争は良かった あえておもちのある娘と並走して揺れるおもちをごく自然に楽しんだりできた ただ、途中の障害の借り物が少し悩むものだった 他はやかんとか、ヅラとか、こ○亀152巻とか微妙な物もあったが、俺が引いたのは『尊敬できる先輩』だった こっちに来て日が浅いので、少し悩んだ結果、玄さんを連れてゴールした ちょっと無理矢理手を引いたからか、少し玄さんは息が上がって赤くなっていた 一応、尊敬できる先輩として連れてきたと言うと喜んでくれた 尊敬しているとも。おもちと同志的な意味で まぁ、本人も分かっているだろう 玄「え!?人間性とかそういうのじゃなかったの!?」 憧「むしろなんで迷いなくそれ信じたの?」 晴絵「結構辛辣な意見ねー」 灼「そんなことだと思ってた」 宥「あ、あはは」 灼宥(選ばれなくて、ちょっと凹んだし) 穏乃「2人ともどうかしたんですか?」 5月◇日 今日も部活 今日は結構遅くなった 帰りに穏乃の希望で俺、穏乃、憧の3人でコンビニに寄った そこで、憧が急に他校の娘に声を掛けられていた どうやら中学の時の同級生らしい 確か、晩成だったか?奈良で何年も連続でインハイに出てる でもって偏差値70とか。憧もそこに行く予定だったとか 憧、頭めっちゃ良かったんだなー とりあえず憧がどうして来なかった、とか言われてたので、一応止めようと思って間に入ると 「誰……まさか……憧の彼氏!?」こっちが何か言う前にそう言う晩成の娘 いやいやそんなんじゃねー、と言おうとするがまた遮って 「……男が原因で来なかったのか」とか向こうは勝手に納得しだした 憧もかなり否定していたが、向こうはそのまま今年も晩成が勝つとか言い残して走り去って行った 後からコンビニから出てきた人が 「初瀬ー、アレ?……え!?お前なんで走って行ってるんだ!?私一応先輩だぞオイ!?」そう言って走って追って行った なんか誤解されたままで終わった 俺にはどうしようもないから憧にまかせたけど……どーなったかな 憧「……まだ微妙に誤解したままなのよねー」 穏乃「え!?壮行試合とかやったのに!?」 宥「た、大変だね」 玄「そうですのだ!一刻も早く本当は私の彼氏だって誤解を解いて…」 憧「しれっと何言ってる!!」 灼「……私のってメールしとこかな」 晴絵「青春だねー」 初瀬「うーん……」 やえ「どうした?携帯持って唸って」 初瀬「いや……その、略奪ってどうやればいいのかなって」 やえ「……色々言いたいことはあるが、私も競争相手にいるって忘れるなよ?」 5月▽日 部室に行くと、宥さんしかいなかった 宥さんはまだストーブを付けさせてもらえないからか、5月だというのに寒そうにしていた あんなに厚着してて寒いとか、大変だろうな ほっとくのもアレなんで、無いよりマシと思い、俺の上着を貸した 宥さんは驚いていたが、寒さには勝てないのかお礼を言ってから上着を受け取った 大き目だからか、厚着をしておもちな宥さんでも充分に着れた 上着1枚じゃあんまり変わらないと思っていたが、宥さんはあったか~いと言って、今日は普段より調子が良かった ただ、俺の上着を着ていることを憧や灼さんに問い詰められた。俺が 親切心なのに、解せぬ 宥「京太郎君の上着、あったかかったな~」 玄「なんて羨まし……じゃなくて、お姉ちゃん!ちゃんと着ないとだめなのです!」 憧「そ、そーよ!もっと、京太郎から借りなくていいくらい着とかなきゃ!」 灼「そーいえばこの前私にも貸してくれた……」 穏乃「いいなー……よし、私も!」 晴絵「シズはまずジャージだけなのをやめような」 5月■日 今日も部活 だが、部活前に灼さんに会った そのまま一緒に部室に行こうとしたが、灼さんが階段で足を滑らせてしまった 階段といっても、そんなに段差が無かったからか大事はなかったが、足を挫いてしまったようだった 大丈夫と灼さんは言っていたが、そのままにしておけず、保健室に行こうと言っても聞いてくれなかったので、 強制的に抱えて運んだ。今考えればお姫様抱っこの形だったな 灼さんは顔を真っ赤にして文句を言っていたが、怪我人に無理させる訳にはいかない そのまま保険室まで連れて行って、手当してもらった 手当が終わって、部室に行くから肩を貸して欲しいと言われたが、身長差がどう見ても30以上はある なのでまた同じようにお姫様抱っこで運んだ 保健室に行くときよりかなり文句を言っていたが、怪我して無理をしようとした罰です、と言ってあえてそのまま運んだ 部室にもそのまま入ってやると、流石に降ろしてから怒られた 顔は真っ赤のままだったが その後、帰りは灼さんは赤土先生に送ってもらっていた 憧にもめっちゃ怒られたし、少しやりすぎたと思う だが、また同じようなことがあったら誰でも俺はやるかもなー 灼「……アレは酷かった」 晴絵「人生初お姫様抱っこだったっけ?」 灼「うぅ……」 憧「そんな無理矢理なんて羨まし……じゃなくて酷いわよね!」 穏乃「でも、怪我してたからと考えれば……」 玄「無理しようとしたからですのだ!」 宥「……玄ちゃん?同じことしようとか考えてないよね?」 玄「ギクッ!?」 憧「オイ」 5月17日 今日は憧の誕生日だった 昔会ったことあるとはいえ、実際の付き合いはまだ一ヶ月ちょっと、いや知らんから 部活が終わってケーキが出されてから初めて知った 何も用意できてねーよ みんな何かプレゼントを用意していて、俺1人無しというのもアレなので、 ついこの前携帯で撮ったカピーのベストショットを見せたら、思った以上に喜んでくれた 結構動物とか好きらしい 写メを送った後、今度うちに見に来るという約束をした まぁ、これで喜んでくれるなら安いもんだけどな カピーを今日は少し長めに撫でといた でも写メだけってのもアレなんで、明日何かお菓子でも作って持ってくか 憧「あぁ、この時の写メ、今もたまに見るわ」 灼「結局みんなもらってたけどね」 憧「いいのいいの、可愛いんだし」 穏乃「でも、翌日京太郎が持ってきたクッキーも美味しかったですよね」 晴絵「アレ、どこで買ってきたかと思ったよ」 宥「手作りですもんね」 玄「京太郎くん、そういうとこ本当にすごいなぁ……」 5月◎日 今日は松実館でバイトした なんでも従業員が1人風邪らしいので急遽頼まれた まぁ大体は前回やったことだからそこまで苦ではない でも、前回に比べて、他の従業員の人にも結構顔を覚えてもらえたり、 たまに厨房に呼ばれて手伝いをしたり、前よりも信用されているような感じはあった 何人かからは、いっそ今から就職しないかとか誘われたりした 冗談だろうけど、気に入ってもらえたのかなー 玄「むぅ……冗談じゃないのに……」 宥「ねー」 穏乃「え?従業員の人達もですか?」 玄「うん!板前さんとか、『弟子にしてもいい』とか言ってたよ」 宥「他の人から『ちょっと本気で勧誘してくれない?』って頼まれたりもあったなぁ~」 灼「……従業員みんな本気で狙ってる?」 憧「まぁ、京太郎のスキルならねぇ……」 晴絵「そのうち松実館に就職したって言ってきそうだなー……」 5月☆日 ちょっと親父からの頼まれ事で大阪まで遠出 そこでちょっと奇妙な出会いがあった 昼に大阪ということで目についたお好み焼き屋に入った 個人でやっているようなところなのか、客は俺と、高校生の制服を着た姉妹だけだった どうやら自分で焼けるとこらしかった 俺も自分で焼いてみることにして注文し、タイミングの問題か姉妹と同じタイミングでお好み焼きのたねがきた 客が少ないからか、姉妹の会話もよく聞こえた 「ええか?今うまいお好み焼き焼いたるからな?」「でもお姉ちゃん、この前失敗せぇへんかった?」「ぐ、偶然や!」 等と微笑ましい会話だ。というか背が低い方が姉か。よく見たら妹の方が背も胸もあるな 俺も鉄板で焼いた。久しぶりだったが、案外覚えているものだった 「ええか……ひっくり返すのはタイミングと勢いや!……こう、ピピッときたらガッといくんやで?」「……大丈夫かなぁ」 声が大きいのもあってよく会話は聞こえた。なんかフラグっぽいと思っていたら、その通りだった 「……よし!今や!!」「あ、まだ早……あ~あ……」妹の「あ~あ」で全てを理解した 姉……やらかしたな 「……難しいんやって!ほら!あっちの金髪のにーちゃんも今失敗するで!!」 なんか姉妹でこっちを見ているような気がしたので、あえて見せつけるように綺麗にひっくり返したやった。ドヤ顔のおまけ付きで 「……お姉ちゃん、あの人めっちゃ上手いやん。お好み焼きめっちゃ美味しそうやん」「……見た目より味や!ちょっと!!そこのにーちゃん!!」 そう呼ばれた。まぁ最初から聞こえていたし、別に問題はないが 「うちのお好み焼きとアンタのお好み焼き、どっちが美味いか勝負や!!」そう言ってくる姉の方……思ったより貧乳だったな 断る理由もないので、焼き上がったお好み焼きを切り分けて姉妹に渡す 「……美味いな」「……お姉ちゃん、これオカンより美味しくない?」 そして渡される姉……いや貧乳のお好み焼き……THE失敗作な見た目だった 味は……まぁ普通だな。見た目アレでも悪い訳じゃあない 悔しそうにする貧乳と、申し訳なさそうな妹、もとい巨乳。対照的だった。色々と そのまま一緒に食べることになり、何故か連絡先を交換することになった 「次は負けんからな!なんなら美味いもん作ったら写メ送ったるわ!!」そう宣言しる姉妹の貧乳の方、愛宕洋榎さん 「ホンマお姉ちゃんがスンマセン。あ、これ私の連絡先です」そう言いながら連絡先を教えてくれた姉妹の妹、巨乳の愛宕絹恵さん 帰り道にメールしていると、2人が年上で麻雀部だと知った 夜、宣言通り愛宕…愛宕(貧)からからあげの写メが届いた なのでこっちはこってり豚骨のチャーシューメンを送ってあげた 言い出したのはあっちだし、問題ない問題ない 灼「大阪の愛宕さん……有名選手……」 晴絵「誰とでも仲良くなるなぁ……きっかけがアレだけど」 憧「夜にラーメンって狙ってやってるわね。というか(貧)って……」 玄「確かに愛宕さんは妹さんの方はすばらですが、お姉ちゃんの方はおもちがひかえめですのだ!!」 宥「なんで対戦してないのに分かるの?」 穏乃「……ラーメン食べたいなぁ」 憧「……アンタが引っかかるな」 洋榎「うーん……」 絹恵「……どうしたん?今日の夕飯作るんやないん?」 洋榎「いや、作ってから京太郎に送ってやろーって思っとるんやけど……」 絹恵「うん?」 洋榎「京太郎にダメージあるようなもん作ったら太るし、夜は夜で京太郎が送ってくるし……ウチはどうしたらええんや!?」 絹恵「……無茶な勝負やめたらええやん」 愛宕(貧)、必死に京太郎に仕返し中 しかし京太郎へはほぼノーダメージの模様 5月★日 今日は俺が部室に来た時玄さんしかいなかった 部活が始まるまで時間があったので、玄さんと魂の決闘(デュエル)をした お互いのカード(写真)を出し合い(見せ合い)より上をいく方が勝つ…… やはり同性の強みか、玄さんはかなりの数のカード(写真)を出す 俺も無くはないが……数が足りなかった(写真の入手は合法な手段) このまま負けるのか……そう思った時に引いたのは……鹿児島の春から送られてきた1枚の写真 石戸霞さん&明星ちゃんの規格外なおもちの写真!! 流石の玄さんもこれには涙して深々と一礼 俺達は互いの健闘を称えあい、硬い握手を交わした そしてその3分後、赤土先生と憧と灼さんに見つかり、正座で説教をくらった 写真だけは死守したがな 玄「いい決闘(デュエル)だったね……京太郎くん」 憧「机に女子の写真広げて泣きながら握手してたんだけど、やっぱ今からでも殴っていいわよね?」 晴絵「まーまー落ち着けって。うん、私より大きいのばっかだったけど、気にすんなって」 灼「……やっぱりゆるせな……」 穏乃「でも、今なら憧の写真もあるかもよ?」 憧「なっ!?」 宥「ちゃんとみんなの分あるんじゃない?」 6月×日 今日は穏乃と憧と遊ぶ予定だったが、待ち合わせ場所に2人とも来たが、憧は予定で遊べなくなったらしい 穏乃と2人で、ということになった ついでに憧からジャージ以外の服を選んでやってほしいと頼まれた 思い出してみれば昔会った時もずっとジャージで、今もその時とほとんど変わらない 普段はずっとジャージなのかと聞くと、いい笑顔で頷かれた なんで少し誇らしそうに頷く 憧の頼みもあり、商店街の服屋を見て回ることにしたが……穏乃ががっつり拒否しやがる スカートとか制服以外は絶対ないとまで断言しやがった 一応女子高生なのにそれでいいのか 元は悪くないのに、もったいない 仕方なく穏乃の服は諦め、適当に商店街を見て回ることになった ちょっとした食べ歩きみたいになったが、まぁこれはこれで楽しかった 道中で買ったものはしっかりと写メを撮り、夜に愛宕(貧)に送っといた 穏乃「ジャージでいいのにー」 憧「普段着がほぼジャージってのは流石にないわよ」 灼「だね。ちゃんと服買わなきゃ」 晴絵「……ツッコミどころか?」 宥「そ、それはちょっと……」 玄「でも、元は悪くないって言ってるから、可愛らしい服着てみるのもいいんじゃない?」 憧「それがねー……実は結構後に…」 穏乃「!?そ、それは黙っててって言ったじゃん!!」 玄「へー……じゃあ読み進めたら書いてあるかもだね!」 穏乃「!?」 6月○日 今日からついに団体戦が始まった 初戦からいきなり晩成が相手、どうなるかと思ったが、 いきなり玄さんが大きくリードを広げ、そのまま1位に! マジで晩成に勝ったよ、すげー 会場のみんなびっくりしてたわ そのまま2回戦も危なげなくトップ通過 このままの勢いで目指せ全国!! 晴絵「県予選かー、いやー、あの会場中のびっくりした顔は良かったなー」 穏乃「いきなり玄さんが5万もリード広げましたからね、アレはすごかったなー」 玄「た、たまたまだよ!それに、その後すぐ晩成の小走さんが対応してきたし」 憧「あー、あの人はマジですごいわよねー。初見で玄相手に+で終わらせるんだもの」 灼「あの人は本当に上手い、奈良個人1位だし」 宥「壮行試合の時も、すごく強かったよね~」 6月△日 団体戦、優勝おめでとう!! 晩成以外って10年ぶり?とか言われてたけどどうでもいい! 全国出場が決まったことが嬉しい このまま勝ち進んで和と、という目標のためにも、 これからも頑張っていこう とりあえずは来週の個人戦! やってやるぜ!! 穏乃「この時は嬉しかったなぁ……」 憧「今思えば夏に全国目指すって決めて、本当に全国行くとかどこのドラマよ」 晴絵「それを自分たちでやったんだ。誇っていいぞー」 灼「ハルちゃんもそうだった……」 玄「みんなで掴んだ勝利、ですのだ!」 宥「だね~」 6月□日 麻雀部が全国に行くことになったせいか、周りの扱いも変わってきた 穏乃や憧は他のクラスの人にまで色々聞かれていたようだった 玄さんと灼さんは、それぞれ旅館とボーリング場にお客が増えたと言っていた 宥さんはもみくちゃにされていた。超混ざりたかった それと、麻雀部の後援会がまたでき、予算やらでかなり援助してくれるらしい なので、インハイまでの間に毎週どこかの県の2位の学校に練習試合に行こうという話になった 詳しくは、俺の個人戦が終わってかららしい 俺は留守番かなー。ま、野郎1人なら当然だが それと、みんなで新聞を見て知ったが、長野で咲と和がいる清澄高校が全国出場を決めたらしい 穏乃が燃えていた。物理的に燃えそうでこえーよ マジで優勝かー。あいつも頑張ったんだな 後で電話しておこう 穏乃「あ、うちの店もお客増えたよ!」 憧「うちも参拝客が増えたわ。ま、そのせいで私まで巫女服着て出るはめになったけどね」 灼「なんにせよ、増えたのはありがたい」 玄「だね。お姉ちゃんは揉みくちゃにされてどうだった?」 宥「あったかかったよ」 玄「そのまま私も混ざっていれば上級生のおもちを堪能できたのに……」 晴絵「玄ー?女同士でもセクハラは成立するからなー?」 6月●日 今日から個人戦、俺の大会が始まった 俺なんかほっといていいのに、みんなわざわざ応援に来てくれた というか男子1人に女子5人+引率、目立つわ 玄さんとか落ち着くためにおもちを思い浮かべて、とかアドバイスくれたけど、 思い浮かべなくても目の前のおもちで充分ですありがとうございます そうこうしていると、晩成の先鋒、小走さんがわざわざこっちに来た 晩成は共学で、小走さん自身も個人戦に出ているが、男子の応援にも来たらしい 「個人でリベンジできないのは残念だが、やるからにはトップを目指す!それは男子も同じだ!負けないからな!」そう言い残して 行った あの人なりの激励か?悪い人じゃないのは分かる そして試合、厳しいとこもあったが、なんとか初日は突破した しかし、明日からはもっと強い相手もいるだろう 気合いを入れて、明日も頑張ろう! 憧「京太郎の試合も見ててハラハラしたわねー」 晴絵「ま、いきなり3年生ばっかの卓に入ったりだったからなー」 灼「運が良いのか悪いのか……」 穏乃「うーん……微妙なクジで1位とか引くけど……」 玄「とにかく初日は勝てて良かったよ」 宥「うん。みんなで応援したね~」 6月◇日 大会2日目、悪くは無かったし、午前中は勝ち抜けたんだが、晩成男子は上手かった 奈良県のトップ校は伊達じゃないな 1年夏でいきなり全国、なんて普通じゃ無理なのは分かってるが、悔しい 終わった後、みんな色々と慰めてくれた 玄さんなんて胸を貸すとまで言ってくれたが、断った。断るとか何シリアスっぽくやったんだあの時の俺 でも、これで終わるか もっと、もっと練習して次の大会こそやってやる! 俺は諦めねーぞ!! 穏乃「京太郎……」 憧「そんなの見せなかったくせに、やっぱり悔しかったんだ……」 晴絵「男の意地ってやつよ」 灼「……今度、小走さんも誘って京太郎と打と」 宥「うん……私も」 玄「……じゃあ私は胸を!」 晴絵「シリアスを胸でぶち壊すのは止めなさい。京太郎は喜ぶかもしれないけど」 6月▽日 今日は雨 だから制服が濡れた、とか言いながら何故か嬉しそうにジャージ姿の穏乃が言っていた 制服よりジャージの方が見慣れてしっくりくるってちょっとおかしい気がする ジャージなせいか、普段よりよく穏乃は動いていたが、そのせいかジャージが壁の釘か何かに引っかかり、盛大に破けた ジャージの下はそのまま下着だったのか、一瞬白い何かが見えたが、穏乃はすばやく隠してしまった。おしい しかしそのままにしておく訳にもいかない。制服も濡れているらしいので、一旦ジャージを脱いで貸せと言うと、殴られた 普通ビンタじゃねーの。グーってさぁ…… とにかくジャージを縫うため、妥協案として、一時的に俺の上着を貸した。まだ冬服のままでよかった 体格差の問題か、俺の上着で十分ジャージの代わりはできていた 貸している間、穏乃は何か大人しかったが、まぁジャージが直るのを待っていたんだろう ハギヨシさんに教わったことを思い出し、3分で終わらせた そのまま穏乃にジャージを返し、すぐに着替えたが……なんで今度はジャージの上に俺の上着着てんだ 結局穏乃は俺の上着を着たまま部活を始めた 俺に上着が帰ってきたのは帰り際になってからだった そんなに俺の上着が良かったのか?どこがいいのか全く分からん 穏乃「あぅ……」 晴絵「あったわねー。穏乃が珍しく京太郎を困らせてた日」 灼「あったあった。何を言われても上着を返さなくて」 宥「あったかそうだった」 玄「で?どうしてかな?」 憧「さー、キリキリ吐きなさい」 穏乃「いやその……京太郎が近くに居る感じが良くて……ちょっと話したくないなーって……あぁもうこれ以上いいじゃん!!」 晴絵「おー、穏乃が乙女の顔してるー」 憧「気持ちは分からなくもないけどねー……あたしもやろっかな」 灼「……体格的には私が」 玄「は、はいはい!私も!」 宥「わ、私もあったかくなりたいな~」 穏乃「なっ……じゃ、じゃあ私は今から京太郎に頼んで…」 晴絵「はい、その辺にしときなさいね?」 6月■日 今日から毎週末、全国の県2位の高校との練習試合だ 俺は対戦校がOKすれば付いていけるらしい 今週は穏乃の希望でなんと長野の龍門渕高校 龍門渕と言えば、長野での親友であり師匠、ハギヨシさんが勤める家 多少は面識があったからか、俺が来ることもOKだったらしい 高校、ではなく龍門渕家に招かれた。何度か来たことはあったが、相変わらずでかい すれ違う使用人の人も、ちらほら知っている人もいるので軽く挨拶もしつつ、部屋に通された そこには何度か会ったことがある人達、龍門渕透華さん、天江衣さん、井上純さん、国広一さん、沢村智紀さんがいた まさかこんな形でまた会うことになるとは、そう龍門渕の人達と話し、早速練習試合を始めることに 初戦……穏乃が天江さんにフルボッコに。ついでに俺まで巻き込まれた。飛んだけどな 穏乃が圧倒的な実力に凹んだ、かと思ったがそこは山育ち(半分くらい) すぐに復活して再び天江さんい挑む辺りが流石阿知賀の大将だ それからしばらくして、休憩がてら清澄がどうだったか聞くことに 初めは和が大将だったかと思ったが、大将はなんと咲だった 咲が大将かー……昔はそりゃ自分はおろか俺まで+-0されまくったり、カンばっかりされて気付いたら飛ばされたりしたけど…… そういうとなんか赤土先生が引き攣った顔してた 予定が合わないから会えそうにはないが、インハイで会えるかな 晴絵「あんな人外と昔から打ってて平然としてるのがすごいのよ」 憧「いや、一応あたしらとタメなんだからそんな人外とか……いや、人外というか……」 玄「おもちは人並み以下なのに……」 灼「それ言ったら色々な人に怒られるよ……」 宥「穏乃ちゃん、実際打ってみてどうだった?」 穏乃「打ってる最中は平気だったんですけど……後からすっごく怖くなりました」 咲「へくちっ……風邪かなぁ……」 6月◎日 学校帰り、少し早いけど必勝祈願のお守りでも買うべきかと話すと、 憧が自分のとこの神社でいいものを選ぶ、ということで憧と2人で神社に寄ることに 神社に着き、2人で境内にいるという憧のお姉さん、望さんを探していると、見知らぬ同年代の男の人と親しげに話す望さんを見つけた 邪魔になってはいけないし、今日はやめとくかと思ったが、隣で憧がとんでもなく驚いた顔をしていた 「そんな……お姉ちゃんに……小鍛治プロみたいになるとか考えたりはしてたけど……いやでも……」とかブツブツ言ってた憧 大分失礼なこと言ってたけど聞かなかったことにした 望さん達はそのまま神社の裏手に回って行き、俺は憧に引っ張られてそれを尾行することに 馬に蹴られたくはない、と言っても憧は「ほっとけないでしょ!?」と聞かなかった やがて、周囲から見えないような神社の裏手の奥に。俺達は近くの茂みに そのまま望さん達は急に互いに近付き、どうなるか、と思った時 憧が前に出過ぎたのか、思いっきり音を出して、望さん達に気付かれてしまった 仕方なく俺が事情を話すと、望さんは声を上げて大笑いだった 「この人、親戚だよ?憧、忘れたの?」そう言う望さん 憧はぽかんと呆気にとられた顔をした後、一気に真っ赤になった さらに話を聞くと、男の人は憧とも親戚関係にある人で、ただ建物の修理に来ただけらしい 最後まで話を聞くと、憧はすごい速さで走って逃げていってしまった 俺を置いて。せめて最後まで引っ張っていけ 「あーおかしかった。ま、あんな妹だけどよろしくね?」そう言う望さんだった 一応、帰りにお守りは選んでもらった 憧「うあああああ……なんでこんなことまで書いてんの……」 晴絵「望に男ができたと勘違いか……くく、確かに驚くけど……いやー、面白いよ憧」 憧「う、うっさい!姉の心配くらいするわよね!玄も!!」 玄「え!?そ、そう!お姉ちゃんの心配はするものですのだ!」 灼「……京太郎取られないように?」 玄「なっ!?ななななんのことかな!?」 宥「玄ちゃん……」 穏乃「いや、今更でしょう」 6月☆日 週末の泊りで練習試合、今回は愛知県だ だが俺は留守番。まぁ、相手校が女子校で女子チーム同士の練習試合だし、そりゃ普通はこうなるわなー 仕方ないので今日は1日ネト麻 久しぶりにじっくりハギヨシさんと打ったり、うっかり間違えたのかネト麻最強ののどっちとエンカウントしたり、色々あった ただ、1人仲良くなれた人がいた ハンドルネーム打倒はやりんさん 可愛らしいアバターに、アバターのおもちが大胆な人、チャットで仲良くなり、連絡先まで交換した ぼちぼちメールもやってる。なんか今度着る衣装、とか言って服の写メを送ってくれた これがかなり大胆なものだった これを平然と着れるほどの人物……是非ともリアルでも会ってみたいな 晴絵「まー、さすがに連れてけなかったわー」 憧「仕方ないわよ。せめて個人で入賞でもしてれば断られなかったかもしれないけど」 穏乃「ちゃんと京太郎も分かってるよ。お土産も買ってったし」 玄「しかし……この人もおもちがあると見た!」 灼「いやネト麻だし……そもそも女の人じゃないかも……」 宥「玄ちゃんのこういう勘は当たるよ~」 揺杏「ユキー!新しい衣装だぞー!!」 爽「希望通り胸めちゃくちゃ強調したぜー!!」 成香「わ、わぁ……」 誓子「胸元すっごく開けて……これ、本当に着るの?」 由暉子「いいですね……彼、胸が好きですし……」 6月★日 部活に早めに行くと、玄さんが部室の掃除をしていた せっかくなので俺も手伝うことに 熱いおもちへの愛を語り合いながら掃除をしていた しかし、俺と玄さんでは大きな違いがある それは、おもちを実際に触れたことがあるか否かだ 玄さんは同じ同性として、比較的容易に触れることができる だが俺は男だ。下手に触れでもしたらあっという間にデッドエンド直行コースに おもちを愛するものとして、柔らかさや重さ、それらを知りたいが俺ではその領域まで至ることはできない なんという玄さんとの大きな差。なんて大きな問題 玄さんもこの辛さが分かってくれたようで、優しく慰めてくれた その時だ 俺は掃除で濡れた床で足を滑らせ、まるで玄さんを押し倒すような形で倒れた あまりに唐突な出来事に俺は状況が理解できなかった そして、倒れている俺は、その手に当たっている柔らかいものが何かも分からなかった とりあえず手を動かすと、それは柔らかく、そしてあたたかなものだった 動かすと同時に玄さんの声も聞こえた 「きょ、きょぉ…たろ……くん……」その声でハッとした 俺の手は、俺の両手は……玄さんのおもちの上にあった つまり、俺が触れていたものは……玄さんのおもちっ!! すぐさま玄さんの上に倒れる形だった俺はそこをどき、すぐに土下座した 玄さんの表情は土下座で見えなかった が、玄さんが何かを言う前に、みんなが来た そこで土下座している俺にみんな驚き、結局玄さんのおもちを揉んだことは有耶無耶になってしまった しかし……今思い出すと、アレがおもちの感触か……すばらしい 俺はまた、ひとつ大人になれた気がするよ ありがとう、玄さん 玄「どういたしまして……やはりおもちは触れてこそ…」 憧「何やらせてんのよっ!!」バシッ 玄「あいたぁ!!叩かないでよぉ!」 晴絵「いやー、これ現場抑えられてたらアウトよ」 灼「流石に擁護できない……」 玄「事故!事故だよ!!」 宥「でも、京太郎くんに押し倒されたんだよね?」 穏乃「な、なんかそう聞くとすごいですね……」 玄「そ、そんなんじゃ……あぅぅ……」カオマッカ
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【合宿二日目】 京太郎「眠い……限界まで出し切ったんだからしょうがないよな……」 京太郎「朝だしなんかするかな」 京太郎「まだ時間あるし寝よ」 京太郎「……押し入れって狭いな」 良子「京太郎、好きだ!」 憩「いえ、ウチの方が好きですーぅ!」 良子「いや!私の方が好きだ!ラブだ!」 憩「京太郎くん!」 良子「京太郎!」 憩良「「どっちを選ぶ!」」※二人とも裸です 京太郎「うわああああああ!」 真佑子「あっ、須賀さん、おはようございます」 京太郎「おはようございます!」キリッ 京太郎(何だ今の夢……) 京太郎(いい夢だったな……)ポーッ 朝 京太郎「あ、良子さーん!」 良子「きょ、京太郎?」 良子(よくよく考えたら何やってたんだ私!) 良子(京太郎と混浴なんて……) 京太郎「どうしたんですか?」 良子「どうもしてないどうもしてないノープロブレムだよ、今日も特訓?」 京太郎「はい!よろしくお願いします!」 良子「ここは……こう……」 京太郎「……なるほど、でこう、と」 良子「そうそう、そんな感じだ」 良子(京太郎、いつも真面目だな……) 良子(今日の夢にも……///) 京太郎「次はどうするんですか?」 良子「」ドキッ 良子(真剣で、色々と私のことを考えてくれていて……) 京太郎「良子さん?顔真っ赤ですよ?」 良子「そ、そうか?すまなかった」 良子(……理屈じゃないのかもな) 良子「次は――――」 京太郎「ふぅ~むなるほどなるほどなるほど~」 京太郎(夢のことを考えたら全然わからないんだぜ!) 昼 照「ロン、48900」ギィン 照「……ふぅ」 京太郎「よっ、対局終わったのか?」 照「うん」 京太郎「じゃあ暇つぶしに何かしゃべるか」 照「いいの?」 京太郎「いいって何がだ?」 照「京、戒能さんとばっかり話してるから」 京太郎「ああ……特訓してるだけだよ、うん」 照「そうなんだ、よかったぁ」ホッ 京太郎「?何がいいんだ?」 照「ううん、なんでもない」 京太郎「次、俺と打たないか?」 照「えっ?」 京太郎「この前言っただろ?私に勝てたらって」 照「あ……うん」 京太郎「じゃあ勝ってやるよ、今この場所で」 京太郎「五か月前みたいに!」ゴッ 照「…………」 照「わかった、受けて立つよ」 照「全力で捻る、前とは違う」 開局 憩「よろしくお願いしますーぅ!」 菫「よろしく」 京太郎「よろしくお願いします」 照「……よろしく」 照(憩と菫……か) 京太郎(良子さんから教わったコピー術……) 京太郎(他人の打ち筋を真似するものだけど、良子さんは「降ろす」とか言ってたんだよな) 京太郎(よくわかんねえけど、今回は……怜さんを意識してみよう) 同コンマのため、流局 京太郎(照相手には東一局が鍵、まずは温存しつつ和了りにいく!) 菫(……よくわからないが、個人戦上位者と戦えるんだ、存分に射抜く!)ギィン 京太郎「ノーテン」 憩「ノーテン」 菫「テンパイだ」 照「ノーテン」 京菫(全然ダメだった……) 照「…………」ゴッ 【照魔鏡】発動! 照(菫……憩も変わらない) 照(……京) 照(また見えなくなってきてる……?) 東二局 京太郎 24000 親 憩 24000 菫 28000 照 24000 同コンマのため、流局 照「…………」 京太郎(……!)スチャ 京太郎(なんだ、この感じ……照に和了られる?) 京太郎(これは出さないでおくか……)トン 憩「ノーテン」 菫「テンパイ」 照「テンパイ」 京太郎「ノーテン」 京太郎(二連続流局って幸先悪くねえか?) 東三局流れ二本場 京太郎 22500 憩 22500 親 菫 29500 照 25500 照(憩が使うのは極端な支配) 照(その後の自分の流れを悪くする代わりにその局に和了りにいく) 照(そしてその流れを徐々に回復する) 照(それともう一つ、厄介なのがある……) 照「ロン、1900」 照(和了した人の流れを悪くする) 憩「…………」 照(でも、もう何回と視てきた) 照(その支配も菫の射抜きも、私には通じない) 東四局 京太郎 22500 憩 20600 菫 29500 親 照 27400 憩(照ちゃんに和了られてもうたか……) 憩(そういえば、照ちゃんと京太郎くんと打つのっていつぶりやったっけ……) 憩(……まあええ) 憩(今は京太郎くんの手伝いや!) 憩「リーッチ!」ピキィィィン! 照「っ……」 菫「……」 京太郎(やばい、何もできてねえ……) 憩「ツモ、リーチ一発三暗刻」 憩「裏2で3000・6000や!」 南一局 親 京太郎 19500 憩 32600 菫 26500 照 21400 京太郎(……!)ビクッ 京太郎(憩さんが……振り込む?) 憩「……」トン 照「ロン、1000」 憩「はいはーい」 京太郎(何だったんだ……今の) 京太郎(ってかそんなことより……) 京太郎(テンパイできてるのに……どうして和了れないんだ……) 南二局 京太郎 19500 親 憩 31600 菫 26500 照 22400 同コンマのため、流局 憩「テンパイ」 菫「テンパイ」 照「テンパイ」 京太郎「……ノーテン」 南二局一本場 京太郎 16500 親 憩 32600 菫 27500 照 23400 照「ツモ、400・600」 京太郎(照……連続で和了れてないな) 京太郎(ってことはアレも出しにくいはず……) 京太郎(……あれ?アレって何だっけ?) 京太郎(何かが……引っかかってる……?) 南三局 京太郎 16100 憩 32000 親 菫 27100 照 24800 照「カン」 照「カン」スチャ 照「……」トン 菫(暗槓二つ……少なくとも70符か) 菫(……ここか?) 照「ロン、2600」 菫「……はぁ」 オーラス 京太郎 16100 憩 32000 菫 24500 親 照 27400 憩(オーラス……) 憩(ここで和了れば、ウチは勝てる) 憩(照ちゃんに……京太郎くんにも!) 憩(……絶対に和了る!) 【孔穿つ閃光】発動! 憩「……カン!」 憩「リーチ!」 京太郎(…………) 京太郎(オーラス、それももう終盤なのに、なんでテンパイできないんだ……) 京太郎(体にまとわりついてた変な感じもなくなったし) 京太郎(このまんまで照に勝てるのかな……) 照(憩がリーチしたときは注意が必要) 照(それも特に役無しテンパイ) 照(だから多分今回も……) 照「…………」スチャ… 照(……今回は私の負け、か) 照「……」トン 憩「ロン」 憩「リーチ一発河底、裏6」 憩「16000や!」 結果 憩 46500 菫 24000 京太郎 18600 照 10900 京太郎「」チーン 照「」チーン 菫「」チーン 菫(焼き鳥二位、っておかしくないか) 菫(男女のチャンピオンに勝ったとは言えど……) 京太郎(焼き鳥でこの順位で照に勝ったって……) 京太郎(ちっとも嬉しくねえ……) 京太郎「照!」 照「何?」 京太郎「次だ!次こそお前に勝ってやる!」 照「……わかった」 京太郎「首を洗って待ってろよな!」 京太郎「何もしてないのに疲れた……」 京太郎「昼飯食いに行くか」 京太郎「……勝ちたいなぁ」 京太郎「遊んでるだけじゃダメなのかな……」 良子「京太郎、どうかした?」 京太郎「あ、お疲れ様です」 良子「そっちこそ。さっきの対局見てたよ」 京太郎「そうなんすか……恥ずかしいです」 良子「……ドントマインド」 良子「私だって高校生に負けることはあるし、それこそ小鍛治プロ以外のプロは誰だってそう」 京太郎「小鍛治プロって何なんですか一体……」 良子「誰だって負けるし焼き鳥にだってなる、それで落ち込んだら――――」 良子「ハムッ、ハフハフ、ハフッ!」 良子「こうやって食べたり、笑い飛ばしたりすればいいんだよ」ニコッ 京太郎「……そうっすね、ありがとうございます」 良子「ふふっ、どうってことないよ」 恒子「あ!須賀くんこんなとこにいた!」 恒子「さーさー!お姉さんたちのところに来ようか!」ズルズル 京太郎「えっ、ちょっ、何なんですかもう!」ズルズル ガララ ピシャッ 良子「…………」 良子「……今日も一人か、ふふっ」 昼 京太郎「まさか……」 恒子『量が多すぎて食べられないから代わりに食べて!』 京太郎「なんて用事だったとは……」 京太郎「あー腹いっぱい、この後どうしよ」 臨海監督(以後臨)「また暇なのか?」 京太郎「お察しの通りですよー」 臨「ふむ、じゃあ私が稽古をつけよう」 臨「須賀も勝ちたいだろ?」 臨「まずはこの手牌……何を切る?」 京太郎「そうですね……これでしょうか」 臨「む……正解だ」 臨「ではこれは?」 京太郎「これですね」 臨「これは?」 京太郎「これです」 臨「……これは?」 京太郎「これですね、考えるまでもありませんよ」 臨「……正解だ……」ズーン 京太郎(あれ?監督さんがなぜか落ち込んじゃったぞ?) 臨(せっかく集めてきた問題なのに……)シクシク 夕 臨「リベンジだ!」 京太郎「何ですかいきなり」 臨「このまま負けるわけにはいかない!さあ特訓だ!」 京太郎「えぇ……休ませてくださいよ」 臨「No fight, no life!」 臨「休む暇など与えないぞ!」 京太郎「嫌だー!」 臨「一問目!」デデン! 京太郎「はい」トン 臨「さて点数は!」 テテッ テレテレッ テレレレッ! 京太郎「おおっ!高得点!」 ヒューゥン… 京太郎「ダメだった……」 京太郎「ってなんで仮装大賞風なんですか!」 臨「余計なオプションを付けることで気を逸らす!」 京太郎「気を逸らさせたら特訓の意味ないですよ!」 臨「うぐっ……た、確かに」 京太郎「それじゃあ二問目お願いします」デデン 臨「……はい」 臨(なんか立場逆転してる……) 京太郎「ただいま帰りましたー」 郁乃「お帰り~」 真佑子「お帰りなさい」 京太郎「二人とももう帰ってきてたんですね、何してたんっすか?」 郁乃「ん~京太郎くんの呼び方についてな~」 京太郎「呼び方?」 真佑子「ゴミ虫とかフンコロガシがお似合いですねって話してたんですよ」ニコッ 京太郎(さらっとなんつーこと言ってんのこの人) 夜 郁乃「まあ今のは冗談やから~」 京太郎「冗談なんですか……」 真佑子「まさかそんな(冗談な)わけないじゃないですか」 京太郎「ですよね、そう(冗談)ですよね!」 真佑子「はい、勿論です」 真佑子「あ、私お風呂行ってきますね」 郁乃「行ってらっしゃ~い」 京太郎「行ってらっしゃーい」 ガチャ バタム 京太郎「さて、二人になったわけなので何かしましょうか」 郁乃「ええな~何しよか?」 郁乃「京太郎くん、イメチェンとかせえへん?」 京太郎「イメチェン……ですか」 郁乃「せやで~」 京太郎「……」ハッ! 京太郎「女装はしませんからね!」 郁乃「女装か~それもええけど~」 , '"  ̄` 、 / ヘ ./ ヽ、 ヘ ′ i !ハ ∧ i| | ! ヤ ∧ |i | / リ从 ∧ | /´レ勹´ _`_キ ∧ | !' ,r=‐ i。i | \____ | 爪 ´,, ″| ヽ、 `ヽ | ゝ .,ノ 从 `ヽ、 | 心 _/.)^._ イ´ ∧\ } 郁乃「だいじっこ!」..,ィ|i /./ | i \ } ソ{ ./ | ,'‐^ュ `k | i \"´ji { 广 ̄丁 j’ ´ ‐''ノ从 |-ミ } ji ル / 人__,,斗宀'" i \|ノ; /i | 彳"/ /' │ !"¨ ./ |ゝ-弋./ /__ __ _/i / |!/| | / / `´ |/ | i| | / / | | i| 京太郎(片目がやたらキラキラしてる!?) 郁乃「ふふっ、驚いたやろ~」 京太郎「これを俺にしろ……と」 郁乃「せやで~」 郁乃「あ、その前に……今のどうやった?」 京太郎「今の……ですか」 京太郎「好きです」 郁乃「せやろ~」 郁乃「……」 郁乃「へっ?」カァァ 郁乃「す、好き……?」 京太郎「なーんてね、ウソですよー」 郁乃「京太郎くんが私のことを好き……いやでも私はこんな体やし、それに照ちゃんや憩ちゃんやって……」ブツブツ 京太郎「聞いてないや」 京太郎「でもイメチェンか……やってみよっかな」 京太郎「目をキラキラさせて……」 真佑子「ただいま帰りましたー」 京太郎「試してみよう!」 ,.. / ヽ ´⌒> 、 / \ / | }! \⌒. / / ! | | ヽ \ /ィ | \∧ | /| |! トー― | _|VT示r ∨j/示rx/ V( 京太郎「だいじっこ!」 レ1( 弋,り 弋り {ソ V __ |/V{ ___ 从|>ー―――r―――/ / ___/ 、 V / イ7 / /――-、 \ ___/ | | ー 77 / / / ー― ノ ( | | / / / / / \| | | / / /´ ̄ ̄ ̄ / ! ∨∨ / /( _/\ /|/ ∨ / / / ⌒ヽ ー / \ / 人 〈 / / | し′  ̄ , >==≠ | /⌒ ト{_ | | |/ |/| | }! | \| {___/ /| | / 真佑子「……」 京太郎「だいじっこ!」 真佑子「……」 真佑子「部屋間違えましたー」 京太郎「ちょっと待ってー!」 京太郎「時間になったし風呂に行くか」 京太郎「昨日みたいなことは……ないだろうな」 カポーン 京太郎「ふぅ……」 京太郎「いいお湯だなー」 京太郎「月も綺麗だし、さいっこーだなー」 京太郎「……はぁ」 京太郎「誰か来ないかな……」 ガララ 京太郎「!」ビクッ えり「はぁ……」 えり「福与アナは全くいつもいつも……」イライラ えり「お風呂に入ってリラックスしましょう」 えり「というかなんでお風呂リポートまでしなくちゃいけないんですか、翌朝……」 ガララ えり「あぁ……月がきれ……い……」 京太郎「……えっ」 えり「」 京太郎「」 恒子『そーそー、23時以降は須賀君がいるから入っちゃダメらしいよー』 えり「……」 えり「はわわわわ!」 京太郎「見てません!何も見てませんから!」フリッ えり「し、失礼しました!」ダダッ 京太郎「あ、足元!石鹸!」 えり「えっ?」ツルッ 京太郎(やばい!風呂場で転んで頭打ったらシャレにならない!) 京太郎「間に合え!」 京太郎「ッ!」ダキッ ドンガラガッシャーン えり「……ん……ぅ」 京太郎「大丈夫ですか?」 えり「は……い」 京太郎「ふぅー良かった良かった、頭打って仕事ができなくなったりしたら大変ですからね」 えり「すみません……」 京太郎「いいっすよ、立てますか?」 えり「あ……」 京太郎「あのー?」←えりの下敷きになっている えり「あっ!すみません!」ガバッ 京太郎「だから大丈夫っすよ、いつつ……」 えり「あ、足が……」 京太郎「壁にぶつけちゃっただけなんで大丈夫ですよ」 京太郎「それじゃあ俺上がるんで、針生アナはゆっくりしていてください」ニコッ ガララ ピシャ えり「………… 」 えり「須賀くんはケガをしてまで私を……」 えり「…………」 えり「ありがとう、って言ってませんでしたね……」 えり「今度お礼をしないと……でもどうすれば?」 えり「男の人はどんなものがいいのでしょうか……」 えり「…………」ウーン えり「…………」コクッ えり「…………ふぁ」 えり「寝てはいけません!しっかり考えないと……」コクッ えり「…………」コクッ えり「何も思いつかないです……」 【二日目】終 【合宿三日目】開始 京太郎「んーまだちょっと痛いな……」 京太郎「天気もいいし、朝もまだ早いし、何しようかな」 真佑子「むにゅ……」 京太郎「多治比さん……幸せそうに寝てるな……」 京太郎「親睦を深めるために、久しぶりにやるか!」 【須賀京太郎の!寝起きドッキリ大成功!part12】デデーン! 京太郎「おはようございまーす」ヒソヒソ 京太郎「今回はですね、この、多治比真佑子さんにですね」 京太郎「寝起きドッキリをしかけたいと思いまーす」 京太郎「まずは多治比さんのですね、ほっぺたをつまんでみたいと思いまーす」ヒソヒソ 京太郎「失礼しますねー」ムニッ 真佑子「うみゅ……すぅ……」 京太郎「まだ起きないみたいなのでもうちょっと強めに……」クニクニ 真佑子「むにゃ~~~~」 京太郎(あ、なんか可愛い) 真佑子「……」ガシッ 京太郎「あっ」 真佑子「……須賀……さん?」 真佑子「えっと……何を?」 真佑子「私の上に馬乗りになって、顔をのぞきこんで……///」カァァ 京太郎「あ……」 真佑子「…………」 真佑子「女性の寝込みを襲おうとするとか、さいってーですね」ジトッ 京太郎「す、すみませんっしたー!」 真佑子「とりあえず黙ってくださいこのカス虫外道が」 京太郎「はい……」 真佑子「なるほど、寝起きドッキリですか」 京太郎「……すみません」 真佑子「いえ、私も勘違いして汚い言葉を言ってしまったので……おあいこ、ということで」ニコッ 京太郎「あ、ありがとうございます!」 真佑子「だからうっせーつってんだろ」 真佑子(頭を上げてください) 京太郎「えっ……」 雅枝「合宿最終日は何をしてもええ」 雅枝「部屋で休むのもええし、誰かと打つのもええ」 雅枝「ゆっくりと羽を伸ばすことやな」 雅枝「ほな今日も頑張っていこか」 「「はい!」」 京太郎「何でもしていいって言われてもな……」 京太郎「何しよう……」 照「京、また暇なの?」 京太郎「またって何だよまたって」 照「じゃあ……何か話さない?」 京太郎「話?そうだな、するか」 京太郎「じゃあ、今回の合宿、どうだった?」 照「……楽しかったよ」 京太郎「ってかよく考えたら照だけ一回合宿行ってないんだよな」 照「白糸台合宿のこと?」 京太郎「うん、またみんなで合宿とか旅行とかしたいよなー」 照「……そう」 照「…………」 照「京は、この合宿どうだった?」 京太郎「俺か?楽しかったぞ」 京太郎「まあまだ終わってねえけど、特訓したり喋ったりそれに風呂だって……」 照「お風呂?」 京太郎「いや!何でもないぞ!」 照「?」 照「私も……楽しい」 京太郎「この合宿が?ってさっきも言ってたじゃん」 照「……ううん」 照「私も、京と喋ったりするのが楽しい」ニコッ 京太郎「!……そ、そうか俺もだぞ」 照「ふふっ、良かった」 京太郎(照が笑ったとこなんて最近見てなかったよな……) 京太郎(なんで照なんかにときめいてんだ俺……) 昼1 京太郎「適当に卓を回ってみるかな……」 淡「ふっふー容赦しないよー」 咏「へへっ、お前は私にゃ勝てねえよ!」 泉「私を嘗めてもろたら困りますね」 恭子(何やこの卓……) 京太郎(面白そうだな、見てみるか) 【東一局】 咏「ロン!32000!」 恭子「メゲるわ……」 咏「私の勝ちだねぃ~」 淡「ぶー!開幕数えなんてずっこいずっこい!」 咏「実力なんだからしょうがねえだろー」 恭子「うっ」グサッ 淡「次面子変えてやろー」 恭子「あうっ」グサグサッ 泉「末原先輩……」 恭子「ええんや……私は所詮凡人……ふふ、あはは……」トボトボ 京太郎「末原さん、どっか行っちゃったな」 京太郎「追いかけてみよう!」 恭子「……はぁ」 京太郎「末原さん、暇ですか?」 恭子「えーっと、須賀くんやったっけ……」 京太郎「はい、俺今暇なんで何か話しませんか?」 恭子「……うん、ええよ」 京太郎「とりあえずお茶でも」 恭子「ミルクティーか、嫌いやないで」 京太郎「それならよかったです」 恭子「それで、何話そか」 京太郎「そうですね……「魔物」について、とか」 恭子「魔物……宮永姉妹とかみたいな人種か」 京太郎(やっぱりあの二人は相当なんだな……) 京太郎「全然勝てないですよね、あいつら」 恭子「……そっか、須賀くんはあの二人と幼馴染やったっけ」 京太郎「ええ、一応」 恭子「せやったら須賀くんも相当の打ち手なんやろ?男子個人戦チャンピオンやし」 京太郎「いや全然ですよ、照と咲に勝てたのなんて両手で数えられるくらいですし」 恭子「……須賀くんは、どう思うんや?」 恭子「宮永姉妹に荒川憩、神代小蒔に天江衣、大星淡とか三尋木咏、高鴨穏乃……あの次元を」 京太郎「んー……凄いとは思いますけど、勝てない相手ではないですよ」 京太郎「大体、勝てないって最初から思ってたら何もできませんよ」 恭子「……やっぱり、せやな」 京太郎「だから諦めないでもう一回挑戦すればいいんですよ!」 恭子「……うん」 恭子「よし、もう一回やったるわ!」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 照「ロン、1000」 照「ロン、2900」 照「ロン、6100」 照「ロン、8400」 照「ロン、12900」 照「トビですね」 恭子「メゲるわ……」 恭子の好感度がぐぐぐーんと上がった! 京太郎「末原さん頑張ってるといいな」←京太郎は上の結果を知りません 京太郎「よっと、食堂到着」 京太郎「今日は何食べよっかな」 淡「あ!京太郎だ!」 京太郎「ん?ラーメンが宙に浮いてるぞ?」 淡「もーなにそれー!」 京太郎「ラーメンが喋った!?」 淡「いい加減にしないと怒るよ」ゴゴゴゴ 京太郎「あいよ、お前も今から飯か?」 淡「そだよー」 京太郎「淡は何食べるんだ?」 淡「んー今日はちょっと暑いからそばにしようかなー」 淡「京太郎は?」 京太郎「俺はカツカレーだな」 淡「へー」 淡「おいしー!」ズルズル 京太郎「食べながら喋るんじゃありません」 淡「京太郎はつまんないなー」 京太郎「ちゃんとしないお前が悪い、そんなんじゃ誰も嫁にもらってくれないぞ」 淡「いいもん!私がお婿さんになるから!」ズルズル 京太郎「何言ってんだこいつ」 淡「それにどうせ京太郎が貰ってくれるし……」チラチラ 京太郎「はぁ……」 京太郎(なんか期待した目で見てるけど、なんて返せばいいんだ?) 京太郎「そういえばiPS細胞というので同性の間でも子供ができるらしいです」 淡「へっ?」 京太郎「淡が嫁にもらうんだったら渋谷さんとか大人しい人の方がいいんじゃねえの?」 淡「……京太郎のバカ」 淡「ごちそうさまでした!」 京太郎「えっおい淡!」 ガララ ピシャッ 京太郎「……どうしたんだあいつ?」 京太郎「飯を食べ終わったら眠くなってきたぞ……」 臨「須賀!須賀!手伝ってくれ!」 京太郎「なんですか?」 臨「ちょっと昼飯を作ろうと思っていたんだ、その缶詰を開けてくれるか?」つ缶切り 京太郎「別にいいですけど」 臨「じゃあ頑張ってくれ」ササッ 京太郎「なんで屋外?なんでそんなに離れるんだ?とりあえず開けてみるか」カチッ 缶詰「どもーシュールストレミングでーす」モワッ 京太郎「くさっ!なんだこれ!」 臨「よくやったぞ須賀!」 京太郎「滅茶苦茶くせえ……」 臨「まあまあ、これあげるから」 京太郎「サルミアッキ?」 臨「なかなかいい味だよ」 京太郎「それじゃあ……」パクッ 京太郎「まずっ!なにこれ!おえっ!」 臨「そうか?おいしいんだけどな」モグモグ 京太郎(味覚と嗅覚大丈夫なのかこの人!?) 臨「昼飯も食べ終わったことだし、特訓しようか」 京太郎「この状態でですか……」 臨「準備はいいな?」 京太郎「はい……」プーン 臨「今回の課題は私から和了ること!一度でも振り込んだらその時点で失格だ!」 京太郎「めんどくさそーですね……」 臨「それでは始めよう」 京太郎「ロン」 京太郎「ツモ」 京太郎「ロン」 京太郎「ロン」 京太郎「ロン」 臨「」チーン 京太郎「課題クリアですね!」 臨「……ああ、そうだな」ガクーン 京太郎「もう夕方か……あとは都会に戻って打ち上げして終わりだな」 京太郎「最後、何をしよう」 咏「遠き山に~♪」 京太郎「おっ、何やってんだ?」 咏「ちょっとネト麻をねぃ、やってみる?」 京太郎「まだ途中じゃねえの?」 咏「いや……」 『ロン、16000』 咏「これで終わり」 京太郎「こえーよお前……」 咏「んじゃ、やってみそ」 京太郎「よっと」ポチッ 咏「はぁ?何切ってんの?」 京太郎「こっちの方がはやく和了れね?」 咏「いや今のはそっち切るべきだろ、ほらさっきの有効牌」 京太郎「げっ、マジだ……ツモ切りっと」 咏「あっバカ!」 京太郎「えっ?」 『ロン、24000』 京太郎「と、とんだ……」 咏「言わんこっちゃない、次私の番な」 京太郎「おう……」ショボーン 【叙○苑】 京太郎「ただの合宿の打ち上げになんつーとこ来てんすか……」 良子「費用は府と都が持ってくれるからね、それにガールばっかりだし」 京太郎「だからってこれはもう……おかしすぎるでしょう」 照「京」 京太郎「んっ、照か」 照「とりあえずこっち来て」グイッ 淡「サンチュだけ食べまくる!」 菫「ちゃんと冷麺とかも食え」 照「カルビ頂戴」 京太郎「はいよ、ピートロは?」 照「……いい」 菫「照もクッパとかしっかり食べろ」 照「焼肉は楽しまねば焼肉に非ず、カルビはやく」 菫「もう肉は頼まないぞ」 照「あうっ」 淡「京太郎!ハラミ頼んで!」 京太郎「はいはい」 菫「須賀……お前からも言ってやってくれないか」 京太郎「えー……だって肉を焼かないと意味ないじゃないですかー」 菫「……むぅ」 淡「スミレは太るのが怖いんだよ」ヒソヒソ 京太郎「そういう淡はどうなんだ?」ヒソヒソ 淡「私は食べても太らないタイプだからね!」ババーン 照「同じく」 菫「くっ……須賀ァ!ただちに供給を停止させろォ!」 京太郎「えぇ……」 京太郎「とりあえずこれでも食べててください」<ピートロ 菫「むぐっ」 淡「京太郎ってば大胆!」 京太郎「何がだ」 照「でも菫はピートロが一番好きだったはず」 菫「…………」 菫「須賀!どんどん焼くんだ!」 淡「あ!ハラミとカルビとピートロくださーい!」 照「満足満足」ホッコリ 「お待たせしましたー」 京太郎「よーしじゃんじゃん焼くぞ!」 京太郎「まずはナスからだ!」ジュージュー 照「えっ」 淡「え」 菫「は?」 京太郎「な、ナスくらいいいじゃないか……」 照「……まあいっか」 淡「だね!」 菫「言いだしっぺは私だしな」 京太郎「よし焼けたな、みんな取ってけー」 照「……おいしい」モグモグ 淡「この火加減、京太郎はわかってるなー」モグモグ 菫「うむ、おいしいな」モキュモキュ 淡「やっぱり京太郎は私のお嫁さんになるべきだね」 照菫京「「「ぶふぉっ!」」」 京太郎「何て事言い出すんだよいきなり!」 菫「けほっ、二人はそういう関係なのか?」 照「あり得ない……うん」 淡「なにそれ酷いよ!」 京太郎「とりあえず黙って食べなさい」ペシッ 淡「いったーいぃ……」 京太郎「ようやく解放された……」トボトボ えり「あ……」 京太郎「は、針生アナ!?」 えり「こん、ばんは……」 京太郎「その、昨日はほんとにすみませんでした!」 えり「そんなことはないです、須賀くんに助けられたんですから」 京太郎「でも……ちらっと見てしまいましたし……」 えり「見……///」カァァ えり「忘れてください!///」 京太郎「すみません!」 えり「……とりあえずあっちの部屋に行きましょう」 京太郎「……はい」 えり「顔を上げてください、ね?」 京太郎「……」 えり「須賀くん、悪いのは私の方だったんですから」 えり「お詫びと言ってはなんですが……その……」 えり「一つだけ、なんでも言うことを聞きます」 京太郎「……えぇぇぇぇ」 京太郎(どうしよう……針生アナに命令ができるって結構夢みたいだけど……うむむ……) えり「……挿れますね」 京太郎「お願いします……んっ」 えり「ここが膜……でしょうか」コツン 京太郎「はい、おそらくは……いたっ!」 えり「ごめんなさい!……初めて、ですから」 えり「もう……動いていいですよね」 えり「いっぱい……出ましたね」 京太郎「なんかすみません……針生アナ気持ち良すぎですよ」 えり「ありがとうございます、あとお互い初めてなんですからいいですよ」 京太郎「そろそろ動きますね」ゴロッ えり「あー……こっちもたくさん溜まってますね」 えり「頑張って出しましょうね」 京太郎「……お願いします」 恒子(いやー針生アナと須賀くんがここにいるっていうから来てみたけど……) 恒子(ナニしてるんだあの二人!) 京太郎「あーすっきりしたー」 京太郎「針生アナの膝枕も堪能できたし実に満足だ!」 臨「須賀じゃないか」 京太郎「つかぬ事をお伺いしますけど……トイレで一体何を?」 臨「日課のレーションとプロテインをな」 京太郎「マナーだけはしっかり守るんですね」 臨「そろそろ戻るか、須賀も来ないか?」 京太郎「はい、よろこんで!」 京太郎「一人だったんですね」 臨「サトハたちが他の場所に行ってしまったみたいでな……はぁ」 京太郎「俺で良ければお付き合いしますよ」 臨「センキュー、でもあらかた食べたからそろそろデザートにしようかな……」 京太郎「じゃあ何か持ってきますよ」 臨「よろしく頼むよ」 京太郎「うーん……今並んでるのがないな……」 「お客様、アイスでしたら個室までお運びいたしますが?」 京太郎「そんなサービスが!」 「はい、ご利用なさいますか?」 京太郎「ぜひお願いします!」 臨「それで来たのがこれ……と」 京太郎「迂闊でした……」 臨「スプーン1本か……まあいい」 臨「須賀、食べさせてくれ」 京太郎「食べさせてくれって……はぁ」 京太郎「はい、あーん」 臨「あ、あーん」カァァ 臨「っ」モグッ 京太郎「おいしいですか?」 臨「うむ、なかなかだな」 臨「次はお前の番だ、あーん」 京太郎「い、いや!俺はいいっすよ!」 臨「私だって恥ずかしかったんだ!お前も同じ目に遭うべきだ!」 京太郎「でもこれじゃあ間接キスになっちゃいますよ!」 臨「あ……ぅ……///」 臨「うるさい!とにかく食べろ!」 京太郎「ちょっ」モグッ 京太郎「あ、おいしい」 臨「よし、次は私の番だな」 京太郎「……はぁ」 京太郎「あれ?そもそもスプーンもう一本頼めばよかったんじゃ……」 臨「あっ……」 雅枝「これで近畿・関東合同合宿は終わりや」 雅枝「次会うときは国麻の卓や、それまでに各々精進するように」 雅枝「それでは……解散!」 「「お疲れ様でしたー」」 臨「須賀」 京太郎「何すか?」 臨「これが私のメールアドレス、大阪に戻ったら連絡してくれ」 京太郎「はい、お疲れ様でした」 臨「うむ、お疲れ」 真佑子「あ、須賀さん」 真佑子「これ、私の連絡先です。よければメールくださいね」ニコッ 京太郎「それはどうも」 真佑子「それではまた!」 京太郎「さようならー」 【清々荘】 京太郎「部屋に帰って来たぞ」 京太郎「寝る前に何かするかな」 京太郎「監督さんにメールしてみよっかな」 京太郎「あんまり当たり障りのない感じで……」 京太郎『こんばんは』 京太郎『早速メールしてみました』ピッ ヴーッ ヴーッ 臨『おお!学校関係とか仕事関係以外で初めてメールを出した!』 臨『ありがとう須賀!』 京太郎「なんだろうすっごい既視感」 京太郎「つまりプライベートではメールしたことがない……」 京太郎「恋人とかもいなかったのか?」 京太郎『突然ですが、以前に恋人がいたことはあるんですか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 臨『……まさか』 臨『恥ずかしながら、彼氏いない歴=年齢の生き遅れだよ』 臨『自分で言ってて傷つくな……』 京太郎「やり手のキャリアウーマンって感じなのに意外だな」 京太郎『きっといい人が見つかりますよ』ピッ ヴーッ ヴーッ 臨『そうだな』 臨『須賀とも出会えたことだし』 臨『そのときはよろしく』 京太郎「えっ、よろしくって何!?」 京太郎「まあ確かに監督さんスッゲー綺麗だけど……」 京太郎「……こんな会話淡としなかったか?」 京太郎「時間もあるし他の人にもメールしてみるか」 京太郎「そうだな……」 京太郎「針生アナに送ってみようかな」 京太郎「そういえば耳掃除と膝枕……よかったなぁ」ホッコリ 京太郎「さて何て送ろう」 京太郎『こんばんは』 京太郎『初めてのメールですね』 京太郎『針生アナは国麻にも来るんですか?』ピッ ヴーッ ヴーッ えり『こんばんは』 えり『一応最終戦の実況を任されているのですが、私にできるのかどうか不安で』 ヴーッ ヴーッ えり『すみません、こんな情けないメール送ってしまって』 京太郎『そんなことないですよ』 京太郎『針生アナなら大丈夫です』 京太郎『頑張ってくださいね』ピッ ヴーッ ヴーッ えり『ありがとうございます』 えり『私も須賀君のこと応援していますから』 えり『そちらこそ頑張ってくださいね\(^o^)/』 京太郎「何故か俺が終わってる……」 京太郎「顔文字とか使い慣れてないのかな?」 京太郎「そう思うとなんか既視感が……まあいっか」 京太郎『それではまた今週末、ですね』 京太郎『おやすみなさい』ピッ 京太郎「さて寝るかー」 【10月第3週 休日】終
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【11月第3週 平日】 京太郎「照が戻ってくれば後は憩さん、か」 京太郎「確か実家にいるんだよな?」 京太郎「もうすっかり冬っぽくなってきたな……」 京太郎「そういや泉の冬服はどうなってんだろ」 京太郎「冬まであんな恰好だったら風邪引いてもおかしくないよな」 京太郎「うぅ、さむさむ」 霞「おはよう、京太郎くん」 京太郎「霞さんですか……おはようございます」 霞「元気無さそうね、どうしたの?」 京太郎「いや、最近寒くなって来たな、って」 霞「あらそう、てっきり咏ちゃんのことで落ち込んでるのかと思っちゃったわ」 京太郎「咏?どうして咏なんです?」 霞「ほら、咏ちゃん神奈川に帰っちゃったじゃない」 京太郎「……へ?」 霞「土曜日咏ちゃんの家の人が迎えに来たのだけど……そういえば京太郎くんいなかったわね」 京太郎「咏が、神奈川?家の人?」 霞「咏ちゃんから聞いていないの?」 京太郎「いや、そんなことは……」 咏『京太郎は、もし、もし私がいなくなったらどうする?』 京太郎「……あ」 京太郎(けど、あれはもしもの話じゃないのか?) 霞「咏ちゃんの家、厳しいらしくて地元の高校に通わなくちゃいけないんだって」 霞「今までは咏ちゃんの我儘でここまで来てたらしいけど、大会も終わって何もすることが無いだろうからって」 京太郎「な、なんで……」 京太郎「せっかく照が戻ってくるって言うのに……また」 咏が清々荘からいなくなりました キーンコーンカーンコーン 京太郎「……はぁ」 京太郎「どうして急にいなくなるんだよ……」 昼 京太郎「実験長引きすぎだろ……」 京太郎「もう昼休みも少ねえし……」 京太郎(……咏のことが気になるな) 京太郎(メールでもしておくか?) 京太郎(…………) 京太郎(いや、直接電話しよう) prrrr prrrr 京太郎(出てくれるか……?) prrrr prr 咏『……はい』 京太郎「咏っ!咏なのか!?」 咏『うん、そうだよ』 咏『ってか耳に痛いから静かにしろ』 京太郎「う……ごめん」 咏『で、どうしたん?』 京太郎「ああ……お前、なんでいなくなったんだ?」 咏『ん……』 京太郎「別に話せないことなら無理にでもとは言わない」 京太郎「けど、俺だって何も知らないでお前――咏にいなくなられるのは嫌なんだ」 咏『…………』 キーンコーンカーンコーン 京太郎「あっ、わりぃ!もうすぐ授業だから、じゃあな!」 京太郎「またあとで連絡すると思う!」ピッ プーッ プーッ 咏「……はぁ」 キーンコーンカーンコーン 咏「私も、早く戻んないとねぃ」 京太郎「さーてと、放課後か」 京太郎「いつもなら咏と部活に行ったりするんだけど……」 放課後 憩「あ、京太郎くんが二番乗りやなー」 憩「エイちゃんと郁乃さんは遅れるって」 京太郎「霞さんは……会議でしたっけ?」 憩「せやね、ほな二人で待ってよか」 京太郎「そうしましょうか」 霞「あら、もうみんな揃ってるのね」 京太郎「はい、これで全員ですね」 郁乃「今日はどうしよか~?」 エイスリン「キョウタロートウツ!」 憩「ウチもそれがええですーぅ」 霞「じゃあ今日は四人で打って一人が見学、でいいわね」 京太郎「その一人はどうやって決めるんですか?」 憩「くじとかでええんやない?」 郁乃「逆王様ゲームやな~」 郁乃「王様誰~?」 京太郎「あ……俺、です」 エイスリン「エー」ブー 憩「えー」ブー 郁乃「え~」ブー 京太郎「三人して何すかそのリアクション」 霞「まあまあ、それじゃあ始めましょうか」 憩「ツモ、1000・2000!」 憩「ウチの勝ちや!」 郁乃「うぅ~やられてもうた~」 エイスリン「ラス……」 霞「憩ちゃん、強くなったわね」 憩「そういうほどやないですーぅ」 郁乃「勝った憩ちゃんには京太郎くんからのご褒美やな~」 京太郎「えっ、俺ですか!?」 郁乃「せやから言うたやろ~逆王様ゲームって~」 霞「郁乃ちゃんはそういうの飽きないのね……」 京太郎「えぇぇ、じゃあ……」 京太郎「足裏マッサージ……とか?」 霞「京太郎くんはマッサージとか得意なの?」 京太郎「ええ、まあ母とかにもよくやらされましたし、照や咲たちにだってやってましたよ」 エイスリン「カ、カタコッタナー」チラッチラッ 京太郎「今度やりましょうか?」 エイスリン「ウン!」パァァ 憩「……京太郎くん?ほんまにやるん?」 京太郎「俺からのご褒美ですからね、やりますよ」 京太郎「それとも……嫌、ですか?」 憩「ううん!そんなことあらへんから!」 憩「えっと、お願いします……」スルッ 京太郎(白のニーハイ……)ゴクリ 京太郎(ここの制服ナース服っぽいから白靴下の人が多いんだよな……) 京太郎(ただ憩さんのはその中でも格別) 憩「は、はやくしてぇーな」 京太郎(むしゃぶりつきたいほどの白!引き締まった脚!) 京太郎(数分前の俺にお礼をしたい気分だ!) 京太郎「始めますね、っと」ギュッ 京太郎「ふぅ……終わり、です」 憩「はぁ……はぁ……」トローン 霞「なんでマッサージで息が荒くなるのかしら……?」 郁乃「気持ちよさそうやったな~」 エイスリン「ツギハカツ!」 憩「京太郎くん、っにぃ、メチャクチャにされてもうたぁ……っ」トローン 京太郎「そう言うと俺がゲス野郎みたいじゃないですか!」 エイスリン「キョウタロー、ゴウカンマ!」 京太郎「しませんから!」 夕 京太郎「……よし!」 京太郎「掃除終了!あとは鍵を返していくだけだな」 京太郎「今日は買い物して帰るか」 京太郎「久しぶりに来たなー、ここ」 怜「あ、京くんやん」 京太郎「怜さんが本屋なんて意外ですね」 怜「これでも結構文学少女なんやで?私」 怜「病院行くときはいっつもお世話になっとるし」 怜「京くんはどんなの買うとるん?」 京太郎「えっと、俺はですね……」 お品書き 1.牌のお姉さんの麻雀教本 中級編…2000円 2.牌のお姉さんの麻雀教本 上級編…2800円 3.小鍛治健夜の目指せ!グランドマスター!…2800円 4.戒能良子のものまね王!…2800円 5.迫り来る怒涛の修羅場…2000円 6.女性を落とす40の方法…1000円 7.ライトノベル…600円 8.小説…600円 京太郎「これですね」つ『小鍛治健夜の目指せ!グランドマスター!』 怜「へぇー、勉強熱心なんやな」 京太郎「そういう怜さんは何を買うんですか?」 怜「私は……これやな」 京太郎「ああ、ラノベですか」 怜「まあ読みやすいからな、短編小説とかも好きなんやけど、最近はこれや」トントン 京太郎「可愛い女の子とか多いですもんね、良い目の保養ですよ」 怜「目の保養て……まあそうなんやけどな」 京太郎「良いですよね、ラノベの主人公って、可愛い女の子と知り合えてイチャコラしたりできて」 怜「そういうのばっかでもないんやけど……例えばこれとか」 怜(というか、それ、京くんが言えることやないやろ) 怜「一見ほのぼの系に見えるけど、主人公女の子に殺されとるやろ?」 京太郎「うわ……ほんとだ」 怜「この主人公は結構かっこよくて好きやな、一直線やし、頼もしいし」 京太郎「へぇ、面白そうですね」 怜「せやろー、あとこれはなー……」ペラペラ 京太郎「立ちっぱなしであんなに話を聞かされるとか……」 京太郎「怜さんが楽しそうだったからいいけどさ」 京太郎「あー、そろそろ掛布団出さないと……」ゴロゴロ 京太郎「でもめんどくさいな……ってかあの押し入れ大丈夫かな……」ゴロゴロ 押し入れ「」ギッシリ 京太郎「うーん……何もすることないしメールでも出そ」ゴロゴロ 京太郎「誰に出そうかなー」ゴロゴロ 京太郎「良子さんでいっかー」ゴロゴロ 京太郎「そういや本屋に良子さんの本があったような気がするな、何だったんだあれ」 京太郎『本書いてましたけどあの本って何ですか?すごい気になりましたよ』 京太郎「送信っと」ピッ 京太郎「ま、流石に中までは読まなかったけど」 ヴーッ ヴーッ 良子『あれは私なりの麻雀教本なんだが』 良子『もしかして買ってしまった、のか?』 京太郎「題名だけだとギャグ本にしか見えないんだけど……」 京太郎『買ってませんよ』 京太郎『というか題名もうちょい考えましょうよ』 京太郎『あれじゃ教本だなんてわかりませんよ』ピッ ヴーッ ヴーッ 良子『うん、そうだよね』 良子『売上もよくないみたいだし……』 良子『瑞原プロとか小鍛治プロのは良いらしいけど』 良子『やっぱり人気無いのかな……』 京太郎「……買ってあげればよかったな」 京太郎『大丈夫ですよ!少なくとも俺だけは応援してますから!』 京太郎『良子さんの友だち兼ファン、それが俺ですから!』ピッ 京太郎「もっと自分に自信を持てばいいのに」 ヴーッ ヴーッ 良子『そうか』 良子『ありがとう、京太郎』 良子『私も京太郎を応援してるよ』 良子『そろそろミーティングの時間だから失礼するね』 京太郎「お疲れ様です、っと」 京太郎「はぁー、もう寝るかー」ダラダラ 良子の好感度がぐぐーんと上がった! 【11月第3週 平日】終 京太郎「最近は一週間経つのが早くなってる気がする」 京太郎「あんまり行事とかないから、平和でいいんだけど」 京太郎「それにしても……」 京太郎「この前本買っちゃったから金が無いんだよな」 京太郎「バイトに行こう」 【雀荘】 京太郎「いやー由子さんとバイトするのも久しぶりな気がしますね、なんか悪い気もします」 由子「京ちゃんは最近頑張ってたから仕方ないのよー」 おっさま「今日働いてくれれば問題なしやで、客寄せにも使えるしな」 おっさま「あ、あと今日から新しい子が来るで」 京太郎「新しい人、ですか?」 おっさま「多分二人とも知っとると思うで」 カランコロン おっさま「ほら、来たみたいやで」 エイスリン「ヨロシクオネガイシマス!」ペッコリン 由子「よろしくなのよー」 おっさま「よろしくなー」 京太郎「エイスリンさんが接客……ですか?」 エイスリン「シャカイベンキョー!」 おっさま「ファミレスで働いとるわけやないし、大丈夫やろ」 京太郎「確かにそれもそうですけど……」 エイスリン「……キョウタロー……イヤ?」ウルウル 京太郎「い、嫌じゃないですよ!むしろエイスリンさんが働けるまでに成長したことが嬉しいんです」 エイスリン「…………?」 エイスリン「ワカラナイケド、ワカッタ!」ニコッ 京太郎(本当に大丈夫なんだろうか) 京太郎「エイスリンさん、おしぼり頼めますか?」 エイスリン「ハイ!」 由子「良く働いてくれてるみたいなのよー」 京太郎「ですねー」 京太郎「ってか今更なんですけど、俺たちみんな金髪ですよね」 由子「確かにそうやけども、柄悪いようには見えないのよー」 京太郎「エイスリンさんも由子さんも綺麗ですもんね、羨ましいですよ」 由子「綺麗……やろか?」 カランコロン 竜華「た、頼……」カァァ 郁乃「頼も~!」 雅枝「頼もー……」 由子「洋榎のおばさんに、清水谷さんに……」 エイスリン「イクノ?」 京太郎「何やってんですかアンタら」 郁乃「ちょ~っと罰ゲームでな~」 竜華「雀荘破りに来ました……」カァァ 雅枝「いざ尋常に勝負や!」 京太郎「雀荘破りって……どうします、店長」 おっさま「須賀ちゃんやったら負けへんやろうから頼むわ」 京太郎「うわぁ、面倒くせぇ……」 京太郎 98+200+35+30=363 竜華 76+124+25-15=210 郁乃 66+127+60=253 雅枝 51+200+90=341 京太郎「ロン、1300で俺の逃げ切りっすね」 郁乃「雀荘破り、ならず~!」 雅枝「あ……あぁぁぁ……」ガクガク 竜華「そんな……嘘や……嘘や……」カタカタ 京太郎「郁乃さん、何したんですか?」ヒソヒソ 郁乃「実はな~」ヒソヒソ 竜華『ウチがラス……』 雅枝『清水谷、もうすぐ大学でドラフトもある言うんにそんなんでええんか?』 雅枝『常にトップを目指すのが千里山麻雀部や』 郁乃『へぇ~、トップ目指すってことは、監督は負けへん言うことですね~?』 雅枝『まあそういうことや』 郁乃『ほな次の半荘で私が勝ったら言うこと聞いてもらいますわ~』 雅枝『上等や、勝ったる』 京太郎「それで勝って二人をここへ連行してきた、と」ヒソヒソ 郁乃「ここでも勝てへんかったら一日バニーで過ごすってゲームなんや」ヒソヒソ 京太郎(雅枝さんと竜華さんのバニー……)ゴクリ 京太郎(ってそうじゃなくて!) 京太郎「郁乃さん、そういうのは流石にやめた方がいいと思いますよ」 雅枝(せやせや!) 京太郎「いくら罰ゲームだからって人の嫌がることをするのは」 竜華(言ったれ言ったれ!) 郁乃「でもつまらへんも~ん」 京太郎「今度暇なときに俺が遊びますから、ね?」 郁乃「むぅ……」 郁乃「約束……やで?」 京太郎「勿論です」 竜華「京くんのおかげで助かったわ!」 雅枝「ほんまおおきにな」 京太郎「俺も何回かやられましたからね、気持ちはわかりますよ」 雅枝「ほなそろそろ帰ろか」 竜華「ありがとうございましたー!」 京太郎「疲れたぁ……」 エイスリン「オシゴト、タノシイ!」 京太郎「それは何よりです……」 由子「二人ともよく頑張ってくれてるのよー」 京太郎「そうですか?ありがとうございます」 エイスリン「キョウタロー、コレ!」つ|由子と京太郎とエイスリンと客が笑っている絵| 京太郎「これは……ここの絵、ですか」 エイスリン「!」コクッコクッ 由子「わぁ、上手に描けてるのよー」 京太郎「あの仕事中にこんなのを描けるなんてすごいっすね」 エイスリン「ゴゴモ、ガンバル!」ニコッ 京太郎(癒されるなぁ……) カランコロン 京太郎「いらっしゃいませ……ん?」 サングラス「半荘一回お願いします」 京太郎(この人……ってかこの格好どっかで見たような……) 京太郎「…………」チラッ サングラス「」バイーン 京太郎「」ブフォッ サングラス「あ、あのー、どうかしました……」 京太郎(衣服に包まれたこの豊かな胸部、そしてサングラス越しに見えるつぶらな瞳は……) サングラス「…………あ」 京太郎「瑞原プロ……どうしてこんなところに」 はやり「ち、ちょっと暇つぶしに寄っただけだから!別にお小遣い稼ぎに来たわけじゃないんだから!」 京太郎「はぁ、そうですか、じゃあノーレートでいいっすね」 はやり「はーい……」シュン 京太郎 57+200+35+30=322 はやり 87+200+60-30=317 由子 71+120+15=206 エイスリン 31+105+15=151 はやり「オーラスだけど……このサングラスさえ外せば勝てる気がしますっ☆」 京太郎「ダメですよ、雑誌に撮られたりしたらどうするんですか」ヒソヒソ はやり「うぅ……でもぉ……」 京太郎「プロ雀士が雀荘に入ったなんて記事が出回ったりしたら」ヒソヒソ はやり「須賀くんに勝ちたいよぉ……」ウルウル 京太郎「その気持ちはわかりましたから、早く牌捨ててくださいよ」 はやり「はい」トン 京太郎「ロン、1300です」 はやり「ええっ!?酷くない!?」 エイスリン「」チーン 由子「エイスリンちゃん、元気出すのよー」 はやり「プロなのに、私だってプロなのに……」ウジウジ 由子「プロ……?」ジーッ 京太郎「あっ」 由子「そう言われてみれば……」ジーッ はやり「あうあうあう」アセアセ エイスリン「ミズハラプロ!」 京太郎「ストーップ!」 由子「やっぱり瑞原プロなのよー」 はやり(ばれちゃった……どうしよう……)チラッ 京太郎(任せてください)チラッ 京太郎「由子さん、エイスリンさん、たとえプロであってもお客さんはお客さんなんですから」 京太郎「なるべくこのことは内密にしましょう」 由子「それもそうなのよー」 エイスリン「ワカッタ!」 はやり「それじゃあまたね!」 はやり「須賀くん、今度は負けないゾ☆」 京太郎「またのご来店をおまちしておりまーす」 はやり「あれっ、なんか冷たい!?」 由子(瑞原プロとまで知り合いなんて……) エイスリン(キョウタロー、ワカラナイ……!) 由子「今日はお疲れ様、なのよー」 エイスリン「オツカレサマデシタ!」 京太郎「お疲れ様でしたー」 由子「京ちゃんがいると仕事が楽なのよー」 京太郎「そうですか?」 由子「力仕事も楽々やし、お茶もおいしいし、文句なしなのよー」 エイスリン「ジマン!」エッヘン 京太郎「なんでエイスリンさんが胸張るんですか」 エイスリン「キョウタローモfamilyダカラ!」ニコッ 京太郎「ファミリーですか……なんか嬉しいですね」 由子「見てるこっちは、微笑ましいのよー」 おっさま「はいはい三人ともー、今日のバイト代やでー」 夕 京太郎「ただいまー」 京太郎「って誰もいないよな」 京太郎「麻雀は……したし、疲れたから……」 京太郎「勉強しよ」 郁乃「京太郎く~ん、おる~?」 京太郎「いますよー」 郁乃「ん~?何しとったん~?」 京太郎「勉強ですよ、俺真面目なんで」 京太郎「そうだ、郁乃さんも一緒に勉強しませんか?」 郁乃「私は強すぎてニューゲームしとるみたいな感じやからな~、まあええで~」 京太郎「よっし!ありがとうございます、郁乃さん!」ニギッ←郁乃の手を取る 郁乃「えっ、きょっきょっ京太郎くん!手、手が~!」 京太郎「いやー郁乃さんがいるとは有り難いですよ!」ニギッ 郁乃「も~離して~!!」 京太郎「えーっと、アッカド王国のサルゴン一世は……」カキカキ 郁乃「あっ、ここは裏話でこんな話が……」ズイッ 京太郎「……へぇ、そんなことが」カキカキ 郁乃「どや~すごいやろ~」チラッ 京太郎「…………」カキカキ 郁乃「」キュン 郁乃(なんやろ……今の京太郎くん、グッと来た) 郁乃(いつもとは違う感じ……) 京太郎(流石は郁乃さん、わかりやすいし、面白いなー) 夜 郁乃「晩ごはんも貰っておおきに~そろそろ帰るわ~」 京太郎「どうせですしお菓子でも食べていきませんか?」 郁乃「お菓子?」 京太郎「プロ麻雀せんべいなんですけど、買いすぎちゃって……たはは」 郁乃「そっか~ほな私も食べるわ~」 京太郎「食べながらゲームとかしますか?」 郁乃「う~ん、駄弁るだけでええわ~」 京太郎「何がでっるかな~♪」ピリッ 京太郎「およ?二枚入ってるみたいですね」 郁乃「それたま~にあるらしいで~ホロレア当てるより難しいらしいけど」 京太郎「おお!俺ってラッキーボーイ?」 京太郎「して、その中身は……」 |小鍛治健夜| |藤田靖子| 京太郎「お、おう……」 郁乃「あ~小鍛治プロや~ん」 京太郎「小鍛治プロ……国内無敗、でしたよね」 京太郎「なんでこんな服なんでしょうか……」 郁乃「さあ~?ようわからんわ~」ポリポリ 京太郎「あ、郁乃さん、食べかすついてますよ」ヒョイ 郁乃「え……」 京太郎「せんべいっていうのもたまにはありですね」ペロッ 郁乃「///」プシュー 京太郎「?どうかしました?」 郁乃(私の口の……あわぁわわ)カァァ 京太郎「郁乃さん?おーい、郁乃さーん」 夜 京太郎「チューボー○すよ!までまだ時間あるから……どうやって暇潰そう」 京太郎「……誰かとメールしよっかな」 京太郎「こんな時間でも付き合ってくれそうなのは……咏くらいしかいないか」 京太郎「何て送ろう?」 京太郎『やっほー 背伸びた? 実はこの前背伸ばす方法聞いたんだけど』 京太郎「ちょっとからかってみるかな、くくく」ピッ ヴーッ ヴーッ 京太郎「ん?いつもより早いな……どれどれ」 咏『へー、どうせ当てになんないだろうけど しょうがねえから聞いてやるよ』 京太郎「お、予想通り乗り気だ」 京太郎『なんかなるべく服とか着ないでやった方が効果あるらしいんだけど まず 京太郎『脳天にシリコーンを埋め込みます』 京太郎「これで身長稼いでる人のうわさを聞いたんだよなー」 京太郎「思いっきりばれるだろうけど、送信」ピッ ヴーッ ヴーッ 咏『あんさぁ……』 咏『嘘つくなら、もっといい嘘吐けよな』 咏『せっかくパンイチでやら』 京太郎「?何で途切れてんだ?」 京太郎「ってかパンイチか……」ポワンポワンポワン 咏『バッ!何こっち見てんだよ!』 咏『……いいじゃんか、白だけでも』 京太郎「…………」 京太郎「何も感じねえ……」 京太郎「一応返しとくか」 京太郎『牛乳飲んできのこ食べてりゃいいらしいぜ あ、俺?俺はいつの間にかこんな身長になってたぜ 牛乳とかあんま飲んでねえけど』 京太郎「……っと」ピッ 京太郎「牛乳よりかはお茶とかの方が好きなんだよな」 ヴーッ ヴーッ 咏『何だよ腹立つ腹立つ! いいぜ!牛乳飲んでお前よりおっきくなってやるかんな! 今度会ったときは頭なでなでしてやるよ! んじゃ、おやすみ』 京太郎「いや……無理だろ現実的に」 京太郎『あっはい、期待してますねー おやすみ』 京太郎「あっちでも元気みたいだし、良かった良かった」 京太郎「まだ時間あるし、他の人にも送ってみよ」 京太郎「弘世さんならまだ起きてそうだな」 京太郎「ダメ元で話せるかな?」 京太郎「文面は……」 京太郎『こんばんは、まだ起きてますか?』 京太郎「寝てるかもしれないし……このくらいでいいか」ピッ ヴーッ ヴーッ 菫『一体何の用だ?』 京太郎『用と言う用は無いんですけど そっちの麻雀部はどんな感じですか? 引退とかはもうしてるんですか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 菫『私たちはあと一週間ほどで引退だよ そっちの部長は荒川だから引き継ぎとかは楽なんだろうな』 京太郎『こっちは三年生がいなくなったら三麻くらいしかできなくなっちゃいますよ…… 淡とかこっちに来てくれればいいんですけど』ピッ ヴーッ ヴーッ 菫『それもそうだな だが淡はやらんぞ、来年の中心戦力なんだ そういえば、来週から照が世話になるな やはりあいつは君といると楽しそうに見える。この間は君の話に何時間つき合わされたことか…… 照をよろしく頼むよ、それではおやすみ』 京太郎「何話したんだあいつ……」 京太郎『はい、お任せあれ! おやすみなさい』 京太郎「……もうすぐ、照が帰って来るのか」 京太郎「段々いつも通りになってきた感じだな」 咏の好感度がぐぐぐーんと上がった! 菫の好感度が上がった! 【11月第3週 休日】終 照母「じゃあ元気でね!照!」 照「母さんも、父さんと仲直りしてよ」 照母「も、って何よも、って!」 照母「あんなきのこ男、こっちから御免よ!」 照(なんでお菓子のことでそんなに喧嘩してるんだろう……) 照母「男と女の壁を越えても起こる争いってものがあるのよ!じゃあね!」 ブロロロロロ 照「……ふぅ」 照「ここに来るのも、久しぶり」 照「ただいま」 照が清々荘に戻ってきました! 【11月第4週 平日】 京太郎「ふぁあぁ……」 京太郎「布団あったけえ……出たくねえ……」 京太郎「秋はこれだから困るんだよな……」 京太郎「また信号赤か……幸先悪いな」 照「」トテトテ 京太郎「…………」 照「…………」 京太郎「…………」 照「…………」 京太郎「照!?」 照「反応遅くない?」 京太郎「ちょっと、信じられなくってさ」 京太郎「三か月前までは当たり前だったんだけど、おかしいよな」 京太郎「またこれから頑張ろうな」 照「うん。よろしくね、京」 京太郎(照が清々荘に戻ってきた、けど) 京太郎(まだ憩さんと咏は連れ帰られたままだ) 京太郎(それも、俺の知らない間に……) 京太郎(どうすればあの二人は……) 照「京?どうかしたの?」 京太郎「ん?ああ……」 京太郎(照なら、何か知ってるかもしれない) 京太郎(今聞いておこう) 京太郎「憩さんのこと、なんだけどさ――――」 照「なるほど、憩は荒川病院に帰っちゃったのか」 京太郎「どうすれば戻って来てくれるかな?」 照「…………」 照「憩のお父さんは憩を医者にしたがってる、でも憩は看護師さんになりたいって言ってた」 照「あと、お父さんといると麻雀がつまらない、って言ってた」 京太郎「麻雀が?」 照「よくわからないけど、嫌なんだって」 京太郎「確かに、わかんねえな……」 照「憩に会いにご実家まで行ってみるのも、手段の一つだと思う」 照「そこで何があるのか確かめてみるといいかも」 京太郎「突入か……わかった、試してみるよ」 照「頑張ろうね」 京太郎「おう!」 昼 京太郎「やっと昼休みかぁ……はぁ」 和「須賀君、宮永さんが呼んでますよ」 京太郎「え?」 照「」フリフリ 京太郎「?ちょっと待ってろー」 和(やはり似ていますね)フム 京太郎「お待たせ、照は購買だったよな?」 照「買って来たからだいじょうぶ」 京太郎「そっか、じゃあ中庭行こうぜ」 照「えっ」 京太郎「何かダメなのか?」 照「あ……いや……///」 京太郎「?」 キャッキャウフフ キャッキャウフフ イチャイチャイチャイチャ 京太郎「」カァァ 照「」カァァ 照「こんなところに誘うなんて……京、大胆」カァァ 京太郎(ここの雰囲気忘れてたぁぁぁぁー!!) 京太郎(廊下から中庭見てる人からもジロジロ見られてた……) 京太郎(くっそ恥ずかしい……) 「あー12月の中旬期末試験だからー頑張れお前らー」 京太郎「12月の中旬ってことは……」 和「あと二週間くらいということですよ」 京太郎「なん……だと……」 京太郎「いいや、部活行こー」 和(本当に大丈夫なのでしょうか……) 京太郎「ちはーっす!」 エイスリン「キョウタロー、オハヨウ!」 憩「京太郎くん遅いでー」 照「遅い、罰金」 霞「それじゃあ今日も始めましょうか」 郁乃「照ちゃんもおることやしな~」 京太郎「馴染むの早いな」 部活動 京太郎「今日はどう割り振りますか?」 霞「三麻を二つか、四人で打って二人は見学とか……かしら?」 照「私は打ちたい」 憩「ウチも久しぶりに照ちゃんと打ちたいですーぅ!」 エイスリン「ワタシモ!」 郁乃「ほな今日もくじ引きで決めるで~!」 照「むぅ……」 郁乃「私と照ちゃんが抜けるな~」 京太郎「この面子ですか……」 エイスリン「ゼッタイカツ!」 憩「負けへんでー」 霞「よろしくね」 京太郎 36+200+35=271 エイスリン 87+105+15=207 憩 60+142+90=292 霞 67+182+40=289 エイスリン「アウゥ……」 京太郎「全然届かねえ……」 憩「ウチの勝ちやね」 霞「もう少しだったんだけどねぇ」 郁乃「ほな今日は~罰ゲームでもしてもらおかな~」 エイスリン「バツゲーム……?」 郁乃「負けた二人、京太郎くんとエイちゃんには~」 郁乃「ポッキーゲームをやってもらおかな~?」 照「…………は?」 エイスリン「pocky game?」ハテ? 京太郎「ポッキーゲームって、あのポッキーゲームですか?」 郁乃「せやで~、二人で一本のポッキーを齧るんや~」 エイスリン「??」 霞「罰ゲームと言うよりはむしろご褒美じゃないのかしら……」 憩「ウチが負ければ良かった……」ボソッ 郁乃「ほなやってもらおか~」 照「京、無理しないでいい」 京太郎(くくっ、まさかこんなタイミングで我が世の春が来るとは思わなんだ……)ニヘラ 照(京のこの笑顔は、いやらしいことを考えてるときの顔……!!)キュピーン 京太郎「郁乃さんもそう言ってることですし、やりましょうか!」ニヘラ 憩「…………」ジトッ 霞「…………」ジトッ 照「…………」ジトッ 京太郎「な、なんですかその目は!」 照「別に……」プイッ 憩「京太郎くん、エイちゃんに何かしたらわかっとるよねーぇ?」ニコッ 霞「さて、できるものなら見せてもらいましょうか?」ニコッ 京太郎(ぐっ、何だこの威圧感は……!) エイスリン「」トントン 京太郎「はい?」 エイスリン「ひょうはおー、ひよ?」ニコッ←ポッキーを咥えながら 京太郎(何だこの天使…………) 京太郎「」ハム エイスリン「ンッ……」 京太郎(ここは一気に攻めてエイスリンさんの唇を……)チラッ エイスリン「?」 京太郎(うぉぉ、ちっちぇえ!) 郁乃「よ~い、スタート!」 エイスリン「……」ポリッ 京太郎「……」ポリポリ エイスリン「……」チラッ 京太郎「……」チラッ エイスリン「」カァァ 京太郎(そう、これこそがポッキーゲームの醍醐味) 京太郎(超至近距離で見つめ合い、迫る!) 京太郎(そしてこのまま……!)ポリポリポリポリ!!! エイスリン「!」ビクッ 京太郎(あと二口!)ポリポリポリポリポリ!!! エイスリン「!?」 京太郎(父さん、俺、男になるよ……) ギュルルルルルルルルルル!!!!!! 京太郎(何の音だ?) [ ____\ \ { \ __> .. \ . \ }\ \ ... \ . \ \ , , /\ \ .. \ l \ \ \ヽ/⌒7 ′ ′ , | li\ / -‐/ ̄ ̄ ̄/ ̄\ \} }\ \ } ∨ / ∧ , ′ /{ }\ | \ l| \ / / / / y'⌒ヽ\人 /\ \_}/ ,/ ̄ / ∧ ∨,√| \_} \__} \ _ -‐ / -‐ / /../ / ̄ ̄ ̄\ ∨ } ′/ ∧ | ∨ l| }i-‐ // { ,.../ { \ | | | / i| | l ll| |li、 / \/l l...| | ∨ | | | ii| i| 丶 ,′ >‐- 八 ll...| |___ | l| | |l ill| | l ll| |lli ii| i| \ | -‐ {. . ト---≠ ┴ァ‐- {/ ̄ ‐- __| l| | |li ii| \ | ∨∧\{/∨ / f´}/) -=ニ | |lli illl| | l iii|\ \ | _∨∧彡クj //)-} /ヽ.  ̄} |llli illll| | l ll| |lli ll| i|. . . \_____|______/. . . /i⌒}/,〈 ´~ (/ 〉 , |lllli illlll| | l ll| ii|lli ii| ll|| i|、. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . / / \ \ `~´{_ ′ lll|い√ ̄} | ∧ l「` -=i|ll| ii| ill| /. \. . . . . . . . . . . . . . . . < ̄ ̄ _/. . . /l__//>-- \ , l| )ノ l| |,/ l i リ^i\ } /^}/}  ̄\. . . . . . . . . . . . .`ー‐‐. . . . . /,/ ̄ ̄\ト、 } \ ′リ l| |′ l | \从,/ | / \. . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ ,/  ̄ `ー- _〉 リリ リ′ }′. | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | '′. |. | | 〈/〉-‐=ニ二ニ=-- _,,| ∧ }ニ=-  ̄ ̄ ̄ -=ニ=- _〉 〈 }  ̄「\ } 京太郎「そげぶっ!」 ギュルルルルルルルル ドンガラガッシャーン 京太郎「死ぬかと思った……頭がくらくらするぜ」 照「京が莫迦なことするから」プイッ エイスリン「タノシカッタ!」 京太郎「サイデスカ……」 夕 京太郎「一時間気絶しっぱなしかよ……」 京太郎「誰か誘って帰ろ」 京太郎「今日の掃除当番は憩さんだったよな……誘ってみるか」 京太郎「憩さんいますかー?」 憩「あれー?京太郎くんまだ残っとったん?」 京太郎「一緒に帰ろうかと思ったんで、どうっすか?」 憩「ええで、ちょっと待っててなー」 京太郎「じゃあ手伝いましょうか?」 憩「うん、そういうんやったらお願いしよかな」 京太郎「よし!ちゃっちゃと済ませちゃいましょう!」 京太郎「一緒に掃除して帰るって、なんかあのときみたいですよね」 憩「せやね、懐かしいなぁ」 京太郎「ですねー」 京太郎「前はたこ焼き食べて雀荘行きましたよね」 憩「……うん」 京太郎「…………」 憩「…………」 京太郎「俺はまた、一緒に憩さんと帰りたいです」 憩「?今一緒に帰っとるやん」 京太郎「そうじゃなくて……憩さんと清々荘に帰りたいんです」 憩「…………」 京太郎「今度は皆で帰りましょう」 憩「…………」 京太郎「ここで右でしたよね?」 憩「ぁ…………」 京太郎「それじゃあまた明日!」フリフリ 憩「……うん、また明日、な」ニコッ タッタッ 憩「…………はぁ」 憩「帰りたい、かぁ」 京太郎「暇だし、照にメールしよ」 京太郎「そろそろ炬燵も出すかー」 京太郎「あーそういやお菓子余ってんなー」 京太郎「照に手伝ってもらうか」 京太郎『一緒に菓子食わね?』 京太郎「はい、送信」ピッ < ガタッ 京太郎「?」 ヴーッ ヴーッ 照『いつ?いつのこと?ねえいつ?今?いま?今だよね?今しかないよね?今でしょ?今食べないとなんでしょ?今食べようよ、いいでしょ?今すぐ食べないと駄目だよね? あと何食べるの?プリンとか?でもシュークリームもいいよね、やっぱりプリンの方がいいかな、焼きプリンとかレアチーズムースのもいいかもねあ、コーヒーゼリーは食べられないかな』 京太郎「読みにくいよ何だよこれ……」 京太郎「いつにするかな」 京太郎『じゃあ今週末の夜でどうだ? 菓子はそんときの楽しみってことで』 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッ ヴーッ 京太郎「前と比べてだいぶ早くなったな」 照『わかった、楽しみにしてる ポッキーゲームも』 京太郎『お前とやったって楽しくねえよ』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『ひどい、私だってか弱い乙女なのに』 京太郎『男子高校生を5mも殴り飛ばすやつのどこがか弱いんだよ あれかなり痛かったぞ』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『あれは京がエイスリンと仲良くしてるから 腹が立っただけ』 京太郎『いいじゃんか、エイスリンさんと仲良くしたってー』 照「…………」 照「そういうことじゃ、ない……のかな?」 【11月第4週 平日】終 【11月第4週 平日2】 京太郎「そろそろ鍋料理の季節かー」 京太郎「誰か土鍋とか持ってないのかな?」 照「はぁー」ホワホワ 照「息が白い」ホッコリ 京太郎「よっ、照!」 照「おはよう」 京太郎「見てみろよ、息が白いぜ!はぁー」ホワホワ 照「うん、はぁー」ホワホワ 照「息が白いと冬になった、って思う」 京太郎「だなー」ホワホワ 京太郎「なあ照、お前土鍋持ってるか?」 照「土鍋……ううん」 京太郎「そっか」 照「どうして?」 京太郎「んにゃ、鍋食べたいなーって」 照「昔は、家族みんなでやったよね」 京太郎「ああ、照んちでやったやつな」 照「いっつも、父さんと母さんはデザートをたけのこにするかきのこにするかでもめてたけどね」 京太郎「ほんと、楽しかったな」 照「うん、またいつかしよう」 京太郎「だな」 京太郎「鍋の話なんかしてたから腹減った……」 京太郎「今日はどこ行って食おう」 昼 京太郎「こうして何となくマイベストプレイス屋上まで来たけど……」 ヒュウー 京太郎「寒いからか人がいない……」 ガチャ 郁乃「う~寒いなぁ~」ブルブル 郁乃「あ、京太郎くんやぁ~」 京太郎「そうですよ、一緒に食べませんか?」 郁乃「うん、ええで~」 郁乃「今日もお弁当おいしいな~」 京太郎「霞さん任せじゃなくて自分でも作ればいいのに」 郁乃「居候たるもの衣食住完璧にお世話になるもんなんやで~」 京太郎「最低だよこの大人」 京太郎「……そういえば、郁乃さんはここを出たら何をするんですか?」 郁乃「私?」 京太郎「ほら、郁乃さんは照とかエイスリンさんとは違って大学行く必要も無いじゃないですか」 京太郎「それに、身体が元に戻るかわからないですし」 郁乃「う~ん……ようわからんな~」 郁乃「来年からは京太郎くんの部屋に居候したろかな~?」 京太郎「同棲生活ですか、いいですね」 郁乃「そ~そ~、同棲生活やで~……えっ?」 京太郎「若い男女が一つ屋根の下で共同生活って同棲生活じゃないですか」 郁乃「京太郎くんとどどど同棲なんて……///」 京太郎(こういうネタでいじるとわかりやすくなるよな) 京太郎「俺と郁乃さんで一緒にご飯作って食べて、風呂も交代で入って、一緒に寝て、立派な同棲生活じゃないっすか?」 郁乃「ご飯に……寝る……」 郁乃(寝るって、つまり京太郎くんと私が……) 郁乃「あぅあぅあぅ……///」プシュー 京太郎(あ、ショートした) 京太郎(卵焼き美味しそうだな)ジーッ 郁乃(私と京太郎くんが……そのままゴールインして……) 京太郎(もらっちゃおっと)ヒョイ 郁乃「///」プシュー 【夕方】 京太郎「買い物してたら随分遅くなっちまったな……っと」 霞「あら京太郎くん、今帰ったのね」 京太郎「はい、霞さんもですか?」 霞「そうなんだけど……」 京太郎「どうかしたんですか?」 霞「アパートのお湯が出ないらしくって、それで皆で銭湯に行こうと思ってね」 京太郎「それを皆に知らせようと?」 霞「そういうこと、協力してもらえるかしら?」 京太郎「了解です!」 京太郎「俺はエイスリンさんに伝えてきますね」 霞「わかったわ、よろしくね」 京太郎(にしても銭湯か……) 京太郎(混浴だったらいいなぁ) ピンポーン 京太郎「エイスリンさーん、いますかー?」 シーン 京太郎「エイスリンさん?」 シーン 京太郎(中の明かりはついてるみたいだけど……) 京太郎(まさか……誰かに襲われているのか!?) 京太郎(手足が縛られて口も塞がれているのなら物音が無いのも筋が通る) 京太郎(反抗することも許されずただ一方的に……)ゴクリ 京太郎(ってダメだダメだ!何を考えてるんだ俺は!) 京太郎(まずはこのドアを突き破る!) 京太郎「どぉりゃあああー!!」 ガチャ エイスリン「…………」ジーッ カチッ 京太郎(すげー集中してるみたいだな) <ロン 京太郎(あ、和了られた) エイスリン「」ジワァ エイスリン「……」ゴシゴシ カチッ 京太郎(配牌一向聴か、頑張れ!) エイスリン「……」パァァ 京太郎(三巡目で聴牌って早いな) <ロン エイスリン「!」パァァ 京太郎(綺麗に捲って嬉しそうだな) 京太郎「あのー、エイスリンさん?」 エイスリン「」ビクッ エイスリン「キョウタロー……ドウシテ?」ビクビク 京太郎「えっとですね、実は……」 エイスリン「セントウ?」 京太郎「お風呂ですよ、皆で入るんです」 エイスリン「キョウタローモ?」 京太郎「俺は男なので別ですよ」 エイスリン「ソウ……」 京太郎「とにかく、さっさと行きましょうか。みんな集まってますよ」 エイスリン「ウン!」 京太郎「お待たせしましたー!」 エイスリン「」トテトテ 霞「皆来たわね」 華菜「それでどこの銭湯に行くんだ?」 照「……ねえ、あれ誰だっけ?」ヒソヒソ 郁乃「私も知らんな~」ヒソヒソ 華菜「お前ら!丸聞こえだからな!」 霞「近くの銭湯は……こっちだったはずよ、前にお父様に連れて行ってもらったことがあるから」 照「皆でお風呂……」 郁乃「はよコーヒー牛乳飲みたいな~」
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. 憩「ねえ、ウチら付き合っとるんよね?」 京太郎「そうでなければどうして休日の昼間から二人で出かけてるんですか?」 憩「………せやったらなんで一ヶ月もデートしてないんや?」 京太郎「デートなんかしなくても俺たちは一緒にいたじゃないですか」 憩「でも、ほんの二時間くらいやん……」 京太郎「徹夜でヤって霞さんにばれたら大変でしょう」 京太郎「それに……嫌でしたか?」 京太郎「俺に体を弄られて何度もイって」 京太郎「俺に従って俺を満足させて」 京太郎「何度も何度も中に出して」 憩「ッ!」 京太郎「嫌じゃないんですよね」 京太郎「今の言葉だけでもう濡れてるんですから」 憩「そ、そんなわけないやろ!」 京太郎「なら、試してみますか?路地裏に入れば誰にも見られないでしょうし」 憩「…………嫌や」 憩「ウチは京太郎くんと、ちゃんと恋人として付き合いたいんや」 憩「でも、でもこれやったらセフレと変わらんやないか」 憩「もう……嫌なんや」 京太郎「誰が原因だと思うんですか?」 京太郎「誰かが来るかもしれないのに自分の部屋で寂しさを紛らわして」 京太郎「それを見た俺に下半身を晒したまま迫って来た人は誰なんでしょうかねえ?」 憩「そ……それは…………」 京太郎「全部憩さんのせいじゃないですか」 京太郎「他人に責任押し付けて、あなただっていつも満足そうにしていたじゃないですか」 京太郎「この際だから言いますけど………」 京太郎「俺、今霞さんと付き合ってるんですよ、でもあの人ガード硬くって」 霞『そういうのは、京太郎くんが責任を持てるようになってからよ』 京太郎「とか言ってヤらせてくれないんですよ、あなたとは違って」 京太郎「そういうところも含めて好きだからまだ続いてるんですけどね」 京太郎「要はあなたは肉便器なんですよ、俺に都合よく使われてればいい」 京太郎「肉便器は肉便器らしく、俺に従ってればいいんだよ」 憩「……な、何?」 憩「なにを、言ってるんや?」 憩「いつもの冗談、なんやろ?」 京太郎「あなたに嘘を吐いても何の意味もないじゃないですか」 憩「嘘や……」 憩「そんなん嘘や!」 憩「京太郎くん言うてくれたやん!ウチのこと好きって!」 京太郎「チッ」 憩「あれ……あれは嘘だったんか!?」 京太郎「……あー」 京太郎「イライラしてきた、路地裏行くぞ」 憩「うそうそうそうそうそうそうそうそ」 憩「いやあああああああ!」 京太郎「るっせえな、黙ってろよ!」ゴスッ 憩「ごふっ、はぁ……はぁ……」 京太郎「息がうっせえんだよ!」ゴスッ 憩「ぅっ!……はぁ……はぁ」 憩「あはっ、あははは、あははは」 憩「あはっ、ごほっごほっ、あははははは」 京太郎「気持ち悪いなぁ、ったく、おら、こっち来い」 京太郎「おい、もう挿れるぞっ……」 いつも感じるはずの快楽は、滲むような体の痛みと、彼への恐怖に掻き消された 憩「あは、あはは、あはは……」 笑いがこみあげてくる 笑うしかなかった わらえば、らくになれるとおもった .
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エイスリンさんに初めてを捧げて、憩さんから口づけというクリスマスプレゼントをもらった夜は、当の昔に過ぎ去った 大晦日はみんなと霞さんの家で年越しそばをごちそうになって、おせちまで用意してもらった 霞さんにお年玉をねだったら俺のお年玉を狙われたのは、まあ、いい思い出だ 照は推薦を使わず、一般で関西の最高学府へ入学。エイスリンさんは大阪の大学へ入った 郁乃さんは身体を元に戻して、元の職業だったプロ雀士のメンタルトレーナーに復職した 卒業式の日は、エイスリンさんに泣きながら抱き着かれ、照に卒業祝いのお菓子をおごらされたりもした 郁乃さんには襲われかけたが、逆に襲い返そうとすると急にしおらしくなり 「えっ……え、本気……なんか?」 「私なんて、どうせおばさんやし、お、襲っても気持ちよくなんかないで」 「せやから……そないなこと……」 こんなことを頬を赤らめて目をこちらに合わせまいとしながら言ってくるおかげで、嗜虐心をそそられて本当に襲ってしまおうか迷ってしまうほどだった ちなみに、メンタルトレーナーというのは、日々削られる雀士の精神を調整する仕事らしい 941 名前: ◆r05KxLrr0E[saga] 投稿日:2013/11/10(日) 23 27 14.59 ID Lo7QWEYqo [5/5] そうして新しい春を迎えた清々荘の二つの部屋は空いたが、そこへ記念すべき後輩一号くんと二号ちゃんが入った 入学式が終わったあと、例年通り新しい二人の住人のために歓迎会を催した 二人とも麻雀をしていて、三箇牧の活躍を見て入学したらしい 一号くんはいわゆる男の娘で、二号ちゃんは綺麗系の女の子で、見た目的には麻雀部は俺のハーレムに見えるらしく、クラスの男衆からの反感を買った 結局、新たな男子部員の獲得はできず、俺と一号くんは個人戦で頑張ることとなった 女子部員は二号ちゃんも含めて三人ほどが入部し、なぜか華菜さんも入部し、新生三箇牧麻雀部の女子は千里山を破り二年連続でインターハイへの出場を果たした たまに照が霞さんの家に寄ったり、郁乃さんが押しかけてきたり、絵を描いているエイスリンさんを川辺で見かけることがあり、三人とも、やはり一年前とは変わっているんだな、という風に感じた インターハイの女子団体の部、第一シードの俺たちの初戦の二回戦の前日、憩さんは一年前以上の緊張を背負っていた あの日の憩さんは危なっかしくて、試合会場の前で車に轢かれそうにもなった 今にも泣きそうな憩さんは見るに堪えず、安心させるために強く抱きしめた 「みんながいるから大丈夫ですよ」 「俺がずっと応援しているんで、頑張ってください」 そんなことを耳元で語りかけて、キスをしてあげると、憩さんはいつもの笑顔になった 943 名前: ◆r05KxLrr0E[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 00 20 31.73 ID a4CeryH+o [1/3] インターハイは準決勝で大将の華菜さんが捲られに捲られて敗退、個人戦は、俺と憩さんで男女優勝を果たし、咏は女子の部の三位に入賞した 大阪へ帰る前に、部員全員で海水浴に行き、一年前と同じく憩さんとデートへ行った コースは一年前とほぼ同じ、下着屋には行かなかった。二人で懐かしさを感じながらぶらついているだけだったが、それでも十分楽しかった 俺たちは、友達以上恋人未満、と言う関係よりもほぼ恋人に近い関係を築いていたが、互いに告白をしようとはしなかった 憩さんと華菜さんが引退して、俺が部長、咏が副部長となり、女子は秋の新人戦に臨んだが、結果は泉率いる千里山に敗北した 顔にこそ出さなかったが、咏は責任を感じているらしく、見かねた俺は咏をかつて二人で初めて行った喫茶店へ連れて行った 「私、このままでいいんかな、て心配なんだよねぃ」 「新人戦も、個人戦もびみょーだったじゃん?」 「……こんなんで、あの子たちのこと引っ張っていけるのかどうか気になって」 「……お前の隣に、立ちたいんだよ」 俺みたいに強くなって、俺と対等になりたい、それが咏の願いだった 憩さんのようになりたいと思っていたようだ 咏の悩みを聞くこと数時間、ようやく気を取り直したらしい咏と店を出て、金木犀の香る道を歩いた なんとなく、咏の手を握ってやると、咏は口をとがらせた 「な、いきなり何すんだよ」 「秋の風も寒いよなーって」 「だからって手ぇ繋ぐかよ」 「ああ繋ぐぜ、咏の手は安心するんだぜ」 「なんだよ……それ」 ぼそぼそ動く咏の頬は、赤くなっているように見えた 944 名前: ◆r05KxLrr0E[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 00 59 55.38 ID a4CeryH+o [2/3] 「京太郎!遊びに来た!」 「これまた珍しいですね」 「ウン!」 ある秋の休日、エイスリンさんが俺の部屋へ遊びに来た もしあの日に妊娠してしまっていたなら、今頃は俺とエイスリンさんの子どもがいたんだろうな、と考えながら昼食を拵えた エイスリンさんの日本語は流暢になっていてとても驚かされた 「京太郎にここまで上手くなったんだよ、って教えたかった!」 「凄いでしょ?」 満点の笑顔で話しかけてくるエイスリンさんは天使で、大学で変な男に絡まれていないかどうか心配になった エイスリンさんは一年前の清々荘のみんなを描いた絵を俺に見せに来たのだと言って、俺にその絵を見せてくれた 霞さんの家の前で、俺に後ろから抱き着く郁乃さん、右腕を抱く照、左腕を抱く咏、俺ら四人を見て微笑む憩さんとエイスリンさんと霞さん 霞さんの家の屋根に乗ってる猫は華菜さんだったのだろうか? その後、エイスリンさんと街へ繰り出し、部屋で夕食を一緒に作って食べた 「去年も京太郎と一緒に寝たよね」 「あの風邪うつらなかったですか?」 「ううん、うつらなかったよ」 「…………」 「…………」 「京太郎……キス、しよっか」 「えっ」 今度のエイスリンさんは小悪魔のように笑った 二年生のクリスマスには、プロ・アマ交流戦が行われず、余りある冬休みを過ごす俺の元を照が訪れた 「京、クリスマスケーキ作って」 「今もうクリスマスの8時だからな!?」 「シフォンケーキなら焼くだけでできるから大丈夫」 「この部屋オーブンとか無いし、電子レンジもそこまでできるほどじゃないんだけど」 「私と京の熱であっためればなんとかなるはず」 「無理だからな?大体お前そんなキャラだったっけ?」 照と咲は、小母さんと小父さんの長らく続いたきのこたけのこ戦争を和平に持ち込み、仲直りをさせたらしい 大晦日は家族四人で旅行に行くので、年が終わる前に俺にまた会いに来たかったそうだ 「今年は何が貰えるかな」 「今年?あの赤と白の服を着たおじさんのことか?」 「うん、去年は読みたかった文庫本とブックカバーをもらった」 「そ、そうか、今年も貰えるといいな」 「朝起きたら枕元に京との子どもがいれば満足、ナイスサンタさん」 「それはコウノトリの仕事だ」 「た、たまにはコウノトリにソリを引いてもらうサンタさんがいてもいい」 「コウノトリ酷使するなよ!ホワイトなのに腹ん中ブラックじゃねえかサンタさん!」 「…………」 「…………」 「……うわぁ、みたいな顔するのやめて」 後から聞いた話によると、霞さんが照にクリスマスプレゼントを渡していたらしい バレないようにミニスカサンタのコスプレをして、住人のみんなにプレゼントをしていたそうな ……通りであの日の霞さんの目が少し怖かったわけだ 「京は私の気持ちに気づいているよね」 「……京の気持ちも、考えも、私は多分わかる」 「京が私の方だけを見ていなくても、それでいい」 「京が私のことを好きでいてくれるなら、それで満足できる」 「こうして一緒に寝れるだけで、私は幸せになれる」 「ちっぽけな幸せだけど、このくらいが十分心地いい」 「私も京も、まだまだ子どもで、私には勇気なんてないから」 「今は……こうしている…………だけ」 「ん……」 「……胸が苦しいと思ったら、抱き着かれてたのか」 布団から少しはみ出た照の髪をさらりと撫でた 胸元に漏れる照の吐息があたたかくてくすぐったかった 憩さんや、咏、エイスリンさんと照との距離は、この一年間でもっと縮まったように思えた 郁乃さんにはほとんど会っていなかったが、ほぼ毎日メールのやり取りを行っていたので、縮まった、といえば縮まっただろう ――――俺は、どうやって応えればいいんだろう 一年間、ずっと考えてきたことだ ――――どうすれば、誰も泣かない未来をつくれるんだろう 悩んで 思って 想って 考えて ようやく、答えが出た 憩「……ほんまに、来てくれたんやな」 京太郎「憩さんと三箇牧で過ごせる最後の日に呼び出されたら、行くに決まってますよ」 京太郎「お別れ会まですることもないですし」 憩「ふふっ、京太郎くんは友だちおれへんもんねー」 京太郎「余計なお世話ですよっ」 憩「来年から、部長さん頑張ってな」 憩「ウチの跡継ぎさんなんやから、しっかりしてくれないと困るで?」 京太郎「その辺は任せてください、三箇牧の名に恥じないような立派な部長になります」 憩「うん、そら頼もしいわ」 憩「……あ、でも新入生の子に手ぇ出したらだめやで」 京太郎「出しませんよ、俺を何だと思ってるんですか」 憩「んー……女ったらし?」 京太郎「どういう認識ですか!?」 憩「だって、京太郎くん、エイちゃんとか、照ちゃんも部屋に連れ込んでたやん」 憩「咏ちゃんとも二人だけ遅くまで残って部活してるらしいし」 京太郎「そう言うと俺がすっごいいやらしい男に聞こえるんですけど!」 京太郎「エイスリンさんと照はあっちから入って来ただけで、咏とはちゃんと部室の掃除とかやってんですよ!」 憩「うん、知ってたで」 京太郎「知ってたんかい!」 京太郎「何すか、俺の今の弁解意味ないじゃないですか!」 憩「まーまー落ち着いて」 京太郎(段々憩さんが郁乃さんに汚染されていっているような気がする) 京太郎「そういや、この公園に来るの、久しぶりですよね」 憩「……京太郎くんに出会った日に来た場所やね」 憩「一緒にたこ焼き食べてるの、覚えてる?」 京太郎「ええ、間接キスしましたよね」 憩「わ、わかっててあんなこと……」 京太郎「いやーだって言いにくかったじゃないですか」 憩「それも、そうやけど……」 京太郎「二年ぶりに、たこ焼き食べますか?」 憩「……ううん」 憩「今日はたこ焼きを食べに来たわけやない」 憩「それに、正確に言うと一年半やで」 憩「去年の夏祭りのときに、みんなで食べたやろ?」 京太郎「じゃあ、本題はなんですか?」 憩「……はぁ」 憩「ずーっと、話そうか迷ってたんやけどな」 憩「それで別の話してたのに、京太郎くんど直球すぎるわ」 憩「……もう、勇気出すしかないやん、あほ」 京太郎「……すんません」 憩「ううん、構わんで」 憩「……すぅー……はぁぁ」 憩「……これから話すウチのコト、聞いてくれる?」 憩「大事な、大事なウチの話――」 憩「――ずっと伝えたかった、ウチの想い」 憩「単刀直入に言うと、な」 憩「ウチは、京太郎くんのことが大好きや」 憩「こうして、二人で一緒にベンチで座ってた頃から」 憩「ウチと京太郎くんでたこ焼きを食べていたときから」 憩「……ちゃうな」 憩「京太郎くんと出会って、励ましてもらったときから」 憩「ずっと……少しずつやけど、好きな気持ちが積み重なって来たんや」 憩「……今もこうして、胸から溢れそうになってる」 憩「ウチは、京太郎くんのことが好きで、好きで好きでたまらへん」 憩「これだけは、卒業するまでに伝えたかったんや」 憩「……あらためて、言うな」 憩「ウチ、荒川憩は――」 . .-――-. . . . ´ .` . / ヽ . . / / l ヽ ヽ . / / / / l l l . ′ . . . ′/ | ハ ト、 ヘ i l |. | 1 | .|{ ‘. ヽ\_ ; | | | | | | |-―.lハ{\ fヾ\` i l |l | | | | | |{ ヽ \ { \ \ | 八 | | | レ _ 、 `r==ミx } ∧ . 八 ヽ | r㌃⌒` ムイ } ヽ / \ヾ ,,,,,,,, , '''''''' | ノ \ / 八 ハ .... 、 「 ヽ > / / >-、 ( ノ イ l l ヾ \ 須賀京太郎のことが、大好きや -=≦ / ゝ ー ' < l ∧ |` ー---` ∠ イ ∧ ト、 ≧=r-- 1 /レ' .V / \ { ヾr‐ァ' トヘ/ ___/ \ __ / \_____ / \ /ー一ヘ / ハ ハ \/ }/ ̄} / i ヽ } } | У } ∨ .| ′ / } } .. {. / { } } . | | } ,. i i ハ } ' . | 京太郎「…………憩さん」 憩「はぁー……」 憩「ようやく、言えたわ」 憩「京太郎くんがウチの実家に来てくれたとき、本当にうれしかったんやで」 憩「去年のインターハイに励ましてくれたときも、もちろん」 京太郎「俺も、憩さんが好きです」 京太郎「憩さんが俺を思うそれよりも、遥かに俺が憩さんを想う気持ちの方が強い、ってくらいに、好きです」 京太郎「……けど」 京太郎「俺は、照や、郁乃さん、咏、エイスリンさんも好きなんです」 京太郎「みんなのことが同じくらい大好きで、同じくらいに愛していて、同じくらい恋い焦がれていたんです」 京太郎「……俺には、誰か一人だけを選ぶなんて真似、できません」 京太郎「女の人の泣き顔は見たくないですから」 憩「…………やっぱりなぁ」 憩「ええよ、わかってる」 憩「京太郎くんが他に好きな子がおるの、気づいてた」 憩「ウチも含めてみんな京太郎くんのことが大好きで、京太郎くんもみんなのことが大好き」 憩「……女の子は、矢印を見つけるのが得意なんやで」 京太郎「……俺、最近考えてたことがあるんです」 京太郎「どうすれば、誰も選ばずに、誰も泣かずに済む未来が作れるのか」 京太郎「俺なんかのために泣く人がいなくなるんだろうか」 京太郎「……自信過剰か、って話なんでしょうけど」 京太郎「それでも、みんなのことが大好きで、大切だったんです」 京太郎「そして……この間、答えを出しました」 京太郎「どうしたって誰も選べないなら、選ばなくていい」 京太郎「みんなのことが大好きだから、みんなと家族になればいい――――」 / , / / / / | | . . . / / / ' | | | | i| | . イ ' /| /| l | | | | l| | |// / | | { ' . | | } | l| | { ' 〃 | | | | ト, /| /| /| ' ∧|/ / .' , ' Ⅵ |_'. | | | | l | ' }/ }/ / .イ `\{/ / / / / { | Ⅵ≧!、,| | 、 | _/ム斗七 / . / }' ' ,イ / | { 从 | イ { しメ∧ l Ⅵ イ { し刈 `ヽ' ' }/' / /イ Ⅵ . Ⅵ Vzり \ 、 } / Vzり }/ // | 从 | \ ∨/ , / _∨∧ . ` \ , _ノ> 、_ , <//////{/{{`∧ 、 / }}//////> 、´//////////// l| ,∧ _ ∧ ||///////////>/////////////从 { 、 _ ィ -vノ ' } /'///////////// ――俺は、みんなと幸せな未来を生きたいッ!/////////////{/∧ l\ ー=≦__ , ´ /' / イ∧//////////////////////////|//∧ . \ / / /'////}///////////// 憩「……ははっ」 憩「あははっ!」 憩「やっぱりおもろいなぁ、京太郎くん」 京太郎「そうっすかね……」 京太郎「俺からも、一つ、いいですか?」 憩「うん」 京太郎「……では」 京太郎「……こんなに情けない俺でも」 京太郎「常識的に考えて、ありえない俺でも」 京太郎「途方もなくバカげている俺でも」 京太郎「それでも、憩さん――貴方は、俺のことを好きでいて、くれますか?」 捨てられないのなら、和了ってしまうしかない 例えそれが、チョンボ――――不完全な役であっても 俺には、捨てられない だから、和了る これが俺に選べる唯一の手なのだから、和了るしかない 情けなくても 常識的に考えて、ありえなくても 途方もなくバカげていても どうであろうと、俺は進む これが俺の出した答えだ 照も 咏も エイスリンさんも 郁乃さんも 憩さんも 誰も、誰一人として、悲しませない未来を作る 言ってみると大袈裟で、行おうとしても途轍もなく難しい それでも俺は、女の人の涙は見たくない そう、照を救えなかったあの日に誓った 咲とモモの涙を見てしまったあの日の俺に戒めた ようやく思い出せたあの日のようにはしたくないと決めたから 好きでいて、くれますか? ずるいな、と我ながら思い、嫌悪した そんな一言二言で、嫌いになるわけがないということは端からわかっていたことだ 憩さんなら、怒らないだろうと期待したから、こんな尋ね方をしたんだ 憩さんは、俺の目を真剣にじっと見た後、口元を綻ばせた 随分と前に見たあの笑顔を浮かべた 一年と八か月前、俺と憩さんが出会い、俺が部員を集めることを約束した後で見せたような、 俺たち二人を照らす夕日のように、 明るく、そしてあたたかい笑顔で、その緩む頬を動かした それでも、大好きやで 京太郎「…………」 憩「今通ったん、いつもの公園やね」 京太郎「そうですねー」 憩「もーそろそろ敬語なしでもええんやないの?」 憩「お父さんの挨拶もたったいま済んだことやし」 京太郎「いやぁ……なんか性分みたいなもんで、抜け切れないんですよね」 憩「まあ、お医者さんやから真面目に見えてええかもしれへんけど……」 京太郎「ん……じゃあ直してみるよ、憩」 憩「あーやっぱ京太郎くんには似合わんわ」 京太郎「いやいや、どっちやねん」 秘書「はいはい、お二人さん、もうすぐ着くわよ」 京太郎「秘書さんは十年たっても全然変わらないっすね」 秘書「余計なお世話よ」 憩「車で送ってもらってありがとうございますーぅ」 秘書「いえ、院長が憩さんのお体に負担をかけないように、と」 京憩(なんか誤解されてる!?) 京太郎(憩さんとはまだゴム無しでやったことないから、そういうのは先なんだけど……) 憩(照ちゃん、エイちゃん、郁乃さんはもうおるから、そろそろ欲しいなぁ……) 秘書「はい、到着。それじゃあ、また」 京憩「「ありがとうございました!」」 憩「……さっきな、京太郎に告白した日のこと思い出してたわ」 京太郎「俺もですよ」 京太郎「あのときの選択は、間違っていなかったのかな、って考えちゃいました」 憩「間違ってないと思うで」 憩「少なくとも、ウチは幸せや」 憩「みんなも幸せそうで、楽しそうやろ?」 憩「……これからみんなでもっと楽しくなるんやから、そんなこと考えたらあかんで」 京太郎「やっぱり、そうっすよね」 憩「あ、ウチが今日夕食作るん忘れてたわ」 憩「悪いけど、買い物行ってくるな」 京太郎「俺先に家に行ってますね」 憩「うん、みんなによろしく言うといてー」 京太郎「わかってますよー」 京太郎「しかし、ここに戻ってくるのも八年ぶりくらいかぁ」 京太郎「霞さんの代わりに大家になったけど、どんな人が住んでんだろ」 京太郎「とりあえず家に入るか」 エイスリン「京太郎?遅かったね」 京太郎「ただいま、エイスリンさん」 「パパおかえり!」 京太郎「ただいま、望」 「ただいまー!」 「ねーねーいまねーママとパパの絵、かいてたんだー」 京太郎「そうか、どれどれ」 エイスリン「上手く描けてるでしょ、絵の下手なお父さんとは違って私に似たのかもね」クスッ 京太郎「むっ、そんなことないですよ、目元だって俺そっくり、髪の毛も……」 「パパもママもきんぱつだよ?」 エイスリン「京太郎よりも髪が綺麗だから私よりね」 「ね!」 京太郎「ぐぬぬ……」 「ケイお姉さんはいっしょじゃないの?」 京太郎「ああ、憩さんは買い物に行ってるよ」 「きょうは私もごはんつくるんだー」 京太郎「そうか、そりゃ楽しみだな」 「きたいしててよね!」 京太郎「おう、頑張れ~」ナデナデ 「えっへっへ~」 エイスリン「病院はどんな感じだったの?」 京太郎「良い雰囲気でしたよ、お世話になった先生にも挨拶してきました」 エイスリン「そろそろまたお世話になりたいけど、どう?」 京太郎「もうちょい待ってくれるとありがたいかな……と」 エイスリン「たまにはみんな一緒に相手してくれてもいいのよ?」 京太郎(そっちのが尚更困るんだよなぁ) 京太郎「エイスリンさんは新作を描いてるんですか?」 エイスリン「うん、ここを描こうと思うの、もう少ししたら今日はやめるつもり」 京太郎「風邪はひかないようにしてくださいね」 エイスリン「はいはい」 京太郎(エイスリンさんが日本語を完全に習得して随分経つけど、前はカタコトだったんだよな) 京太郎(あの頃の俺からすると、今のエイスリンさんなんて検討もつかないんだろうな……) 京太郎「ただいまー」 「げっ」 照「げっ」 京太郎「お菓子抱えて何してるんだぁ?うちの作家さんとくいしんぼさんは」 照「輝を慰めるためにお菓子をあげようと思ってた」 「今日もおとこみたいな名前だなーってからかわれた」 京太郎「そうでなくてもお前らは食べすぎだ、ボッシュートです」 京太郎「テレッテレッ……おい放せ」グイッ 「放さない」 照「放してたまるか」 照「「このお菓子」」 京太郎「そんな川柳いらないから!そんなんじゃ二人とも太るぞ!」 照「輝がお腹にいたときと変わらないから、どうでも……」 「母さんは太らないタイプだったから、別に……」 京太郎「お菓子代がかさむんだよぉ……」 照「そろそろ新作書ける、ついでにタイトル戦もあるから大丈夫」 京太郎「本当に稼いでくるから何ともいえねぇ」 「私もしょうらい母さんみたいに年中家にこもっておかし食べる簡単なしごとする」 京太郎「いやそれダメ人間の一歩手前だから、やめておきなさい」 照「失敬な、たまに外にもお菓子を食べに行く」 照「この間駅前にできたクレープ屋さん行って来た、おいしかった」 「ずるい、なんで私をさそってくれなかったの」 照「京と一緒に行って来たから、輝は誘えなかった」 「それは……仕方なくもなくもなくもない」 京太郎「どっちかわからん」 照「京は莫迦だなぁ、四重否定だからすごく強い肯定、京は莫迦だなぁ」 京太郎「そんな二回も言わなくていいからな!?」 照「ふふん、隙あり」グイッ 「逃げるー」トテテ 京太郎「おいィちょっと待てぇぃ!」 京太郎「だぁーっ、疲れたぁー」 咏「ふぁぁ、よく寝たー」 京太郎「今の今まで寝てたのか?」 咏「そーそー、10時に起きたんだけど、コロッと寝ちゃって15時に起きたけどまたコロ~ッと寝ちゃってね~」 咏「17時となると、休日無駄にした感じが凄いんだよねぃ」 京太郎「そんで目ぇ覚まそうと縁側に来た、と」 咏「お前らうるさすぎるんだよ、ちょっとは労働者気遣えっつーの」 京太郎「れっきとした労働者の郁乃さんも十分うるさいけどな」 咏「京太郎が私を鳴かせてくれればもうちょい疲れも取れるんだけどねぃ、肌も綺麗になるっつうし」 京太郎「その効果はよくわからんが、咏は可愛いと思うぞ!」 咏「もう26歳なのに可愛いはどうかと思うんだよねぃ、瑞原プロはあの様だろ?」 京太郎「早く誰か貰ってやればいいのになぁ……」 咏「つーわけで、そろそろ私を大人にしろー!」 京太郎「大人っていっても、十年前と何も変わらないじゃん」 咏「こー見えても身長2cm、胸も1カップ増えたんだぜぃ」 京太郎「ごめん、よくわっかんねー」 咏「なんなら触って確かめてみるかぃ?おっ?」 京太郎「おっさんか、少しは慎みというものを……あっ、ちゃんと慎み深かったな」 咏「おぅい?今どこ見ていったぁ?」 京太郎「わっかんねー、ぜんっぜんわっかんねー」 郁乃「おとん~先に帰ってたんやな~」 「おとんただいま~」 京太郎「おかえりなさい」 郁乃「お風呂もう入ったん~?」 京太郎「たったいま咏と入ってきたところですよ」 郁乃「ほな侑佳もおとんと入りいこな~」 「わ~い!」 京太郎「ちょっ、話聞いてました!?もう入ったんですよ!」 郁乃「ま~そんなん構わんって~」 京太郎「俺に訊いた意味どこ行った!?」 「おとん~お風呂~」グイグイ 郁乃「は~や~く~」グイグイ 京太郎「どこにそんな力がぁ~~~~~っ!」ズルズル 「おとん~あたまあらってーな」 京太郎「ちゃーんと目は閉じてろよー」ワシャワシャ 「は~い」 郁乃「京太郎くんのおとんも大分様になってきたな~」 京太郎「これから一緒に住むことですし、もっと頑張っていきますよ~」ワシャワシャ 郁乃「ほな、あと二人くらい欲しいな~」 京太郎「子どもの前でそういう話はやめましょうよ」 「どういう話~?」 京太郎「なんでもないぞー」 「なんや~なんでもないんか~」 郁乃「今ならおっぱいも大きなっとるし、お母さんプレイもできるで~」 京太郎「いや、今は出ないでしょうが」 郁乃「え?出るで?」 京太郎「マジで!?」 郁乃「試してみる~?」 京太郎「ええ、是非!」 「おとん~?」 京太郎「って、何させるんですかもー!」 郁乃「ちぇっ、あとちょっとやったのにな~」 「目ぇとじるのつかれてきた~」 京太郎「今から流すからもうちょっち待ってろ~」シャー 郁乃「次は私の背中流して~」 京太郎「今度は自分でやってくださいよー?」 郁乃「そう言いながらも洗ってくれるところが大好きなんやで~」 京太郎「そういうこと言うからやりたくなるんですよ」 憩「はーい、カレーできたでー」 「私がサラダ作ったんだよ、えっへん!」 照「甘口……甘口はないの……」 「母さん、みんな中辛まで食べられるんだよ……」 照「くっ、しくじったか……」 咏「辛さ調整スティック?なんての買って来たぜぃ」 照「三袋もらう!」ドバァー 京太郎「あ、バッカお前……」 郁乃「冷める前に食べよか~」 「いただきま~す」 照「いただきます」モグモグ 照「…………っ!」 京太郎「辛さ調整って辛くすることしかできないからな、あれ」 照「咏に騙された……」 咏「へへーん、そっちが勝手にだまされたんだろ~」 エイスリン「二人とも喧嘩しないで、ご飯は仲良く食べましょ?」 咏「へいへーい」 照「ぐぬぬぅ……」 郁乃「憩ちゃんも望ちゃんの料理も美味しいなぁ~」 「ほんまやね~」 憩「そう言うてもらえると、腕によりをかけた甲斐があるってもんや」 京太郎「いやぁ、ほんっと美味いっすよこれ!」 憩「そう?そんなに褒めてくれるんやったら……ご褒美とか、欲しいなぁ」 京太郎「ご褒美ですか?」 憩「一番手っ取り早いのは……ほら、わかるやろ?」ツンツン 咏「いやいや、京太郎と今夜寝んのは私だから邪魔すんなよな」 憩「そんなん誰がいつ決めたんや?何月何日何時何分何十秒地球が何回まわった日?」 咏「さあ?知らんけど」 「憩お姉ちゃん、こどもみたいだね」 「せやね~」 咏「とーにかく!京太郎は私と寝るんだよ!」グイッ 憩「ちゃうもん、ウチが寝るんやー」グイッ 京太郎「喧嘩は止めてー♪」 エイスリン「京太郎は私と寝るのよ」グイッ 京太郎「二人を止めてー♪」 照「違う、私と」グイッ 郁乃「ほな私も私も~」グイグイ 京太郎「やめてって言ってるでしょうがぁー!」 俺がここを初めて訪れてから、もう十年の時が経つ 荒川病院を継ぐべく、某国立大学医学部へ進学し、医者となった俺は霞さんの後を継いでここの管理人になった 照はプロとしては下火となったものの活動は続けているが、今は主に作家活動をして稼いでいる。その稼ぎの大半はお菓子に変換されていくのは言うまでもないだろう 憩さんは荒川病院で看護師として働いている、地元の患者さんには老若男女問わず人気があるらしくお義父さんもそれを誇りに思っているようだ 咏も今となっては立派なOLで、お義母さんの会社を継ぐために働いている、会社帰りにコンビニで酒を買おうとするが毎度毎度店員に高校生だと誤解され買えずじまいでいつも愚痴をこぼしている エイスリンさんは自由気ままな人気画家で、日中は絵を描きながら我が家の娘三人の面倒を見てくれている。これ以上に無いまでの嫁さんだと思う 郁乃さんは教員免許を取得し、三箇牧高校に勤めて麻雀部の顧問をしている、年長者でありながら責任感の無さは相変わらずだ 憩さんの言う通り、こうやってみんなで笑いあえて、飯を食べているんだから、俺の答えは間違っていなかったんだと思う 娘三人が家族に加わった後でも、この思いは変わらなかった こんな未来をずっと前の俺は望んでいて、期待していたんだから、きっとこの先もこの思いは変わらないんだろう これから何があっても、何も無くても、ずっと変わらないんだろう 恋しあいながら 愛しあいながら 笑いあいながら いつか終わるそのときまでずっと ずっと、これから先も、ずっと 俺たちはまた、ここで生きていくんだ ――――そう、ここで、この場所で 京太郎「清々荘にて」 カン!
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良子「お疲れ、グッドタイムだったよ」 竜華「お疲れ様でした!」 京太郎「お疲れ様でした」 おっさま「お疲れさ~ん」 良子「清水谷、さんは良い打ち手だ、選考会を楽しみにしているよ」 竜華「は、はい!」 良子「そうだ、須賀くんに伝えることがあったんだ」 京太郎「はい、なんですか?」 良子「近畿A、つまり大阪選抜チームのプラクティスは府の上位三校と合同で行われる」 良子「君はその練習に参加してくれ」 京太郎「え、いいんすか?」 良子「男子個人戦チャンピオンを利用しない手はないからね」 良子「それに……一人ぼっちは寂しいだろうし」ボソッ 京太郎「なるほど、了解です!」 良子「グッド、それでは私は失礼するよ」 竜華「お疲れ様でした!」 良子「ははっ、それはさっき聞いたよ」 竜華「あっ……」カァァ カランコロン 京太郎(戒能さんの人見知りも治ってきたのか?) 京太郎(まあ何にせよいいことだな)ウンウン 竜華「あぁ~緊張した~」グデー 竜華「あはは、強すぎるわ、なんなんあれ」 京太郎「昨年の新人王ですからね」 竜華「しんどいなぁ……はっ!」 竜華「忘れとった!」ガサガサ 京太郎「どうしたんすか?」 竜華「勉強せんと!もうすぐ期末なんや!」 京太郎「……あ」 京太郎「俺もいいですかね?」 竜華「京くんも試験なん?」 京太郎「そろそろ中間が」 竜華「ほな一緒に勉強しよか!はよ行こ!」 竜華「――――っと」 京太郎「なるほどなるほど~」 竜華「ここは――して――すれば……」 京太郎「へぇ、なるほど!」 京太郎「今日はありがとうございました!」 竜華「うん、また誘ってくれれば手伝うで!」 京太郎「でも、そうすると竜華さんの時間が無くなるじゃないですか」 竜華「ええってええって、ウチと京くんの仲やろ?」ニコッ 京太郎「あ……はい」 竜華「ん?どうしたんや?」 京太郎「あっ、いえなんでもないですよ!」 京太郎(ちょっと見惚れてた、なかなかの破壊力だよな……) 竜華「そっか、何かあったらウチに相談してな、先輩やし!」ムネハリッ 京太郎「」ブフォッ 竜華「あれ?京くん?鼻血!?」 竜華「京くん、京くーん!」ユッサユッサ 京太郎(お、おお、真横でおもちがががが)ブフォッ 竜華「京くーーーん!」 京太郎「もう夜、か」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「メール?」 恭子『主将に教えてもらったんで送りました、登録よろしく』 京太郎「末原先輩からか、そういえば霜崎さんは大丈夫だったんだろうか……?」 京太郎「そういえば竜華さんも試験が近いんだよな」 京太郎「ということは泉の試験も近いというわけ、か」 京太郎「一緒に勉強したいな、やっぱり竜華さんとかエイスリンさんとかだと迷惑になっちゃうし、少しでも年が近い方がいいし」 京太郎「できれば千里山で……ぐふふ」 京太郎「さーて、なんて送ろうかな」ピッ 京太郎「ん?」 『今度学校にお邪魔していいですか?』 京太郎「……あれー」 京太郎「なんで送っちゃってるのかな俺の心の声」 京太郎「なんで敬語になってんのかなー」 京太郎「これってまずいんじゃ……」 京太郎「いや、でも案外――」 泉『図書室ならだれでも入れますからそこで勉強しましょう』 京太郎「って返ってくるかもしれないな」 京太郎「うん、賭けてみよう」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「お、来た」 泉『そ、それはそこまでして私に会いたい、ってことなんですか?』 泉『せやったら嬉しいですけど、さすがに学校はダメです』 京太郎「真面目だな、おい」 京太郎「会いたい、ってことは泉も俺と一緒に勉強したいってことなんだろうな」 京太郎「このまま勉強の約束するか?」 京太郎「それとも無難に話して終わらせるか?」 京太郎「やっぱり少しでも勉強をしておきたいよな」 京太郎「いつ誘おうかなー」 京太郎「図書館の人に結構目を付けられてるから、なるべく家とかでやりたいよな」 京太郎『じゃあ来週の月曜日に泉の家でいいか?』 京太郎「俺の部屋に連れ込んだら誰に何言われるかわからないし、これでいいだろ」 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッ ヴーッ 泉「……こ、これって」 泉「京太郎くん積極的やろ……いきなり家で、なんて」 泉「どうしよ……図書館辺りが無難やんな」 泉「……えい!」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「お、返って来た」 泉『さ、さすがに家はどうかと』 泉『図書館でええですか?』 京太郎「……まあしょうがねえか」 京太郎『了解、国麻頑張れよ』 京太郎『泉なら大丈夫だから』 京太郎『んじゃ、またな』 京太郎「よし、これで完璧」ピッ 京太郎「そろそろ寝よ」 【9月第3週 平日】終 【9月第3週 休日】 京太郎「今日が国麻の選考会か」 京太郎「俺は行く必要ないけど、観戦とかに行くのもいいな」 京太郎「さてと、どうするか」 朝 京太郎「照に会いに東京に行こうかな」 京太郎「でもあっちも選考会やってるんだよな……」 京太郎「そもそも会えるかどうかわからないし」 京太郎「長野と違って父さんや母さんが交通費出してくれるわけじゃないし……」 京太郎「何より勉強もできないんだよな」 京太郎「行くか、行かぬか」 京太郎「やっぱり勉強するか」 京太郎「そういえば今ここにいるのって誰なんだ?」 京太郎「部員のみんなは行っちゃっただろうし霞さんも付き添いで行ったはず」 京太郎「とすると……」ユビオリ 京太郎「あれ、誰もいなくないか?」 京太郎「一人で黙々と頑張ろう」 京太郎「よし、社会をやろう」 京太郎「身分差別とか石油とかか」 京太郎「少しめんどくさそうだな」ウムム 京太郎「うむ、うむ!」 京太郎「覚えきった覚えきった!」 京太郎「この調子ならいける!」 京太郎「今回こそ学年一位だ!」 京太郎「さて、昼は何をしよう」 京太郎「息抜きにバイトでもするか」 京太郎「今日はどんなのがあるのかなーっと」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「お、戒能さんからメールだ」 良子『実は君にミッションがあったんだ』 良子『子どもたちの麻雀教室なんだけれど、勉強の息抜きにでもどうかと思ってね』 良子『都合が悪ければ断ってくれて構わない、人材はもうすでに集めてあるから』 良子『男子個人戦チャンピオンというサプライズもよいと思うんだ』 良子『場所は―――だ、交通費は先方が出してくれる手筈だ』 良子『よろしく』 京太郎「……ふむ」 京太郎「行ってみるか」 「さあみんな!今日はスペシャルゲストが来てるよ!」 「インターハイ男子個人戦チャンピオン!」 「須賀京太郎くんだぁぁあぁあ!」 ワー! カッコイイー! サインシテー! 「今日は京太郎お兄さんの麻雀教室だよ!」 「さあみんな!張り切っていこう!」 「お疲れ様でしたー」 京太郎「お疲れ様でした」 「いやーよかったよ須賀くん!」 「私も君と同じ長野出身でね、いやー鼻が高いね!」 「一応テレビ関係の仕事だから君を出すように上に掛け合ったりしてみるよ!」 「今日はありがとね!」 京太郎「はい!お疲れ様でした!」 京太郎「いい仕事をした気がする」 京太郎「部屋に帰ったら何をしよう」 京太郎「みんなは一緒に晩飯食べって帰ってくるらしい」 京太郎「仲良いよな……」 夕 京太郎「街に行ってみるか」 京太郎「だれかに会えるかもしれないし」 京太郎「コンビニに行くか」 京太郎「さて、何を買おうかなー」 エイスリン「キョウタロー?」カシゲ 京太郎「あ、エイスリンさん、どうだったんですか選考会は」 エイスリン「ガンバッタ!」ムフー 京太郎「何を買いに来たんですか?」 エイスリン「ゴホウビ!」 京太郎「頑張った自分に、ですか?」 エイスリン「」コクッコクッ 京太郎「んーそうですかー」 京太郎(労いの品か、みんなプリンとか買ってけば喜ぶかな) 京太郎(とりあえず、何を買おうか) 京太郎「きのこの山にするかな」 エイスリン「」ジーッ 京太郎「どうかしましたか?」 エイスリン「」ブンブン 京太郎(これ、どうしようかな) 京太郎(みんなにプレゼントして回るか、それとも一つだけ俺用に買うか) 京太郎(前の小走さんと弘世さんみたいになったらアレだからな) 京太郎(エイスリンさんはコ○アラのマーチみたいな感じがするし) 京太郎「それじゃ、帰りましょうか」 エイスリン「ウン!」 京太郎「また何か買ったんですか?」 エイスリン「コレ!」 京太郎「ああ、ア○ルフォートですか」 エイスリン「キョウタローハ、mushroom?」 京太郎「俺は無所属ですからね、なんでも食べますよ」 エイスリン「ヨカッタ!」ニコッ 京太郎「それはよかったです」 京太郎(やっぱりみんなの間にも派閥があるのか?) 夜 京太郎「久しぶりに読書をしよう」 京太郎「WEEKLY 麻雀 TODAYを読もう!」 京太郎「といっても何か月も前のやつなんだよな……」 京太郎「ま、適当に読むか」 京太郎「大して得られるものもなかったなー」 京太郎「インターハイ前ならまだ役に立ったかもしれないな」 夜 京太郎「ちょっくら散歩に行ってくるか」 京太郎「もう毎週恒例だな」 京太郎「今日はどっちへ行こうかな」 京太郎「今日は誰もいないみたいだな」 京太郎「そろそろ帰るかー……っと」 京太郎「星が綺麗だなー、長野みたいだ」 京太郎「よし!来週も頑張ってくぞ!」 【9月第3週 休日】 【side-京-】終了 時を少し遡り 【9月第3週 休日】 【side-咏-】開始 咏「なーなー、京太郎置いてってよかったん?」 霞「試験期間中だからなるべく来ないほうがいいかなーってね」 郁乃「あ、着いたで~」 憩「2か月ぶりやねー」 エイスリン「ガンバル!」 霞「この中に入ったらみんな敵同士よ、情けなんていらない」 霞「思う存分やってきなさい」 「はい!」 雅枝「えー、今日はみんなよう集まってくれた」 雅枝「いろんな高校が集まっとる、高校ごとに理念の違いはある」 雅枝「例えば千里山女子高校であれば『常にトップを目指すこと』を心掛けとる」 雅枝「今日はその理念を守りつつ、それぞれ楽しんでくれたらええと思う」 雅枝「試合の組み合わせはこれから後ろのモニターに出る」 雅枝「お、出たな」 雅枝「ほな、選考会開始や!」 咏「うえぇ、なんか調子わりぃ……」 咏「対局室C、ここかぃ?」 泉「あ、三尋木さん」 咏「おっほ、泉じゃ~ん、咏でいいぜぃ咏で」 泉「えーっと、咏……ちゃん?」 咏「いいねぃいいねぃ、んじゃ行こっか」 ギギギー 開局 咏「うっし、リーチ!」 良子(今回はハルの打ち筋を使ってみましょうか) 良子「チー」 良子(3翻30符) 良子(後は誰かが気づくのを待つだけです) 泉(咏ちゃんのリーチ、なるべく警戒せんと) 泉(これなら、通るか?)トン 良子「ロン」 良子「5800」 泉「あ……はい」 良子(……ふむ) セーラ(泉が振り込んでもうたか) セーラ(今日はプロが相手やから、初っ端からとばすで!) 【待望背負いし大砲】発動! 東一局一本場 親 良子 30800 セーラ 25000 泉 19200 咏 25000 セーラ「ふっふ~ん」 良子「ポン」 良子「チー」 咏(戒能プロ、さっきから鳴いてばっかだねぃ) 咏(おかげでさっきのも流されたし) 咏(……そうか) 咏(この辺りかねぃ?) 良子「ロン」 良子「4200です」 セーラ「うへっ、和了られるかー」 セーラ(プロやっちゅうんにこまけーな) 東一局二本場 親 良子 35000 セーラ 25000 泉 19200 咏 20800 良子(さてと、ダマで跳満) 良子(このままで行きますか) 咏(やっべー聴牌できねー) 咏(今度は戒能プロが高い感じだし) 咏(勝てっかなー) 良子「ツモ、6200オール」 良子(和了りすぎましたね……) 良子(少し抑えますか) 東一局三本場 親 良子 53600 セーラ 18800 泉 13000 咏 14600 咏(判断基準はわっかんねーけど、とりあえず上位に食い込むようにしねえと) 咏(よし、跳満テンパイ) 咏(いずみんに当ててもぎりぎり残るし) 咏(これで行くかねぃ) 泉(あかん……) 泉(京太郎くんが応援してくれたのに) 泉(そういえば、図書館デートの約束してたんや!) 泉(って何思い出してるんや、こんな状況で!)トン 咏「ロン!12900!」 泉「はわっ」 セーラ(泉があかんな) セーラ(なるべく戒能プロと三尋木から取ってまくったる!) 【待望背負いし大砲】発動! 東二局 良子 53600 親 セーラ 18800 泉 100 咏 27500 咏(なんでここまで来てテンパイできないかねぃ) 咏(対面のやつはテンパイしてそうだし) 咏(やっばいねー) セーラ(あちゃー、ここで来てまうかー) セーラ(泉には酷やけど……) セーラ(しゃあないよな) 泉(咏ちゃんも戒能プロも、もちろん江口先輩も強い) 泉(でも、私かてこの二か月何もしてこなかったわけやない) 泉(こっからまくる!) セーラ「ツモ、6000オール」 泉「……は?」 終局 良子 47600 セーラ 36800 咏 21500 泉 -5900 良子「お疲れ」 セーラ「お疲れっした!」 泉「お疲れさま……でした」 咏「お疲れぃ」 咏(ま、次で取り返すかねぃ) 泉(こんなんでだいじょうぶなんやろか……) 二回戦 咏=61+117+60-30=208 郁乃=87+124+60=271 漫=81+116+30+30=257 雅枝=33+160+90=283 郁乃「お疲れさん~」 雅枝「お疲れ」 漫「ふーっ、ふーっ」 咏「……お疲れ」 雅枝「上重はトンパツのあの和了りよかったで、三尋木は和了に執着した方がええ」 雅枝「赤阪は……なんて言えばええんやろ」 雅枝「ようわからんかった」 咏(やべぇ……やべえよ……) 三回戦[咏・恭子・怜・絹恵] 怜「けほっ、けほっ」 怜「うぅ、なんか調子悪いなぁ」 怜「対局室は……ここか」 怜「早く竜華のひざまくらがほしいな……」 ギギギー 恭子「メゲるわ……」ズーン 絹恵「あ、あはははは」ウツロ 咏「はぁ……」ズーン 怜「なんやここ……」 咏=90+117+60-30=237 恭子=43+120+15+15=193 怜=17+100+60+15=192 絹恵=81+108+15+30=234 怜「あーあ、あと100点届かんかったかー」 絹恵「あと300点……」 恭子「なんやこの接戦」 咏「はっはー!やっと1位だぜ!」 怜「この調子やとダメかもな、こほっ」 恭子「私もや……」 絹恵「だ、大丈夫ですよ!末原先輩も園城寺先輩も私より強いですし!」 怜「二位に言われてもな……」チラッ 怜「……竜華みたいな乳しよって」ジトッ 絹恵「乳!?」 恭子「はぁ……」 咏「はぁ……」 怜「はぁ……」 絹恵「三人そろって!?私どんだけ恨まれとるんですか!」 四回戦 [咏・竜華・浩子・由子] 咏「さーてと、次も勝っちゃおうかねぃ~」 ダダダダ 咏「ん?」 浩子「ちょっとそれ捕まえて!」タッタッ 竜華「トキ!トキ!トキィィィィィィイイ!」タッタッ 由子「そこ!なのよー」ゲシッ 竜華「ウガァァァアア!」 浩子「確保!」 浩子「ご協力感謝します」 由子「どうってことないのよー」 咏「い、今のは?」 浩子「清水谷部長の禁断症状、気にせんでええよ」 竜華「トキィ……トキィ……」ハァハァ 咏「ほんとにいいのかよ……」 咏=42+120+60-30=192 竜華=22+120+25=167 浩子=8+116+15+15=154 由子=87+120+15=222 由子「私がトップなのよー」 浩子「真瀬由子……ノーマークやった」 竜華「トキ、トキハドコ?トキ?トキ?トキィィィィイイ」 咏「お、おい、本当にだいじょうぶなのかよ」 浩子「この『ときちゃんボイスチェンジャー』をつかえば……」 浩子(怜ボイス)「りゅうかーこっちやでー」 竜華「トキ!?トキ!」ダダダダダッダ 咏「逃がしちゃってよかったん?」 浩子「ああ、次は二人が同卓するはずやから」 最終戦 [咏・洋榎・憩・エイスリン] 開局 洋榎(テンパイでけへんなー) エイスリン「カン!」 エイスリン「カン!」 エイスリン「カン!」 咏「三連続カンって……」 憩「咲ちゃんみたいやなー」トン 咏(つってもこれで2翻80符、タンヤオも絡んでたらやばいねぃ)トン エイスリン「ロン!」 エイスリン「タンヤオ!サンカンツ!」 エイスリン「12000!」 咏「うえっ」 洋榎(なるほど、な) 洋榎(一人は素人みたいやから、ねらい目) 洋榎(一発いったるで!) 【灼熱の矛】発動! 東一局一本場 親 エイスリン 37000 洋榎 25000 憩 25000 咏 13000 洋榎(三尋木は手作りがちょっとばかし遅い、せやったら速く作るだけ) 洋榎(初心者は和了られないように気を付ければええ) 洋榎(荒川は……ようわからん) 洋榎「この局はこの愛宕洋榎がもろたで!」 「「「「ノーテン」」」」 洋榎「なんでや……」 東二局二本場 エイスリン 37000 親 洋榎 25000 憩 25000 咏 13000 同コンマのため、流局 咏(まーた調子わりぃなぁ) 咏(一応テンパイできたけど、和了れねえだろこれ) 咏(次に賭けるかねぃ) 洋榎(流局か……) 洋榎(今度こそ和了ったる!) 【灼熱の矛】発動! 東二局三本場 エイスリン 35500 親 洋榎 26500 憩 23500 咏 14500 洋榎(チートイドラ2、スジひっかけにもなる) 洋榎(この初心者なら引っかかるやろ) 洋榎「速攻親リーチ!」 咏「うげっ」 憩(愛宕さんが親リーかぁ……まあこれなら通るやろ) エイスリン(カスミ!) エイスリン(スジ!)トン 洋榎「ロン、18900」 エイスリン「エッ」 咏(そういやこの前霞がスジを教えてたねぃ) 咏(しゃあねえか……) 東二局四本場 エイスリン 16600 親 洋榎 45400 憩 23500 咏 14500 同コンマのため、流局 「「「「テンパイ」」」」 洋榎「いや、流れすぎやろ」 東二局五本場 エイスリン 16600 親 洋榎 45400 憩 23500 咏 14500 洋榎「カン!」 洋榎「嶺上!……ならず!」タン 咏(嶺上、ってことはもうテンパイしてるってことだよな) 憩(喰いチャンタ、安そうな手やな) エイスリン(カスミ……) 洋榎「来るでー、今度こそ来るでー」スチャ 洋榎「……って来とらんやないか!」 咏(さっきからうっせーな……ったく) エイスリン(テンパイ!) エイスリン「リーチ!」ニコニコ 洋榎「あ」 エイスリン「エッ?」 洋榎「荒川から和了ろ思うとったんやけど……ロン」 洋榎「49500」 エイスリン「…………」ブワッ 終局 洋榎 94900 憩 23500 咏 14500 エイスリン -33900 エイスリン「アリガトウ……ゴザイマシタ」 洋榎「あ、ほんま……ごめんな」 エイスリン「Losers are always in the wrong.」 エイスリン「All right」ニコッ 洋榎「え?」 咏「大丈夫だから気にするなってよ」 『対局が終わった各選手は中央ホールに集合してください』 憩「ほな行こか」 エイスリン「……ウン」 雅枝「あー、今日はお疲れ」 雅枝「選抜メンバーは後日学校の方に通達する、それまで練習を怠らんようにな」 雅枝「それと、選抜を決めるのはこの選考会の結果だけやない」 雅枝「今までの成果とかも関係しとるから、調子が悪くても落ち込まんように」 雅枝「私からは以上や」 雅枝「ほなこれにて解散!」 憩「エイちゃん、まだチャンスあるって!」 咏「府大会でもインターハイでも頑張ったんだから大丈夫なんじゃねえの?」 エイスリン「ウン……ウン……」 憩「せや!自分にご褒美でも買ってきたらええんとちゃう?」 エイスリン「ゴホウ、ビ?」カキカキ バッ |ごぼうの絵| 憩「ごぼう、やなくてご褒美や」 咏「頑張った人にあげるプレゼントだよ」 エイスリン「present……ゴホウビ!」 咏「そーそー、ほらあそこにコンビニあるから買ってくれば?」 エイスリン「ウン!アリガト!」 咏「気ぃつけろよー」 憩「咏ちゃんはどうやったん?」 咏「びみょーだねぃ」 憩「ウチも」 咏「ほんっと、長い一日だったよ」 憩「せやねー」 咏「あれ、そういやぁ……勉強ってどうなってたんだっけ」 憩「ウチはもう準備万端やでー」ニコニコ 咏「なんだよその笑顔!やっべーよさっさと帰んねーと!」タッタッ 憩「気ぃつけてなー」 憩「んーっ、今日は疲れたなぁ」 【9月第3週 休日】終 【9月第4週 平日】 朝、秋晴れの空に向かって手を伸ばす 京太郎「んーっ!」 京太郎「今日も今日とていい天気だ!」 明日から行われる試験から目をそらして今日の天気に目を向ける まあ、きっと大丈夫だからな、前回も学年上位だったし…… 京太郎「今日も頑張っていくかー!……ん?」 体の芯を伸ばして左右していると何かが目に入った 門の前に立っている人がいたのだ こんなアパートに何の用なんだ?尋ねてみよう そう思って門へ向かう 近づくほど、だんだんと相手の様子が見えてくる 門の前に立っていたのは、スーツ姿の大人の女性だった 黒縁の眼鏡と銀色の綺麗な腕時計の似合う綺麗な人 霞さんほど、とはいかないまでも、おもちもそれなり まさにザ・大人、というような人だった 京太郎「あのー、何か用でも?」 「貴方は……須賀京太郎ね」 京太郎「……なんで俺の名前を知っているんですか?」 「今の貴方には関係ないわ、ふーん……」 女性が俺の顔と身体をまじまじと見る、舐めまわすように、ってこんな感じなのだろうか 「いい顔にいい体格してるわね」 京太郎「はあ、どうも」 「これ、用があったら連絡して頂戴」 女性が俺に差し出したのは……名刺というやつか 女性の名前と電話番号が書かれてある あれ?顔を褒めたあとに連絡先を渡してくるって、ひょっとして…… 「あ、男に興味は無いから」 でっすよねー そう言うと、女性は清々荘を去って行った あらためて名刺を見てみる ふむふむ、秘書をやっているのか、秘書さんって呼ぼうかなー とか、そんなことを考えていると、ある見慣れた単語が目についた 京太郎「荒川、病院?」 京太郎「それにしても綺麗な人だったな」 京太郎「ちょっと目はきつかったけど……おっ」 憩「…………」ブツブツ 京太郎「憩さんじゃないか、ちょっと驚かしてみよう」 憩「ここが…………」ブツブツ バッ 憩「わわっ!?」 京太郎「だーれだ?」 憩「もう、京太郎くんかぁ」 京太郎「おはようございます、すごく集中してましたけど、ちゃんと前見てないと事故りますよ?」 憩「あーうん、ごめんな、昨日あんまりでけへんかったから」 京太郎「体壊したりするのもなんですから、気を付けてくださいね」 憩「うん、おおきに」ニコッ 京太郎「勉強中に悪いんですけど、これ」 さっき受け取った名刺を見せる 憩「なんや?」 京太郎「この人、知ってますか?」 憩「…………」 憩さんの表情が少しだけ曇る、笑顔のまま 憩「なんでそれを持っとるんや?」 京太郎「今朝清々荘の前にいて、少し話を」 憩「……そっか」 憩「あーごめん、ウチちょっと用事あったから先行くわ!じゃあ!」 京太郎「憩さん?」 こちらに微笑んで、憩さんは走って行ってしまった まるで何かを誤魔化すように 京太郎「うーん……」ムムム 咏(京太郎のやつ、何考えてるんだ?) 「ねーねー聞いた?転校生が来るいうウワサ!」 「来週来るらしいやん!」 「楽しみやわ~」 京太郎「転校生……秘書さん……病院……」ムムム 咏「何なんだ?一体」 京太郎「今日は屋上じゃなくて気分転換に部室に行くか」 京太郎「あれ?そもそも部室って空いてるのか?」 京太郎「まあいっか、失礼しまーす」 ガチャ 京太郎「空いてなかったか……どうしよ」 憩「京太郎くん?」 京太郎「部室空いてないんですね」 憩「鍵も借りられへんかったからね」 憩「せや、京太郎くんも一緒に食べへん?」 京太郎「どこでですか?」 憩「んー……グラウンドとか?」 京太郎「じゃあ行きましょうか」 憩「ここでええな、京太郎くん」ポンポン 京太郎「隣っと」 憩「今日は購買の弁当なんやね」 京太郎「気まぐれですからね」 憩「気まぐれ……か」 京太郎「そういえば、国麻の後に新人戦があるんですよね」 憩「あー秋季大会やね、ウチらは部員足りへんから出られんけどね」 憩「個人戦はあるけど、どうせならまたみんなでやりたいな」 京太郎「ですね……来年のインターハイまでお預けですか」 憩「出ること確定なん?」 京太郎「あっ……まあ出られるでしょう、憩さんと咏がいれば」 憩「来年、部員集まるとええな」 京太郎「また俺が集めますよ」 憩「それもええけど、今度はみんなでやりたいな」 京太郎「それはいいんですか……」 京太郎「放課後かー何もすることないなー」 京太郎「でも、何かあったような?」 京太郎「そうだ!泉と勉強をするんだった!」 京太郎「あっぶねー忘れるところだった」 京太郎「図書館でよかったよな」 京太郎「急いでいかねえと!」 泉「京太郎くん、まだかな」ソワソワ 泉「私の勘違いやったんかな……」 泉「ちゃんと着替えてきたのに……」 京太郎「おーい!泉ー!」 泉「京太郎くん!」 京太郎「ごめん、待たせたな」 泉「い、いえ今来たとこです」 京太郎「じゃ、中に入るか」 泉「はい!」 泉「図書館デート、楽しみや!」 京太郎「えっ?」 京太郎「今日は勉強しに来たんだけど、デート?」 泉「えっ、あ……ぁぅ……」カァァ 泉(結局私の勘違いやったんか……恥ずかしい!) 京太郎「あーあれか、関西人のボケか、泉でもするんだなー」 泉「えっ、ええ、そうです、デートなんてそんなわけないですよー」 京太郎「だっ、だよなー」 泉「ですよー」 京泉「「あはははははは」」 京泉(*1) 泉「――――っと、こんなところでしょうか」 京太郎「ふ~むなるほどなるほどなるほど~」 泉「本当にわかってるんですか?」 京太郎「おう!泉は頭がいいんだな!」ニカッ 泉「そ、そんな……」カァァ 泉「よく本を読んだりしてるので……」メオヨギ 京太郎「へぇー、それじゃあ次行こうぜ次!」 泉「ここはですね―――」フニッ 京太郎「お、おう……」 泉「それでここは―――」 京太郎(泉がよりかかってくるから当たってる!せんべいだけど!) 泉「ちゃんと聞いてます?」 京太郎「おう、ばっちりだ!」 泉「ここは―――」 京太郎(集中できねー!) 夕 泉「こんなところでしょうか」 京太郎「教えてくれてありがとな」 泉「いえ、私の勉強にもなりますし」 泉「京太郎くんはまだここに残るんですか?」モジモジ 京太郎「ああ、そのつもりだけど、どうかしたか?」 泉「い、いえっ、別に一緒に残りたいとかそういうわけやないですから!」 京太郎(泉がいると楽だからなー、でも泉にも予定があるだろうし、どうしよ) 京太郎「泉、まだいいか?」 泉「ええ、もちろんですとも!」 京太郎「そうか、よかった、それでここなんだけどさ」 泉「ああ、それは―――」 泉「ここは―――とあるので―――ということですね」 京太郎「うん」 泉(京太郎くんの顔がこんな近くに……)カァァ 京太郎(振り向けばすぐ近くに泉がいるんだよな……)カァァ 京太郎(よくよく考えたら泉って結構レベル高いよな) 京太郎(顔も可愛いし……でもあの制服って何なんだ?) 京太郎(似合ってるし可愛いけど、誘ってるようにしか見えないんだよな……)モンモン 泉「きょっ、京太郎くん!聞いてます?」 京太郎「おっ、おう、もちろんだぜ!」 京太郎(集中できねー!) 京太郎「いよいよ明日から試験か……」 京太郎「あんまり寝られないからメールでもしよう」 京太郎「照に送るか、ふぁあ」 京太郎「眠いな」 京太郎『おやすみなさい、また明日』 京太郎「送信っと」 京太郎「おやすみー」 照「京からメール」ワクワク 『おやすみなさい、また明日』 照「……は?」 照『どういうこと?』 三時間後 照「返ってこない……」ズーン 照「わけがわからないよ……」 【9月第4週 平日】終 テストの結果 国語 87(-13) 数学 62(-37) 科学 49(-44) 社会 70(-30) 英語(ぞろ目) 100(+13) 【9月第4週 休日】 京太郎「科学自信ねえ……」 京太郎「国語は教えてもらっただけあって解けたけど、うああ……」 京太郎「どうしよう……」 朝 京太郎「本でも読むか」 京太郎「どれを読もう……」 京太郎「WEEKLY麻雀TODAYを読み終えよう」 京太郎「お、戒能さんが載ってる」 京太郎「瑞原プロも載ってるし、野依プロも載ってる」 京太郎「俺、この人たちと知り合いなんだよな……」 京太郎「なんか自慢だな」 京太郎「よっし、読み込むぞ!」 京太郎「三人とも立派なおもちだよな、写真集とか無いんだろうか」 京太郎「そういえば、今日から選抜の練習だっけ、あくまで選考会の一部らしいけど」 京太郎「俺も行ってみようかな」 昼 京太郎「よし、行ってみるか!」 京太郎「場所は……千里山か」 京太郎「入れるかな……」 京太郎「戒能さんに連絡入れとけばいいか」 京太郎「なんとか入れたな」 良子「はろー、須賀くん」 京太郎「どうも、こんにちは」 良子「麻雀部の部室は、知ってるよね?」 京太郎「来たことはあるので」 良子「なら良かった、私は少しやることがあるからここまで」 良子「また後で」 京太郎「はい、また後で」 京太郎「さて、と何をしよう」 京太郎「特訓は他の人に手伝ってもらうのもなんだから戒能さんとかに手伝ってもらおう」 京太郎(みんな集中してるな……) 良子「やっ、どうだい?」 京太郎「皆さん集中してるから俺が邪魔していいのかなーと」 良子「それなら私が話し相手になろうか?」 京太郎「戒能さんもそんなことが言えるようになったんですね」 良子「まあね、君のおかげだよ」 良子「コーヒー飲むかい?」 京太郎「いただきます」 良子「ブラックでいい?」 京太郎「大丈夫です」 良子「さて、何の話をしようか」 京太郎「んーじゃあ、戒能さんの趣味って何ですか?」 良子「趣味、か見ての通り麻雀一筋だったからね、無いよ」 良子「たまに読書したりテレビも見たり、インターネットもするけど、趣味と言うほどではないね」 良子「逆に聞くけど、須賀くんの趣味は何?」 京太郎「俺は……俺も同じですね」 京太郎「趣味という趣味は持ってないですよ」 良子「ふふっ、似たもの同士というやつだな」 京太郎「ですね」 京太郎「そうだ、前から聞きたいと思ってたんですけど」 良子「ん?何かな」 京太郎「麻雀に最も必要なものって何だと思いますか?」 良子「ネセサリーか……うーん」 良子「そんなことは考えてもみなかったよ」 良子「そうだな……楽しむこと、とか?」 京太郎「楽しむこと、ですか」 良子「イエス、楽しくなければやってられないだろうし、色々な人たちと楽しむためにここまで来たんだから」 良子「私のアンサーは楽しむこと、だね」 京太郎「なるほど、ためになります」 良子「そういってもらえるとグラッドだよ」 良子「……そういえば、清水谷さんとはどういう関係?」 京太郎「竜華さんですか?」 良子「この前も名前で呼び合っていたし……ひょっとしてこ、こここっ、恋人、とか?」 京太郎「まさか、ただ仲良くしてもらってるだけの友だちですよ」 良子「じゃ、じゃあ!」ガタッ 良子「わっ、わたっ、私のことも、そのっ、戒能さんじゃなくて、えっと、そのっ……」カァァ 京太郎「どうしたんですか? 773」 京太郎「どうしたんですか?良子さん」 良子「えっ」 良子「今、何て……」 京太郎「あ……やっぱりダメですか?」 京太郎「てっきり名前で呼んでほしいのかと」 京太郎「すみません、生意気でしたね」 良子「そんなこと、ないよ」 良子「むしろオールライトだよ、もしかしてエスパー?」 京太郎「良子さんだからわかったんですよ、友だちじゃないですか」 良子「そ、そうだよね、えと、じゃあ、きょっ、きょきょきょ、きょうた……ふぅ」 良子「そうだよね、これからもよろしく、京太郎」ニコッ 京太郎「…………」 良子「京太郎?」 京太郎「あ、はい!こちらこそ!」 京太郎(笑顔も綺麗だなぁ、おい!) 京太郎(友だちって何なんだよ……) 京太郎「そうだ、良子さん」 良子「ワッツ?」 京太郎「特訓手伝ってくれませんか?」 良子「トレーニングだね、いいよ」 良子「京太郎のフォローもしなければいけないからね」 京太郎(牌の感覚、卓の雰囲気) 京太郎(この感じ、なんだか……) 良子「こんなところだね……ん?」 京太郎「…………」 良子「今、何か考えているか?」 京太郎「つい最近なんですけど、麻雀をしてると思い出すんですよね」 京太郎「昔のこと、照と咲とモモ……あっ、宮永姉妹と東横桃子と打ってたときのことなんですけど」 良子「その感覚が戻ってきてる、と?」 京太郎「そんな感じでしょうかね」 良子「そうか……」 京太郎「何かわかりますか?」 良子「いや、何も」 京太郎「ですよねー」 京太郎「あの三人ともまだ互角に打てていた気がするんですよね、明確ではないんですけど」 良子「……それは少しインタレスティングだね」 良子「もう少しやってみようか」 良子「で、どう?」 京太郎「どう、と言われましても、まだぼんやりと思い出す程度なので」 良子「そうか……力不足だったね、すまない」 京太郎「いえ、良子さんはありがたいですよ」 京太郎「こんな俺の話を聞いてくれて、ありがとうございます」ニカッ 良子「う、うむ、そうだね、うん」カァァ 夕 京太郎「まだ練習は続いてるみたいだし、俺も残るか」 京太郎「次は何をしよっかな」 京太郎「うろちょろするのもあれだし、何か手伝うか」 京太郎「データをまとめよう、牌譜の整理でもするか」 京太郎「そうと決まれば……このパソコン使っていいんだよな」 良子「何やってるんだ?京太郎」 京太郎「牌譜の整理をしようと思いまして、このパソコン使っていいんですよね」 良子「確かそのはずだったと思う」 霞「あら、京太郎くんが牌譜まとめてくれるの?」 京太郎「何かやらなきゃな、って思ったんで」 霞「それじゃあこれもお願いね、今までの牌譜」 京太郎「わかりました」 霞「そうだ、私も手伝おうかしら、一人じゃ大変でしょ?」 京太郎「いいですよ、俺一人で大丈夫ですから」 霞「まあまあそう言わずに、ね?」 京太郎「……そうですね、お願いします」 良子(カスミと京太郎、仲良い……)ジーッ 良子「…………」ムムム 京太郎「良子さん、どうかしました?」 良子「あーいやー、なんでもない、私も手伝っていいかな?」 京太郎「はい、お願いします」 京太郎「これは、怜さんに竜華さん……千里山の人たちの牌譜ですね」 良子「」ピクッ 霞「学校ごとにまとめておいたのよ、でも細かくまとめるのはちょっとね」 京太郎「やっぱり霞さんは頼りになりますね」 良子「」ピクッ 霞「そういう京太郎くんこそ」 良子「」ピクッ 京太郎「いえいえ霞さんこそ」 霞「京太郎くんこそー」 京太郎「霞さんこそー」 良子「きょっ、京太郎!は仲のいい友だちが多くないか!」 京太郎「名前で呼んでる人のことですか?」 良子「オフコース!」 京太郎「そうですね、咲、照、モモ、憩さん、霞さん、エイスリンさん、咏、郁乃さん、怜さん、竜華さん、泉、淡、洋榎さんに由子さん」ユビオリ 良子「……ずるい」 良子「京太郎はなんでそんなに友だちが多いんだ!」 京太郎「良子さん、静かにしましょうよ」 良子「ん……そうだね、ごめん」 良子(どうやってそんなに作ったんだろう……) 京太郎(牌譜牌譜ーっと) 霞(友だち、そうよね……って何を期待してるの私は!) 霞「このくらいかしらね」 京太郎「お疲れ様でした」 良子「私も疲れた……」 京太郎「コーヒー入れてきますね」 霞「私は他の子たちを見に行くからいいわよ」 京太郎「了解です」 良子「はぁ……」グデー 京太郎「そうだ、もう一回特訓に付き合ってくれませんか?」 良子「うん?いいよ、さっきの続きだね」 京太郎「よろしくお願いします」 京太郎「ロン、16000です」 良子「おお、だんだん私に食って掛かるようになったね、グッド」 京太郎「そういえば良子さんってイタコで傭兵なんですよね」 良子「のーうぇいのーうぇい、それは噂だよ」 京太郎「でもよく他の人の打ち方を真似してるとか」 良子「うーん、私はその人の雰囲気を真似るだけだからね」 京太郎「でも他の人の真似をするってすごくないですか?」 良子「そうでもないよ、京太郎くんだってやろうと思えばできるはず」 良子「今回はそれをやってみようか?」 京太郎「……そうですね、やってみましょう!」 良子「まずは相手の手元を見て、相手の顔を見る」 良子「とにかく相手のことを見るんだ」 京太郎「相手のことを……見る!」 京太郎(ブラウスに覆われてるけど、いいおもちだなぁ)ジーッ 良子(京太郎から変な視線を感じる……集中してるんだね、実にグッドだよ) 京太郎「今日の練習はいろいろ刺激的だったな」 京太郎「特に良子さんのおもち……ごくり」 京太郎「今夜は何をしようかな」 夜 京太郎「暇だし、メールするか」 京太郎「この前があれだったし、照に送ろう」 京太郎「何て送ろうかなー」 京太郎「あいつ、白糸台でうまくやれてんのかな」 京太郎「長くメールするのも迷惑だろうし、練習とかもあるだろうから一通だけでいいよな」 京太郎『白糸台でうまくやれてるか?』 京太郎『ちょっと心配なんだよな(笑)、おやすみ』 京太郎「まあこんなもんだよな」ピッ ヴーッ ヴーッ 照「!京から……」 照「……ありがとう」 照『うまくやれてるよ、そっちも頑張ってね。おやすみ』 照「おやすみ」ピッ 京太郎「もう一人誰かに送ってみよう」 京太郎「誰に送ろっかな」 京太郎「咲にも何か送っとくか」 京太郎「あいつらは中部なんだよな、中部ってーと他に愛知とか」 京太郎「対木さんは愛知だったっけな、個人戦にも出てたし……」 京太郎「長野だと龍門渕さんとこと咲のとこと……あとはどこだ?」 京太郎「まあ誰がいても咲なら余裕だろ」 京太郎『元気してるか?』 京太郎「送信っと」ピッ 京太郎「咲の胸ももっと成長しねーかなー」 ヴーッ ヴーッ 咲『こっちは元気だよ、そっちはどう?』 咲『麻雀でわからないことがあったら教えてあげるけど?』 京太郎「むっ、俺だって良子さんに褒められたんだ」 京太郎『咲のくせに生意気だぞー』 京太郎『今度会ったら頭ごりごりの刑だな』ピッ ヴーッ ヴーッ 咲『あれは痛いからやめて』 咲『それに私だってか弱い女の子なんだよ!』 咲『いつまでも子どもの時と一緒にしないでよね!』 京太郎『女の子……ねえ』 京太郎『照を見てる限りだと伸び代なさそうだけどな』ピッ ヴーッ ヴーッ 咲『京ちゃんったらまたエッチなこと考えてる!』 咲『京ちゃんの変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態!』 京太郎「なんだよこれぇ……」 京太郎『ごめん、そんなに本気になるなよ』 京太郎『確かに咲はちんちくりんで貧しくて方向音痴なぽんこつちゃんだけど可愛いと思うぜ』 京太郎『きっと誰かが貰ってくれるよ、うん』ピッ ヴーッ ヴーッ 咲『バカにしたところの方が多くない!?』 咲『まあでも、そのくらい京ちゃんは私をわかってるってことだからね、許してあげるよ』 咲『そろそろ寝るね、おやすみ』 咲「送信!」ピッ 咲「……えへへ」 咲「可愛い、か……えへへ」テレテレ 咲「あ、全然嬉しくなんかないよ!……でもちょっと、いやちょびーっと、ほんのちょこっとは……嬉しかったかな」カァァ 咲「って誰に言ってるんだろ……もう寝よっ、おやすみっ!」 咲「…………」 咲「…………」ドキドキ 咲「…………」ドキドキ 咲「あーもう!」バサッ 咲「京ちゃんのせいで全然寝れないよ、どうしよう……」 咲「……」ポクポク 咲「そうだ!」チーン! 咲「モモちゃんに自慢しよっと」ピッピッピッ
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特別編 ふたりの日記 ※本編とは完全に別のものです。別の世界線とかそういうのです side京太郎 4月×日 麻雀部に入部した 入学式の時に見た、あの美人、原村の胸に惹かれて入部しちまったぜ 麻雀なんてルールも知らないけど、これから覚えていけばいいか よし、これから麻雀もそれなりに頑張っていこう! 何より!胸のために!! side和 4月×日 麻雀部に入部しました 先輩は2人、優希と一緒に入部しましたが…… 同じ日に入部した男子、須賀くんはなんなんでしょうね 麻雀のルールも知らないし……なにより私の胸ばかり見ていました 男子ってそればっかりなんでしょうかね side京太郎 5月○日 最近和は咲とよく話してばっかりだ 俺は麻雀のルールと役こそ覚えたけど……全然勝てない 他の部員とレベルが違いすぎるからネト麻してる 和は教えてくれるけど……あの胸のせいで集中なんてできねぇ! そのたび、和に呆れたような目で見られる。その胸が悪いんだよ!! side和 5月○日 最近は須賀くんが連れて来てくれた咲さんが入部してくれたおかげで、前より楽しくやれてます メンバーも5人揃って、本格的に大会も見えてきました でも、そのせいで初心者の須賀くんを放置してしまいがちなのが少々申し訳ないです 部長も気にかけてか、ネト麻のたびに教えてたりしているので私も教えていますが…… 明らかに集中していません。それどころかまた胸ばかり見ています。もう少し真面目にやってほしいです side京太郎 6月△日 麻雀部が団体戦で優勝して以来、みんな全国のために頑張っている 全国制覇っていうの、みんな本気なんだなー 俺ももうちょい大会で頑張れば……いや、今更言っても仕方ないか これからは部のために雑用を、そして自分のためにもっと麻雀を頑張ろう みんなが本気で頑張ってる中、俺だけずっと気楽にやってる訳にはいかないしな side和 6月△日 団体戦優勝、でもこれからです 全国で優勝するため、もっともっと頑張らないと みんな、練習に熱が入っています そのせいか、以前より須賀くんに雑用を押し付けてしまったり、同じ1年生なのに少し申し訳ないですね 今度、何かお礼でも言うべきでしょうか side京太郎 7月□日 今日から4校合同合宿、俺は無論留守番。まー、女子ばっかだししゃーないわ みんなそれぞれメッセージを残していってくれた。ただし部長、あんたは無いわ 和なんかは目指せ上級卓とか、少しは気にかけてくれてるみたいで少し嬉しい みんなは居ないけど、みんな頑張ってるんだし、俺だってやってやる! 目指せ上級卓だ!! side和 7月□日 今日から4校合同合宿、大会で打った人達とですが、また打てるのはすごくいいです 全国で優勝するため、この合宿でさらにステップアップしたいですね それにしても……今更ですが、須賀くんを置いてきたことに少し罪悪感がありますね 女子ばかりなので、一緒に来る方が色々と問題はありそうですが……準備等は手伝ってもらってこの扱いは…… 一応メッセージだけは残しましたし、須賀くんも頑張っているでしょう。でも部長、あのメッセージは流石に無いです side京太郎 8月●日 やったあああああ!!全国制覇だあああああ!! マジですげーよみんな!! 本当に全国制覇しちまうなんて! ……俺も、目指してみるかな もっと、もっと、今以上に頑張ろう side和 8月●日 ついに!ついに全国制覇できました!! 父も見てくれていたみたいで、電話で転校は無しということが決まりました! これで清澄にいることができます!! 優希に咲さん、染谷先輩に竹井部長、それに須賀くん みんなと一緒にいれることがとても嬉しいです side京太郎 9月◇日 最近麻雀が楽しい いや、元々麻雀が面白そうで、実際楽しかったから入部したんだけど、最近は今まで以上に楽しい みんな、夏までまともに指導できなかったからって、しっかり教えてくれるおかげか、自分でも分かるくらい上達している そりゃまだみんなには勝てないけど、この調子でドンドンいくぜ! そして、俺も全国を目指す!! side和 9月◇日 最近はみんなで須賀くんの指導をしています 今までできなかった分、しっかり教えています その甲斐あってか、最近の須賀くんはドンドン上達していってます 何より楽しそうに麻雀を打っていて、その顔につい目がいってしまいます そういえば、須賀くん、最近は以前より胸を見なくなりました。夏の大会から何か変化があったのでしょうか side京太郎 10月▽日 今日は和の誕生日だったので、みんなでお祝いした 俺はハギヨシさんに教わり、エトペンをモチーフにした手編みのマフラーと手袋をプレゼントした 思っていた以上に和は喜んでくれたようで、良かった 最近は大会が近いこともあり、自分も大会に出るのに俺の指導ばかりしてくれたし、これくらい当然だ 秋の大会、俺だってやってやるぜ!! side和 10月▽日 今日は私の誕生日で、みんながお祝いしてくれました みんなからプレゼントを頂きましたが、他の方には悪いと思いますが、須賀くんのエトペンのマフラーと手袋が特に嬉しかったです どこで買ったのかと思ったら、手編みだというのが更に嬉しかったです 普段指導してくれるから、とか言ってましたけど、夏までできてなかったことをやっているだけなのに、この人は…… ありがとうございます、須賀くん。秋の大会、私も頑張りますけど、須賀くんの応援もしてます side京太郎 11月■日 最近和がよく教えてくれる 麻雀だけでなく、勉強まで分かりやすく教えてくれるからありがたい 大会の結果が残念だったからもっと麻雀もやりたいが、このまま成績がアレなのも駄目だ、ということらしい 今思えば最初会った時に比べてかなり態度も柔らかくなったなー うん、仲良くなれてよかった side和 11月■日 最近は須賀くんに麻雀以外に勉強も教えたりしています 麻雀に頑張っていたからといっても、あの成績は……見たのは偶然ですけど、ちょっと危機感を持って欲しいです 大会の結果から、麻雀を頑張りたいのは分かりますが、学生の本分は勉強ですよ須賀くん 最近は胸をそんな露骨に見ることも……無くなりはしませんが、減ってはいます 以前より優しい……いや、初めて会った時も結構優しかったですし、顔?顔つきは良くなって……いえ、そもそも顔も悪くは…… って、何を書いているんですか私は!!須賀くんのことばっかり…… side京太郎 12月◎日 今日はクリスマス、という訳で麻雀部でクリスマスパーティーだ 料理やケーキはみんなで作った。優希はタコス以外戦力外だったが それからプレゼント交換をしたが……和のエトペンぬいぐるみが当たっちまった せっかくだから持って帰ったけどな。ま、悪いものじゃないしな 和みたいに抱いて打ってみるか side和 12月◎日 今日はクリスマス、なので麻雀部でクリスマスパーティーをしました 準備からみんなでやって、楽しかったです それからプレゼント交換をしましたが……須賀くんの用意してくれた、飾るタイプの指輪でした 何気にこういうセンスもいいですね。とても綺麗で、いいものです 須賀くんからのプレゼントですし、大切にしましょう side京太郎 1月☆日 新年あけましておめっとさん 今日はみんなで初詣に出掛けた 和は着物を着ていて似合っていた。さすが和、すっげー綺麗だった お参りを済ませ、おみくじを引いた。結果は中吉。それなりにいいこと、いいできごとあり 咲が引いてた大吉や、優希が引いてた凶に比べたらインパクトは薄いが、まぁ悪くはないか side和 1月☆日 新年あけましておめでとうございます 今日はみんなで初詣に出掛けました せっかくだからと母が着物を着付けてくれました。みんな、須賀くんからも綺麗だ、似合うと言われて嬉しかったです お参りを済ませた後、おみくじを引きました。結果は小吉でした。恋愛、相手が鈍い、頑張れ。ってこれ本当におみくじで書くことでしょうか 恋愛って……相手なんていませんし、仲の良い男の人だって須賀くんくらいなのに、なんでしょうね side京太郎 2月▲日 今日はバレンタイン、という訳でチョコを貰って、そしてあげた。逆チョコって奴だ 最近は料理だけじゃなくお菓子も作れるようになったし、渡した時みんな喜んでくれた ただし優希、お前のタコスのチョコかけだけは許さん そういや和がやけに凝ったチョコをくれたな。しかも渡す時なんか恥ずかしがってたし チョコが失敗だったような感じもないし、なんだったんだろうな side和 2月▲日 今日はバレンタイン、普段のお礼も兼ねたみんなと須賀くんにチョコを作りましたが、須賀くんに逆チョコと言われて貰ってしまいました 麻雀部の誰よりも凝ってて美味しいチョコだったのは、女子として危機感を抱くべきでしょうか それにしても、作ってる時もやけに須賀くんの顔ばかり思い出したり、渡す時も恥ずかしくなってしまったり、なんでしょうか みんなに話すとやけに優しい目をされましたし……分かりません こうして日記を書いていても須賀くんのことばかり書いてしまっています。私、どうしてしまったんでしょう side京太郎 3月◆日 今日は卒業式だった。竹井先輩が卒業して、少し寂しくなるな そう思っていたが、なんかよく知らない3年生に呼び出されて告白された とりあえず知らないからと断ったが、友達からと押され、つい連絡先を交換してしまった その後これからよろしくとか言ってその3年生は帰っていった。が、その直後、物音がして振り返ると和がいた 見ていたのかと聞こうとしたが、和は走ってどこかへ行ってしまった なんか勘違いしたか?明日にでも誤解は解いておこう side和 3月◆日 今日は、卒業式でした 本来なら竹井先輩の卒業をお祝いしなければいけないのですが…… 式が終わった後、須賀くんの姿が無いので探していたら……見知らぬ3年生に告白されている須賀くんを見つけました 話の内容までは聞こえませんでしたが、その3年生の表情はまさに恋する乙女という感じで……それを見て、私はすごく胸が痛くなりました そのまま須賀くんが連絡先を交換するところまで見てしまい、どうしようかと悩んでいる時、須賀くんに見つかってしまいました 私はたまらなくなって、そこから逃げ出してしまいましたけど……どうして今も胸がこんなに痛いのでしょう 私……まさか須賀くんのことが…… 京太郎「……まさかこの時こんな勘違いしてたなんてな」 和「わ、悪いですか!?この時は、色々と余裕が無かったんです!」 京太郎「悪かないけど……それからの行動がなぁ……こっちの話も聞かないで無視とか、ちょっとへこんだんだぞ?」 和「それは……悪いと思ってますけど、京太郎くんが鈍すぎるのも悪いんですよ!?」 和「ほら!その、我ながらこんなに分かりやすいのに、どうして私の気持ちに気付かなかったんですか!?」 京太郎「それを和が言うか!?日記見る限り、3月まで自分でも気付いてなったみたいだし、最初はあんな冷たい態度だったのに!?」 和「胸ばかり見てたからです!」 京太郎「う……ま、まぁいいだろ!こうして今は付き合えてるんだし!」 和「全く……高校の時何を考えていたか知りたい、なんて言うから昔の日記を出したのに」 京太郎「悪かったって。でも、和は出会った時から可愛かったってことが分かってよかったよ」 和「なっ……ほんとうに調子がいい」 京太郎「いや、昨日の夜も可愛かったかな」 和「やっぱり最低です!」 和「……罰として、今夜も付き合ってくださいね?」 京太郎「……あぁ、喜んで」